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【HERO'S】山本“KID”徳郁が原点のレスリングで2008年北京五輪に挑戦表明

2006/07/22



 7月22日(土)東京・六本木の全日空ホテルにて、HERO'S初代ミドル級チャンピオン山本“KID”徳郁(KILLER BEE)の『2008年北京五輪挑戦表明記者会見』が行われた。会見には皆EG代表取締役でHERO'S実行委員会の谷川プロデューサー、KIDの母校である山梨学院大学レスリング部監督・日本レスリング協会専務理事の高田裕司氏、そしてKID本人が出席。TVカメラ8台、各メディアのマスコミが大挙押し寄せ、注目度の高さをうかがわせた。

「前人未到の挑戦」−−会見の冒頭に上映されたVTRに映し出された言葉である。プロとして頂点を極めた実力も人気も超一流の選手がオリンピック出場に挑むのは、まさに前代未聞。KIDはフリースタイル60kg級でオリンピック出場を目指す。

 会見の冒頭で谷川プロデューサーは、次のように今回の経緯を説明した。

「KID選手から最初にこの話を聞いた時、さすがKID選手はカッコいいなと。去年から始まったHERO'Sの大会でトーナメントで優勝して、初代世界チャンピオンになって、KID選手はこれから大きな名声と収入を得ていく時期に、あえてアマチュアのレスリングに挑戦してオリンピックに出たいということで、本当にカッコいいと思いました。お父さんがミュンヘンに出て、兄弟の美憂さんや聖子さんがオリンピックを目指していますが、まだ獲ってない中で自分が出て行くという、家族への思いを感じています。

 しかし、オリンピックへの道のりは大変で、私は最初に聞いた時は素晴らしいからやった方がいいと思ったんですが、出てメダルを獲るまでの道のりは本当に大変です。KID選手は本気で考えているので、プロの活動よりもオリンピックに出ることを中心にして、プロに関してはスケジュールとタイミングを見て出るようになります。結果的に8月5日のHERO'SもKID選手から残念ですが辞退するとの申し出がありました。大晦日はぜひ出てもらいたいのですが、HERO'Sの大会に関してはタイミングを見て、リングに再び出てもらいたいと思います。

 HERO'Sの主催者側としては複雑な気持ちですが、KID選手は一人の男として、格闘家としてリスクの高い困難な道を選びます。やるからには代表になってメダルを獲ってもらいたい。HERO'Sにはアマチュアの大会で活躍した選手もいるし、プロで活躍しながらオリンピックを目指してやりたいという選手もいます。宮田選手もチャンスがあればまた出たいと言ってますし、永田克彦選手もいるし、カリム・イブラヒムもいる。僕たちとしてはKID選手を始め全面的に応援して、日本代表にまでなってもらって北京まで応援に行きたい。KID選手の本気の意気込みを応援して欲しいと思います」

 続いて、KIDがオリンピックに出場するまでの困難な道のりが説明された。

2006年11月 
全日本選手権(天皇杯)予選会またはコーチ委員会推薦

2007年1月26〜28日 東京・駒沢体育館
全日本選手権(天皇杯)

2007年6月 東京・駒沢体育館
全日本選抜選手権

2007年6月 プレイオフ

2007年9月18〜23日 アゼルバイジャン
世界選手権

2007年12月または2008年1月 東京・駒沢体育館
全日本選手権(天皇杯)

 まず2007年1月の全日本選手権に出るために、2006年11月の予選会に出場しなければならない。もし、実績を考慮されればコーチ委員会推薦選手としてこの大会はパスできる。次に全日本選手権、2007年6月の全日本選抜選手権の両大会で優勝できれば9月の世界選手権の日本代表となれるが、どちらかでしか優勝できなかった場合は6月のプレイオフで勝たなければならない。つまり、全日本選手権か全日本選抜選手権のどちらかで優勝できなければ、その時点で挑戦は終わることになる。

 世界選手権の代表を勝ち取った場合、上位8国がオリンピックの国枠を獲得することが出来る。ただし、3位以内に入賞すれば代表権を獲得。次に2007年12月か2008年1月に開催される全日本選手権に優勝しなければ、代表選手は入れ替わってしまう。世界選手権でベスト8に入れたとしても、ここで敗れれば代表権を失うことになってしまうのだ。

 次に2度目の全日本選手権で優勝できても世界選手権で国枠が獲得できていなかった場合。

2008年3月18〜23日 アジア選手権
※すでに国枠を獲っている国は除き、上位4国が国枠を得られる。

2008年4月19〜22日 五輪トライアル1
※すでに国枠を獲っている国は除き、上位4国が国枠を得られる。

2008年5月3〜4日 五輪トライアル2
※すでに国枠を獲っている国は除き、上位3国が国枠を得られる。

 以上の大会と世界選手権で計19カ国が選ばれ、やっと代表候補となれる。また、それまでの大会で代表が決定できない場合は、2008年6月の全日本選抜選手権で優勝することが義務付けられる。最短距離でも、全日本選手権優勝→全日本選抜選手権優勝→世界選手権ベスト8以内→全日本選手権優勝と、かなり過酷な実績を積まなければならないのだ。
※システムが若干変わる可能性もあり。

