2月24日(水)東京・八王子のパラエストラ八王子にて、参戦が決定した鹿又智成(パラエストラ八王子)の公開練習が行われた。鹿又は3月7日(日)東京・両国国技館で開催されるWVR『SRC12』で第2代フェザー級キング・オブ・パンクラシストのマルロン・サンドロ(ノヴァ・ウニオン)と対戦する。
鹿又は師匠の塩田“GoZo”歩と2分間の打撃あり柔術スパーリングを披露。下になって三角絞め、オモプラッタ、上になってのパウンドや踏み付けなどを繰り出した。
試合が決まったのはなんと2日前、しかも鹿又は2週間前の2月7日、パンクラスで内山重行と試合をしたばかり(判定2-0で勝利)。短いスパンでの試合となるが、「運命を感じた」と鹿又は言う。
「サンドロはパンクラスの絶対王者なので目標としていた選手。なかなか闘うチャンスがなくていつになるのかというのがあったので、突然のまさかのオファーをSRCさんからいただいて。前回の試合後から全く練習していなくて、どうしようと思ったけれど、逆に前から決まって調整してても勝てる確率はあまり高くないんじゃないかと考え、急なことをバネにして本能でやるだけやってみようという気持ちが芽生えた。そこで受けさせていただきました」と、スクランブル出場の理由を語る。
サンドロの印象は「ほぼ最強です。穴が見つからないし、前から穴がなく強い、獣みたいな選手だと思っていた。誰に聞いても穴がないという答えが返ってくる」というもの。
では、その相手にどう立ち向かうのか。「最初は調整が全然できないし、スタミナが持つかなとか考えて胃が痛かった。ノドに刃物を当てられている感じで。2日間くらい寝られない状態で、何で受けたんだろうって後悔みたいなものがありました。打撃も強いし、一太刀浴びせられるかな、カウンターかな、とか考えれば考えるほどそれは自分のスタイルではないと気付きました。
相手は“剛”。凄い力のプレッシャーで来る。そういう相手に対して僕も力でぶつかったら絶対に勝てない。僕のスタイルはそうじゃない。そんなことしたら木っ端微塵にされる。そこで考えたのは原点に戻ろう、と。僕は“柔らかく”闘おうと。それが僕の目指すスタイル。自分の持ち味である柔らかさ、しなやかな力で闘えばいいんだと思った。
それからは胃の痛みがどこかへ行きました。自分らしく闘えばいいんだと。優しく包み込んでやるっていうか。そうしないとああいう突進力のある人たちとは絶対にやっていけない。口で言うのは簡単だけれど、それを追求していこうと思っています。中途半端にプレッシャーをかけてくる選手より、荒療治で僕も吹っ切れるんじゃないかと思って、楽しみになってきました」
修斗、ケージフォース、パンクラスと渡り歩いて今回が初のビッグイベント出場。そのことについては「来たか、みたいな部分はあるが気負いはない。自分のスタイルを追求することしか興味がないので。それを発揮できないと意味がありません。大きい舞台で強い選手とやるのは、いいレベルアップになるのは間違いない。オファーはありがたいですね」と特には気にしていないようだ。
現在、サンドロはパンクラスのチャンピオン。鹿又は同級1位。今回の試合はSRCで行われるため当然ノンタイトルだが、ここで勝てばタイトルマッチも見えてくる。
「これがパンクラスのリングなら間違いなくタイトルマッチですよね。僕が目指しているのはパンクラスのベルトを獲ること。勝ったらタイトルマッチを要求したいけれど、そこは流れに任せます。そこまで考えていられない。目の前のサンドロ戦を乗り越えることしか考えられない」
対戦するサンドロは主催者を通じて次のようにコメントしている。「鹿又智成選手をコンプリートファイターとして良く知っています。しかしながら、僕はどんな状況でも大丈夫なように準備しています。僕のファンに必ず萌える様な試合を約束します!」
この言葉を聞いて鹿又は「僕も“燃える”ような試合を考えています。燃えまくって、いい燃え方をしたい。見ている人にも面白い、燃えかすが燃え移るくらいの試合を。だからと言って打ち合うわけじゃないですよ。打ち合ったら死ぬと思うから(笑)。サンドロも燃えるような試合がしたいですね。サンドロが“萌える”なら僕は“燃える”でお願いします」と“燃え”VS“萌え”の対決図式をぶち上げた。
同門のSRCフェザー級チャンピオンで、大みそか『Dynamite!!』では山本“KID”徳郁を破っている金原正徳からは「サンドロスタイルを拳で伝えてくれています。仮想サンドロで思い切り殴られています」と言う。
同席した金原は「ついに来てしまったか、という感じです。鹿又さんがトーナメントに出られなかったから僕が優勝できた。僕の畑を荒らしに来たか、と(笑)。みんなサンドロが勝つと思っているけれど、俺は絶対にいい試合になると思う。鹿又さんの強さは毎日練習して、切磋琢磨して知っている。いい試合が出来るので期待しています」とコメント。それを聞いて気を良くした鹿又は「いいこと言うようになったな。お小遣いをあげたい」と笑う。
この一戦に勝てば、金原との同門対決でタイトルマッチもありえるが……鹿又は「それはありえない」と一蹴した。「金原がSRCのベルト、僕がパンクラスのベルト、塩田館長が修斗のベルト、今年中に三本揃えようという話をしています。目標がそれぞれあるので、そういう流れになるかもしれないけれど関係ないですね。金原とは毎日殴り合って、ボコボコにしたりされたりしているので、見たければいつでも八王子に来てください(笑)」
