9月27日(水)都内ホテルにて、10月9日(月・祝)神奈川・横浜アリーナで開催される『HERO'S2006
ミドル級&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント決勝戦』に関する緊急記者会見が行われた。
会見には今月25日の練習中に吐き気と目まいを起こして横浜市内の病院に緊急入院、今朝退院したばかりの桜庭和志(日本/フリー/37歳)と、K-1谷川プロデューサーが出席。
冒頭、谷川プロデューサーは次のように今回の経緯を説明した。
「月曜日(25日)に桜庭選手が練習中、激しいスパーリングの最中に激しい嘔吐と目まいをしたため、一緒に練習していた豊永稔さん、マネージャーが大事を取って病院に連れて行きました。私も一昨日、話を聞きまして判断したことを発表します。
桜庭選手は25日(月)に病院へ行って一応調べてみようということで緊急入院しまして、今朝退院しました。打撃を受けて倒れたという状態ではなく、激しい動きによって嘔吐したとのことです。桜庭選手本人の話を聞くと、1週間くらい激しい運動をしたら気持ちが悪かったと。前回の試合後に撮ったMRIは異常なしだったんですが、今回ドクターに聞くと“椎骨脳底動脈血流不全(ついこうのうていどうみゃくけつりゅうふぜん)”との診断で激しい運動は控えた方がいいとの話でした。
医学的に詳しくないんですが、直接の原因は脳ではなく首の古傷によるダメージの蓄積、血流不全であると。簡単に言うと首がヘルニアに状態で、骨が損傷するとささくれだって、神経を圧迫する。須藤元気選手がついこの間まで、腕がそういう症状でした。須藤選手がHERO'Sに出られなかったのはその問題があったからです。
桜庭選手の場合は骨が血管を圧迫していて、血流不全で脳に血が流れにくくなって目まいや吐いたりすることがあると医者は言っています。血流不全の検査は造影剤を入れて血管を調べないといけないんですが、吐き気がある時はやらずに正常な状態でないといけないそうです。
怪我としては大変なことですが、脳ではなく首だと言われてある程度安心しました。お医者さんからはこの間の試合(8・5HERO'Sでのスミルノヴァス戦)のダメージというより、長年の蓄積ダメージと説明を受けました。安静にしていれば治るそうで、長くても1ヵ月くらい、激しいスパーリングをしても嘔吐はなくなるだろうとのことです。
12月31日のDynamite!!までに、お医者さんにはしっかり病状を治して、練習してから出場してもらった方がいいとの判断で、今回はドクターストップがかかりました。
桜庭選手に話を聞いたら、ありがたい話ですが日常過ごすのは大丈夫とのことで、秋山戦の意味を感じ取られて“何とかやれると思う”と話を頂いたんですが、TBSを含めて僕らもゆっくり休んでもらいたいと。例え2週間休んで試合して、先の怪我につながることを考えたらファンには申し訳ないですが、桜庭選手を欠場させてもらいたいと思います。一刻も早く治して、大晦日に頭を切り替えてやってもらいたいと思います。
秋山戦は10・9の目玉ですし、桜庭選手が抜けること自体イベントのダメージが大きいので、イベントの延期も考えましたが日にちも近いし、TBSさんの放送枠の問題もあるのでそれは不可能。FEGとしてはリザーバーを選んで予定通り行います。ひとつでもカバー出来るように、桜庭選手の代わりになる選手はいませんが出来る限りの努力はしたいと思います。
前田(日明=HERO'Sスーパーバイザー)さんとも昨日の夜、電話がやっと繋がって事情を説明したところ“ありがとう”と、桜庭選手の親じゃないかというくらいの言葉を頂きました。“イベント的にはツライだろうと思うけど、桜庭選手が一日でも多くファイターとして続けられるなら休ませてあげてよ”と言われておりました。
残念ですが桜庭選手には今回は欠場してもらい、万全で大晦日に備えてもらいたいと思います」
続けて、桜庭本人がコメントした。
「せっかく試合が決まったんですけど、ファンの皆さんやTBS、関係者の皆さん、秋山選手に申し訳ないと思います。自分としては試合をやりたいんですが、先生からストップがかかってどうしようもないので、年末へ向けてまたいい試合が出来るよう頑張ります。すいません、ありがとうございました」
