8月25日(金)東京・六本木ヒルズにあるK-1オフィシャルジムにて、前田宏行(BUKUROジム)が公開練習を行った。前田は9月4日(月)東京・有明コロシアムで行われる、TBS/FEG『K-1WORLDMAX2006〜世界王者対抗戦〜』でヴァージル・カラコダ(南アフリカ)と対戦する。
この日の前田は3分2Rのミット打ちを披露。「今は疲れが溜まっている状態。これから体重を落として、体を回復させて現役時代と同じように仕上げていく」というものの、強烈な右ストレートや左ボディからのコンビネーションを見せるなど、鋭い動きを見せ、調子の良さをうかがわせた。
昨年5月にボクシングの現役から引退した前田。その直後からMAX参戦の話はあったものの、当時は「興味がなかった」という。しかし自分のジムを開き、指導を続けていくうちに、歯がゆさを感じるようになり、10月に元プロボクサーの鈴木悟と大東旭が出場したMAXを観戦。自分の体が動くうちに、あの舞台で闘いたいという衝動に駆られ、MAXへの参戦を決意した。
多くのボクサーがそうであったように、パンチだけでMAXで結果を出すのは至難の技。前田も「見ていた頃は何でパンチを出さないんだろうって思うことも多かったけど、実際にやってみたら蹴りがあるとパンチは打てなかった(苦笑)。
ボクシングは上半身だけの動きなんで、相手の肘から上だけを見ていればいいけれど、キックは相手の体全体を見ないといけない。自分はボクシングを15年間やってきたんで、頭の切り替えには苦労した」と、MAXへ対応することへの難しさを口にする。
前田は「生やさしいものではないし、やるんだったらみっともないところはみせたくない」と、今年2月から北松戸のキックボクシングジム・ルーツで蹴りの練習をスタート。週5回、ほぼ毎日4R、キックのスパーリングを行うと共に、ボクサーの天敵ローキック対策として、両足にローキックを100発受ける荒行にも挑み、最初の頃は20発くらいで効かされていたものが、今では大分耐えることが出来るようになった。
しかし前田は「自信満々ではない」という。ボクシング時代から不安を感じながら試合をする方が自分には合っているのだと。
「ボクサーがMAXに出て不利なのは当たり前。もちろん勝つつもりで闘うけれど、最初から勝つと分かっているんだったら試合をする意味がない。不利だと言われている方が、自分は『闘いたい』という気持ちが強くなる。『蹴りが来たらどうしよう』って考えている時点で後手に回っているわけだから、相手どうこうではなく自分は打ち合う。蹴りの練習はしているけど、間合いを測るためだし、15年間やってきたことを爆発させるしかない」(前田)
前田のMAXデビュー戦の相手はボクシング世界王者の肩書きを持つヴァージル・カラコダ。
「MAXで闘う上で自分のメリットはパンチだと思っていたけれど、世界王者が相手ではそのメリットがなくなる。しかも向こうは4,5戦MAXを経験している」と警戒心を強める前田だが、「僕はボクシングの世界戦をやりたかったけど、実現させることが出来なかった。今回の試合はボクシングとは違うけれど、僕は世界戦のつもりで闘う。
パンチはボクシングが一番強いってところを見せたいし、カラコダ選手と3Rという凝縮された時間の中で『ボクシングのパンチはこういうもんだ』『これぞボクシング』って試合を見せたい。自分のボクシングがどこまで通用するか試したい」と、ボクシングへの情熱を語った。
またボクシング時代に3階級制覇したにも関わらず、それが一般には伝わらなかったという前田は「K-1を通じて“前田宏行”を理解して欲しい。
勝つためにみみっちいことはしたくないし、そんなことをするくらいならMAXに出る意味がない。小細工はせずにド付き合う」と激闘宣言。「やるからには頂点を目指さないと男じゃない」と、目指すはK-1WORLDMAX世界王者であることを明言した。
TBS/FEG
「K-1 WORLD MAX 2006〜世界王者対抗戦〜」
2006年9月4日(月)東京・有明コロシアム
開場17:00 開始18:00
<決定対戦カード>
▼K-1ルール 3分3R延長1R
須藤元気(日本/ビバリーヒルズ柔術クラブ)
VS
イアン・シャファー(オーストラリア)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
前田宏行(日本/BUKUROジム)
VS
ヴァージル・カラコダ(南アフリカ/スティーブズジム)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
山本優弥(日本/青春塾)
VS
ファリッド・キダー(フランス/バグノレボクシングクラブ)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
SHINOBU・ツグト・アマラ(モンゴル/チーム・ハードコア)
VS
ジョーダン・タイ(ニュージーランド/レイセフォーファイトアカデミー)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
サトルヴァシコバ(日本/勇心館)
VS
タカ・オサミツ(日本/伊原道場)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
宍戸大樹(日本/シーザージム/SB日本ウェルター級王者)
VS
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
寒川直喜(日本/バンゲリングベイ/J-NETWORKミドル級王者)
VS
ドラゴ(アルメニア/チームIt's SHOW TIME)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
TATSUJI(日本/アイアンアックス)
VS
マイク・ザンビディス(ギリシャ/メガジム)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
HAYATO(日本/FUTURE_TRIBE)
VS
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテン オデッサ)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
安廣一哉(日本/正道会館)
VS
アンディ・オロゴン(ナイジェリア/チーム オロゴン)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
佐藤嘉洋(日本/フルキャスト/名古屋JKファクトリー)
VS
アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
小比類巻貴之(日本/チームドラゴン)
VS
アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング オランダ)
<チケット料金>
SRS席22,000円 S席13,000円 A席6,000円
<チケット販売所>
●デジタル先行発売
K-1オフィシャルサイト=http://www.k-1.co.jp
FEGオフィシャルサイト=http://www.feg-jp.com
i-mode K-1オフィシャルサイト
Voda fone live! K-1オフィシャルサイト
EZ web K-1オフィシャルサイト
<お問い合わせ>
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