6月14日(水)、東京・DEION GYMにて、山本元気(DEION
GYM)が記者会見を行った。元気は11日(日)東京・後楽園ホールで日本人キラーで”切り裂き魔”の異名を持つワンロップ・ウィラサクレック(タイ)と死闘を繰り広げ、ドローという結果に終わった。
元気はワンロップのヒジで切られた右目尻の縫合や右頬の打撲などダメージもあり、試合当日はノーコメントとなっていたため、この日改めてワンロップとの一戦を振り返った。
ジムに現れた元気はまだ抜糸も済んでおらず右目尻には生々しい傷跡が残り、「骨折はしていなかった」というものの、右頬は大きく腫れ上がっており、ワンロップとの試合がいかに激しいものだったのかを物語っていた。(元気の要望で写真撮影等はNG)
――どのくらい縫ったんですか?
「4針か5針かな。数えないことにしました。でもコムパヤックにやられた傷の方がひどかったですよ」
――試合はご覧になられましたか?
「調子悪かったですね。練習前に風邪引いたりして、調整がいつもより一週間くらい遅れたんです。体の切れも悪かったし、全然力も入らなかった。4,5Rももっと行けばよかったのに…」
――では短期決着を考えていたんですか?
「俺って試合前に調子悪いと、試合で調子良いんですよ。でも今回は試合でも調子が悪かった」
――それは試合が始まってから気付いたんですか?
「もう(体が)固かった。ビデオ見ると分かるんですけど、フォームも悪いし、手と足もバラバラ。パンチにも体重が乗ってない」
――その中でワンロップの攻略法は出来たんですか?
「1Rが終わった時点でほっぺたが痛くて。左ハイキックをガードしてんのに、なんでほっぺたが痛くなるんだろうって(苦笑)」
――ヒジは何発くらいもらいました?
「分からないですね…ただ立てヒジは見えなかった。横からのヒジは見えていたし、もらわないようにしていたんですけど」
――いつ切られたのかは覚えてますか?
「覚えてないです。目尻が熱くなったんで、『血が出たんだな』って」
――逆にワンロップの腰が落ちた場面は覚えてますか?
「はい。ただワンロップはマットに手を着いてなかったし、ダウンにはならないだろうなって思いました」
――あそこが一番のチャンスだったと思います。
「そうでしょうね。4,5Rは向こうが下がり始めたから、どうやって崩していこうかなって思っていたんですけど、それ以前に俺が疲れちゃって。日本式の採点だったら俺の勝ちかなって甘い考えも浮かんじゃって」
――ワンロップが守りに入ったのは自分にとってアドバンテージだったと感じました?
「そうですね。1〜3Rでやられているわけじゃないし、ミドルの打ち合いでも負けてなかった。3Rにパンチで腰を落として、3Rは俺が取ったなって思っていたんですけど、結局ヒジで切られちゃって。試合が終わっても勝った気はしなかったから、ドローでいいんじゃないかと思います」
――試合前にやろうとしていたことの何%はできましたか?
「10%くらい(苦笑)」
――想像していたワンロップと実際のワンロップにギャップはありました?
「他の選手のことを強い弱い言うのは嫌なんですけど、少なくとも俺よりは強いと思いました」
――計量では「勝率は20%」と言っていましたが、その勝率は上がったんじゃないですか?
「もう一回決まればやりますけど、タイ人はワンロップだけじゃないし。ゲーオ・フェアテックスとはもう一回やりたい」
――顔の腫れはどのくらいで引くと診断されました?
「折れてないって言われて、うれしくなって何も聞かずに病院から帰ってきちゃいました。折れてないから打撲でしょ(笑)? ちゃんと聞いときゃよかったな」
――腫れた顔を見て悔しさが蘇りました?
「今よりももっと腫れていたんで、普通に泣いてましたよ。『これが俺の顔か? このまま治らないのかな』って。でも抜糸して腫れが引いたらすぐ練習再開します」
――それは9月のタイ遠征を見越してですか?
「はい」
――ワンロップ戦で学んだものの何を試したいですか?
「まだ試合が終わったばかりなんで、キックのことは考えたくないかな。試合終わって一週間くらいはポケっとしたいです。まあタイで試合をするとなったら、判定でやられないようにミドルで蹴り負けないか、徹底的にローを蹴ってパンチで潰すのか、どっちかでしょうね。まあタイまで俺の試合を見に来てください。そして俺に賭けてください。夢を見させますから(笑)」
全日本キックボクシング連盟
「Spear of Destiny(運命の槍)」
2006年7月23日(日)東京・後楽園ホール
<決定対戦カード>
▼全日本ライト級タイトルマッチ 3分5R
サトルヴァシコバ(勇心館/WFCA世界スーパー・ライト級&全日本ライト級王者)
VS
増田博正(スクランブル渋谷/全日本ライト級2位)
▼全日本スーパー・フェザー級タイトルマッチ 3分5R
石川直生(青春塾/全日本スーパー・フェザー級王者)
VS
前田尚紀(藤原/全日本フェザー級3位)
<出場予定選手>
山本真弘(藤原/全日本フェザー級王者)
大輝(JMC横浜GYM/全日本ウェルター級王者)
山宮恵一郎(GRABAKA/ヘビー級6位)
<チケット料金>
RS席7,000円 S席5,000円 A席4,000円
※当日券は各種1,000円増し
<発売日>
6月17日(土)〜
<チケット販売所>
チケットぴあ
全日本キック=03-3365-1171 http://www.aj-kick.com
後楽園ホール=03-5800-9999
<お問い合わせ>
全日本キック=03-3365-1171
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