 谷川プロデューサーは「2年後の話だと思っていたんですが、本人より8月からHERO'Sに出ないで専念したいと聞いて“えっ?”と思いました。でも、この話を聞いて納得し、これを獲るアマチュアは凄いと。プロより大変です。幻想がありますね」と語っている。

 続いて、KIDの挨拶。

「オリンピックに出場するってことをみんなの前で言いたくて。8月5日は、ま、HERO'Sにこれから1年くらい…メドは1年くらい出れないけど、今までHERO'SのKIDを応援してくれた人には申し訳ないけど新しい…昔からだったけど、レスリングでオリンピックに出たいって夢があるので、そっちのKIDも応援してくれるともっと頑張れるな、みたいな。いま29歳でこれが最後のチャンスかなって。これでトライしなかったら一生悔いが残ると思って。今、頭の中はレスリングだけって感じで、ここ1〜2ヵ月はレスリングしか練習してなくって、レスリングだけに集中してHERO'Sに出るってのは他の選手にも見に来る人にも失礼だと思うし、俺、中途半端は嫌いだし。HERO'Sに出るため総合をずっと練習してきたし、レスリングに出るならレスリングしかしないので、失礼のないようにオリンピック目指して気合い入れていきたいと思います。なのでよろしくお願いします」

 モントリオール五輪金メダリスト&世界選手権4度優勝の名選手であり、現・日本レスリング協会理事の高田裕司氏は次のように挨拶。

「私は専務理事の傍ら、KID選手を大学で4年間教えていました。ですから、彼のレスリングの実力や状態も分かっています。彼の復帰は協会としては嬉しいことで、こんなに有名な選手がアマチュアに出てくれるんですから。教えた身としては嬉しさ半分、心配半分です。彼の夢はオリンピックとのことで、ゆっくり話もしましたが、彼の夢を追いたいという夢に感動しました。協会としても指導者としても応援していきたい。先ほどの説明でアマの厳しさが分かったと思いますが、2007年の世界選手権でベスト3に入れば代表として決定します。この1年間でKID選手がアマでどれくらいやれるか、全日本選手権に推薦できるかどうかは協会として決めたいと思います。教え子ですが、甘くは出来ないので。彼のやる気は充分です。7月からウチ(山梨学院大学レスリング部)に来てます」

 また、KIDの今後に関しては山梨学院大学レスリング部とKILLER BEEでレスリングの練習を積んでいき、8月5日は欠場するが、当日は会場へ来て挨拶をする他、チケットを買った人を対象とした握手会を行う。

 谷川プロデューサーは「大晦日のDynamaite!!には出てもらいたい」とラブコールを送った。

<チケットの払い戻しについて>
KID応援シート購入者のみ、希望者にはチケット料金の払い戻しが行われる。払い戻し期間は7月25(火)〜8月4日(金)、購入した各プレイガイドで払い戻しを受け付ける。
なお、大会当日は有明コロシアム会場特設テントにて、KIDが来場したファンを対象に握手会を行う。握手会の受付開始は14:00より15:30まで。KID応援シート購入者のみ、KIDグッズがプレゼントされる。

TBS
「HERO'S 2006」

2006年8月5日(土)東京・有明コロシアム
開場14:30 開始16:00(予定)

<決定対戦カード>

▼ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント 1回戦
桜庭和志(日本/フリー)
VS
ケスタティス・スミルノヴァス(リトアニア/リングスリトアニア)

▼ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント 1回戦
メルビン・マヌーフ(オランダ/ショータイム)
VS
カーロス・ニュートン(カナダ/カナディアン/ウォーリアーMMA)

▼ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント 1回戦
大山峻護(日本/フリー)
VS
ホドリゴ・グレイシー(ブラジル/チーム ホイス・グレイシー)

▼ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント 1回戦
秋山成勲(日本/フリー)
VS
金 泰泳(日本/正道会館)

<出場予定選手>
ドン・フライ(アメリカ/フリー)
キム・ミンス(韓国/リングスコリア)

<チケット料金>
SRS席23,000円 S席13,000円
KID応援シート(S席特典付き)13,000円
秋山成勲応援シート(S席特典付き)13,000円
宇野薫応援シート(S席特典付き)13,000円
A席6,000円

<チケット販売所>
HERO'Sオフィシャルサイト=http://www.hero-s.com
FEGオフィシャルサイト=http://www.feg-jp.com
K-1 PREMIUM FAN CLUB会員専用=http://www.e-fanclub.com/k1/0805herosmsslho/
i-mode K-1オフィシャルサイト
Voda fone live! K-1オフィシャルサイト
EZ web K-1オフィシャルサイト
チケットぴあ=0570-02-9999
ローソンチケット=0570-084-003[Lコード:35555]
CNプレイガイド=0570-08-9999
キョードー東京=03-3498-9999
イープラス=http://eee.eplus.co.jp

<チケットに関するお問い合わせ>
株式会社キョードー東京=03-3498-9999

<大会に関するお問い合わせ>
HERO'S実行委員会=03-5775-5065

【関連リンク】
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