ところが金原は「サンドロとは1カ月前にタイトルマッチのオファーが来て、僕の怪我で断りました。だから今回、勝った方がタイトルマッチという道順になる。3月8日からは鹿又さんが敵になるけれど、7日まではサポートします。僕の必殺技をひとつ隠しているので、それを披露する日を楽しみにしています。同門対決は全然問題ない。大舞台で同門対決はないから、それが見ものになるんじゃないですか」と、鹿又との同門対決タイトルマッチにやる気満々だ。
その言葉を受けて鹿又も「問題ないならいいじゃないですか。隠している技がひとつあると言って、その翌日にぎこちないラバーガードをやっているのを見ました(笑)。実は僕も隠している技があるんですよ」と、早くも舌戦を展開。
最後に金原は、「サンドロは瞬発力、一発で終わらせる力がある。鹿又さんはその一発を殺して競った試合が出来る数少ない選手の1人。3Rまでイニシアチブを握らせずにいけば、必ず勝機はある。それ以上に、試合が終わって2週間経っていなくて、次の試合まで2週間ないのにこのオファーを受けること自体、男として尊敬できる。しっかりやってくれると思うので期待しています。個人的に楽しみなカードです」と、鹿又にエールを送った。
ワールドビクトリーロード
「SRC12」
2010年3月7日(日)東京・両国国技館
開場14:00 開始16:00
<追加&変更決定カード>
▼SRCフェザー級ワンマッチ 5分3R
マルロン・サンドロ(ノヴァ・ウニオン/第2代フェザー級キング・オブ・パンクラシスト)
VS
鹿又智成(パラエストラ八王子/パンクラス・フェザー級1位)
▼SRCフェザー級ワンマッチ 5分3R
星野勇二(和術慧舟會GODS/初代CAGE FORCEフェザー級王者)
VS
ニック・デニス(Ronin MMA/KOTCカナダ・フェザー級王者)
<決定対戦カード>
▼メインイベント SRCミドル級チャンピオンシップ 5分5R
ジョルジ・サンチアゴ(ブラジル/アメリカン・トップチーム/王者)
VS
マメッド・ハリドヴ(ポーランド/TEAM KSW/挑戦者)
▼SRCフェザー級ワンマッチ 5分3R
大澤茂樹(戦極育成選手)
VS
カン・ギョンホ(韓国/CMA/Team MAD)
▼ウェルター級 5分3R
郷野聡寛(GRABAKA)
VS
ディエゴ・ゴンザレス(スウェーデン/Hilti NHB)
▼ライト級 5分3R
レオ・サントス(ブラジル/ノヴァウニオン/ブラックベルトGPライト級王者)
VS
國奥麒樹真(フリー/パンクラス第2代ミドル級&初代ウェルター級王者)
▼ヘビー級 5分3R
中尾“KISS”芳広(TEAM TACKLER)
VS
戦闘竜(ファイティングドラゴン)
▼SRCライト級ワンマッチ 5分3R
真騎士(ベネズエラ/戦極育成選手/第3代ライト級キング・オブ・パンクラシスト)
VS
アームバー・キム(韓国/CMA KOREA/MAKOTO GYM)
<チケット料金>
ロイヤルVIP席 100,000円(専用入場ゲート・特典つき)
VIP席 70,000円
RRS席 20,000円 マス席 38,000円(最大2名まで)
雷電シート(S席) 9,000円(特典つき)
S席 5,000円
※全席指定・消費税込み
<チケット販売所>
イープラス http://eplus.jp/sengoku/(PC&携帯) 電子チケットぴあ 電話=0570-02-9999(Pコード815-555) 店頭=ぴあステーション、チケットぴあスポット
インターネット=http://pia.jp/t/ コンビニエンスストア=ファミリーマート、サークルK・サンクス ローソンチケット 電話=0570-084-003(Lコード34338) 店頭=全国ローソン店頭Loppi インターネット=http://l-tike.com/ CNプレイガイド 電話=0570-08-9999(10:00〜18:00)
インtナーネット=http://www.cnplayguide.com/
ドン・キホーテ ※一部取り扱いのない店舗あり ※受付時間は店舗により異なる
<お問い合わせ>
ワールドビクトリーロード=TEL:03−5725−7311
<テレビ中継>
スカパー!HD「スカチャンHD」
生中継 3月7日(日)16:00〜(ch.195)
再放送 3月10日(水)21:00〜(ch.190)
視聴料金3,150円(税込)
スカパー!「スカチャン」
生中継 3月7日(日)16:00〜(ch.162)
同日再放送 3月7日(日)22:00〜(ch.161)
再放送 3月8日(月)20:00〜(ch.172)ほか
視聴料金3,150円(税込)
スカパー!e2「スカチャンHD」
生中継 3月7日(日)16:00〜(ch.804)
再放送 3月10日(水)21:00〜(ch.800)
視聴料金3,150円(税込)
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