記者との質疑応答では、「首は高校レスリングの時から痛めては治っての繰り返し。症状は最近になってからですね。痛いのはずっとあって、1週間〜10日前から激しいキツイ練習をしたありました。試合へ向けて練習はキツクしていくんですが、キツクすると吐いたりしました。記憶はありますよ(笑)。普通にスパーリングをやって動こうと思って、ガンガン動いていってもう終わりそうな頃になりました」と桜庭はその時の状況を説明。吐いたのは今回が初めてで、目まいは時々あったという。
桜庭は大きなダメージを負って逆転勝ちした8・5スミルノヴァス戦以降、MRI検査を試合直後と9月上旬の2回受けた。谷川プロデューサーは「両方とも異常なく、本人もやる気満々だったので試合にGOサインを出したんですが…。2回目のMRIは1回目よりもいい状態でした」と説明。桜庭は「2回目のMRIを受けるまでは練習していません。1ヵ月は練習しないで下さいって先生から言われたので、息があがるような練習はやってなかったですね」と答えている。
今後に関しては、「とりあえず安静にしてなさいということなので、それから検査をするって感じです。何かあれば通院しますが、特に何もなければ安静にしてろってことです。練習も止められているので、これから病院へ行く予定はないです」と桜庭。谷川プロデューサーによれば、「日常生活に支障はなく、酷ければ手術するそうですが、自然治癒能力で治るそうです」という。
桜庭は「どうもすいませんでした」と軽くお辞儀をして、会場を足早に去っていった。谷川プロデューサーは桜庭の復帰戦を12・31『Dynamite!!』と挙げたが、「ドクターの判断をキチンともらい、練習も出来ているかを見てから判断したい」と慎重な態度で臨むと付け加えた。
※椎骨脳底動脈血流不全症=脳幹部を中心とする血管の血流が低下する病気で、目まいの他に意識喪失、加療しないと脳梗塞になる可能性もある。
参考ページ=http://www.hotweb.or.jp/shirato/gvbi.html
TBS
「HERO'S 2006 ミドル級&ライトヘビー級
世界最強王者決定トーナメント決勝戦」
2006年10月9日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ
開場14:30(予定) 開始16:00(予定)
<決定対戦カード>
▼ライトヘビー級トーナメント決勝 1R10分
2R5分 延長1R5分
未定×秋山の勝者
VS
大山×マヌーフの勝者
▼ライトヘビー級トーナメント準決勝 1R10分
2R5分 延長1R5分
未定
VS
秋山成勲(日本/フリー)
▼ライトヘビー級トーナメント準決勝 1R10分
2R5分 延長1R5分
大山峻護(日本/フリー)
VS
メルビン・マヌーフ(オランダ/ショータイム)
▼ミドル級トーナメント決勝 5分2R(延長1R)
宇野×メンジバーの勝者
VS
カルバン×ヤヒーラの勝者
▼ミドル級トーナメント準決勝 5分2R(延長1R)
宇野 薫(日本/和術慧舟會東京本部)
VS
アイヴァン・メンジバー(カナダ/トリスター)
▼ミドル級トーナメント準決勝 5分2R(延長1R)
J.Z.カルバン(ブラジル/アメリカン・トップチーム)
VS
ハニ・ヤヒーラ(ブラジル/アタイジジュニア柔術)
▼HERO'Sルール 5分2R延長1R
金子 賢(フリー)
VS
所 英男(リバーサル)
<チケット料金>
SRS席25,000円 S席15,000円 A席6,000円
<チケット販売所>
●デジタル先行発売中
HERO'Sオフィシャルサイト=http://www.hero-s.com
FEGオフィシャルサイト=http://www.feg-jp.com
i-mode HERO'Sオフィシャルサイト
Voda fone live! HERO'Sオフィシャルサイト
EZ web HERO'Sオフィシャルサイト
●一般発売
チケットぴあ=0570-02-9999
ローソンチケット=0570-084-003[Lコード:39993]
CNプレイガイド=0570-08-9999
キョードー東京=03-3498-9999
イープラス=http://eee.eplus.co.jp
<チケットに関するお問い合わせ>
株式会社キョードー東京=03-3498-9999
<大会に関するお問い合わせ>
HERO'S実行委員会=03-5775-5065
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