会見の冒頭、谷川プロデューサーは両選手へ大きな期待を寄せる挨拶を行った。
「新たにボクシング界から超大物二人がMAX参戦となりました。ついこの間までチャンピオンだった鈴木悟選手。183cmの長身で、新たなる旋風を巻き起こしそうな選手です。もう一人は大東旭選手。秋山選手と同じチーム・クラウド所属になります。僕もビデオを見たんですがアグレッシブファイトで、K-1向きだなと前から思っていました。
ボクシングの日本チャンピオンがK-1のリングに上がるのは初めて。98年に吉野博之選手がデビューしているんですが、当時はまだミドル級にスポットが当たっていなかったので、1戦だけでボクシング界に戻っていってしまいました。
鈴木選手、大東選手は来年の日本GP、世界GPで活躍してもらって、MAXのヒーローたちを凌駕する活躍を期待しています。MAXの勢力図が変わるんじゃないかと期待してください」
鈴木は今年の6月まで日本チャンピオンを保持しており、いわば現役バリバリのボクサーである。大東は35歳と新しい事を始めるのには出遅れた感があるが、世界ランキングにも名を連ねたボクサーであり、高いKO率からも分かるようにハードパンチャー。谷川プロデューサーが「K-1向き」というのにも頷ける。
かつて、プロボクシング界からは世界フェザー級チャンピオンにまで登りつめた西城正三と世界タイトルに挑戦した金沢が、キックボクシングに転向した事があった。しかし、藤原敏男と島光雄という当代一のキックボクサーの前に敗れ、「ボクサーはキックボクシングでは通用しない」といわれ続けてきた歴史がある。吉野はK-1で勝利を収めているものの、相手があまりローキックを蹴らない選手だったため、参考にはならない。
しかし、MAXはパンチ主体で首相撲もほぼ禁止されているため、ボクシングを活かせる土壌がある。問題はローキック対策だが…K-1がバックアップするとなれば、短期間で克服してくる可能性もあり、期待がもてる。
●記者との質疑応答
ーーキックの練習はいつ頃から始めたんですか?
大東「今年の3月くらいから、バンバンやってます」
鈴木「6月までボクシングをやっていたので、まだ全然です。終わってから始めました。K-1に出るのはボクサーがK-1へ行くのではなく、自分はボクサーとして出るつもりはないので、K-1ファイターとして臨みたいと思っています」
ーーK-1に参戦しようと思ったきっかけは何ですか?
大東「引退してからすぐにはボクシングとの関わりがあったんですけど、1年半くらいしてから燃え尽きるものがなくて…自分は闘う事しか能がないので、それならK-1しかないと思いました。気持ちは100%の気持ちで頑張っていきます。日本タイトル、東洋タイトルを経験して、最終目標である世界戦が白紙になった事があって。闘う事に燃え尽きていないし、肉体は滅びてないので、闘いたいという気持ちしかありません」
鈴木「自分は6月までボクシングをやっていたわけですが、世界戦の見通しがなかったもので、新天地のK-1で世界の強豪を相手に闘った方が、自分の闘志を燃やせる場所として決意しました」
ーー大東選手が秋山選手のチーム・クラウド入りしたきっかけは?
大東「秋山君から打撃を習いたいと、ある人を通じて知り合いました。打撃を指導する上で秋山君から吸収するものが多いので、チーム・クラウドに入る事にしました」
ーーK-1で闘ってみたい相手、注目している選手はいますか?
大東「ズバリ言えば、アルバート・クラウスと闘ってみたい。名前のある選手だし、記録も凄いので」
鈴木「魔裟斗選手、KID選手といった日本人のチャンピオンクラスとやりたいんですが、初戦なのでそう都合よく行かないけど。ザンビディスとやらせていただいて、自分の実力を理解してもらった上で、魔裟斗選手とやりたい」
ーーK-1で勝ち抜くために必要なものは何だと思いますか?
鈴木「キック対策だと思います。ボクシングからの転向ではなく、K-1参戦として考えています。ボクサーとして臨むつもりはありません」
大東「一番は蹴りの対策でしょうね。いかに打撃戦へ持っていくかが、一番の勝負。自分は前へ出て行くファイターなので、そういう闘いが望ましい」
ーー谷川プロデューサーは、二人のデビュー戦にどういうカードを考えているんですか?
谷川「クラウス、ザンビディスの名前が挙がりましたが、二人ともセンスがいい発言でした。プロモーターの立場としても組みたいカードです。MAXのカードにかんしては、HERO'Sが終わった後に発表します。でも、いいカードですね。実現へ向けて他のカードとのバランスを考えて組みたいです」
ーーキックは誰に習っているんですが、また習った感想を。
大東「ある道場に通って、蹴りのカットの他に自分から蹴っていく練習もしています。自分は前に出て行くタイプなので、カットが重要だと思っています」
鈴木「新田選手、我龍選手という友人に恵まれて、教わっています。ここ数日で本格的な練習を始めたんですが、だんだん分かってきました。10月までにはある程度、完成していると思います」
ーー鈴木選手はボクシング時代、独特の演出をしていましたがK-1でもやりますか?
鈴木「ボクシング時代から普通のボクシングの大会とは違う事をやりたいと思っていました。K-1みたいな演出をやりたかったんですけど、K-1では僕が求めた事を素でやっているので、そこに味付けをして楽しく、華やかにやりたいと思っています」
ーーボクサーから見てK-1のパンチのレベルはどう思いますか? また、必ずパンチでKO出切るという自信はありますか?
大東「ずっと見ている中では、シャープでスピーディーでガードがよくてというのはありますが、真っ直ぐで直線的なパンチが多い。パンチだけの打撃戦になったらどうなるのかなって。こうすればこういうパンチを返すというのは、出せる自信があります。パンチの打撃戦になれば、誰にも負けない自信はあります」
鈴木「打撃にかんしては、両の拳だけで闘えば誰にも負けません。ただ、K-1とボクシングは全く別もの。K-1戦士として上がりたいので、ボクシングから引き継いだものでしか勝負しないわけじゃない」
「K-1 WORLD MAX
2005〜世界王者対抗戦」
TBS/FEG
2005年10月12日(水)東京・国立代々木競技場第一体育館
開場16:00 開始17:30(予定)<出場予定選手>
アンディ・サワー
小比類巻貴之
アルバート・クラウス
武田幸三
ブアカーオ・ポー.プラムック
安廣一哉
マイク・ザンビディス
鈴木 悟
大東 旭
<チケット料金>
SRS席22,000円 S席12,000円 A席6,000円
<チケット発売所>
●デジタル先行発売中
K-1オフィシャルサイト=http://www.k-1.co.jp
FEGオフィシャルサイト=http://www.feg-jp.com
i-mode K-1オフィシャルサイト
Voda fone live! K-1オフィシャルサイト
EZ web K-1 オフィシャルサイト
●一斉発売中
チケットぴあ=0570-02-9999
CNプレイガイド=0570−08−9999
ローソンチケット=0570-063-003(Lコード:38883)
キョードー東京=03-3498-9999
イープラス=http://eee.eplus.co.jp
<チケットに関するお問い合わせ>
株式会社キョードー東京 03-3498-9999
<大会に関するお問い合わせ>
FEG 03-3796-5060
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