9月1日(火)東京・後楽園ホールで開催されるJ-NETWORK主催『MACH GO! GO! '06〜フライ級最強決定トーナメント1回戦〜』に出場予定と発表されていたJ-NETWORKフライ級チャンピオン魂叶獅(はまっこムエタイ=全日本キックボクシング連盟所属)について、全日本キックボクシング連盟より「同トーナメントの出場は白紙」とする抗議文がリリースされた。以下、原文のまま。
J−NETWORK フライ級トーナメントへの
魂叶獅選手の出場について
拝啓 皆様方におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて本日は、私ども全日本キックボクシング連盟・はまっこムエタイジムに所属する魂叶獅選手の、J−NETWORK主催フライ級トーナメントへの試合出場についてのお知らせです。
さる7月25日、後楽園ホールで行われたJ−NETWORK興行パンフレットに掲載された、9月開幕のフライ級トーナメント開催告知の中で、トーナメント参戦予定選手として、魂叶獅選手の名前が記載されておりました。
このトーナメントについては、まず5月にJ−NETWORKサイドよりトーナメント開催の意向と、魂叶獅選手への出場要請を受け、諸条件を含めた正式な試合オファーを頂いた上で返事をすることを伝えておりました。が、その後具体的な話も無いまま時間が過ぎたため、連盟ははまっこムエタイジムと協議の結果、7月30日、横浜赤レンガ倉庫大会で魂叶獅対ペット・ポースワンジム(タイ)戦を決定しました。9月のトーナメントの約1ヶ月前ということでエキジビションマッチ出場も考えましたが、口頭レベルでの試合オファーを鵜呑みにしたまま待ち続けて、いたずらに試合ブランクを作ることは魂叶獅選手にとって良くないこと、と判断してのものでした。
そうして、ようやくJ−NETWORKから試合オファーが届いたのは7月24日。しかしながら、書面に「試合報酬」、「トーナメント組み合わせ決定方法」については具体的に明記されておらず、重ねて魂叶獅選手は試合一週間前といった状況を踏まえ、J−NETWORKへの出場可否の返事はこの試合終了後と考えておりました。これは、100%出場可能でない状況で試合オファーを受けることは、大会主催のJ−NETWORK、そしてファン、マスコミに対して誠意を欠く行為と認識してのものです。
そのような状況の中で、出場"予定"とはいえ、魂叶獅選手の名前をイベント告知に挙げるJ−NETWORKの姿勢に対して、連盟としては首を傾げざるを得ません。よって、現時点で魂叶獅選手の同トーナメントへの出場については、すべて「白紙」とさせて頂きます。
全日本キックボクシング連盟では、所属選手はもちろん、他団体選手が試合出場する際のあらゆる交渉、そして公式発表については細心の注意を払っております。また、他団体へ所属選手が出場する際についても、それを求めています。それは、観戦するファン、報道するマスコミ、そして試合出場するジムと選手に対する当然の義務だと考えるからです。現在、ニュージャパンキックボクシング連盟主催オープントーナメント「真王杯」に所属選手が出場しておりますが、同連盟とのあらゆる交渉事については一切のトラブルも無く、友好的に行われております。ですので、J−NETWORKに対しても、同様のことを求めたいと思います。
最後に、今回、J−NETWORKよりこのようなトーナメントへの試合オファーを頂いたことについては、大変感謝しており、意義あるものと受け止めておりますことを、どうぞご理解ください。
敬具
これに対し、J-NETWORKは全日本キックボクシング連盟の声明リリースが流された約4時間後、謝罪のリリースを行った。以下、原文のまま。
【全日本キックボクシング連盟の声明について】
9月1日より開始する「MACH GO!GO!'06〜フライ級最強決定トーナメント1回戦〜」に
おける全日本キック連盟加盟、はまっこムエタイジム所属、魂叶獅選手参戦予定の旨をJ-NET主催、7月25日興行のパンフレットに記載した件について、本日(7月27日)、全日本キックボクシング連盟より届いたリリースで、意義申し立てがございました。
数ヶ月前からの口頭レベルでのオファーで参戦予定を明らかにしてしまったこと。それにより魂叶獅選手が7月30日の試合に精神的影響がありかねないこと。以上2点につき、陳謝申し上げます。
全日本キック連盟とJ-NETWORKは、友好団体として長年の信頼関係があり、その弛みの中、契約過程に配慮不足がでてしまったことを深く反省するものであります。
以上を踏まえ、魂叶獅選手の参戦については、7月30日の試合終了後、改めてオファーをさせていただきます。
以上のようにJ-NETWORKが潔く非を認めたため、今回の件は大事にはならずに済みそうである。魂叶獅のフライ級トーナメント参戦については、本文中にあるように7・30の試合終了後、再び両団体の話し合いで結論が出ることになる。
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