10月1日(水)東京・日本武道館で開催された『K-1 WORLD MAX 2008 World Championship
Tournament FINAL』の一夜明け会見が、2日(木)都内ホテルで行われた。会見には大激闘でボロボロとなった世界チャンピオン魔裟斗(シルバーウルフ)が出席。世界タイトルを獲得したK-1ライト級期待の星・上松大輔(チームドラゴン)、谷川貞治K-1イベントプロデューサー(以下EP)も出席した。
谷川EPは最初に昨日の総評を交えながら、次のように挨拶。
「年間を通じて今年のMAXは非常に盛り上がり、最後で最後で魔裟斗選手が世界チャンピオンになりまして本当にいい1年でした。MAXは魔裟斗選手が自覚を持って大黒柱として発言から試合から選手を引っ張ってくれているので、佐藤選手が凄くいい試合をするようになったし、キシェンコも凄い成長して根性あるなという試合をしました。
よく極真魂とかK-1スピリッツという表現を我々もマスコミの皆さんも使いますが、昨日の魔裟斗選手のスピリットや魂は近年まれに見るほど素晴らしく、こんな選手に出会えて良かったなと、強さを改めて見せられて感動しました。
かつてK-1のイメージはアンディ・フグだった感じがするんですが、もうこれで超えてスピリットの部分でK-1=魔裟斗になったと思います。
試合内容に関してはプロデューサー側としては僕がタオルを投げようと思ったくらい、肉を切らせて骨を断つ試合をしました。長く現役をやって欲しいし、引退しても健康な体でご家族にお返ししたいので感動する一方、心配しました。年末とかいろいろ言われると思うんですが、今はとにかくよく休んでください。ただそれだけです。
負けましたけれど、佐藤選手はいい試合が出来るようになった。魔裟斗選手を倒したのは素晴らしい。それから上松選手なんですが、大宮司選手は本当に強い選手でその選手にああいう勝ち方をして、もっと強い選手ともやれるなというくらい。みんな期待しているように60kgの魔裟斗になるよう努力して欲しい。
魔裟斗選手が言っていたメッセージじゃないですが、佐藤選手も小比類巻選手もクラウスもサワーも、身体能力が高い選手が多い中で、魔裟斗選手は本当に99%の努力だと思います。努力とハートの強さで勝ち上がったという、他のファイターはみんな目指して欲しいと改めて思う次第です。
あとマスコミの人に聞きたいのは、オープンスコアリングシステムがどうだったのか。このままどう続けていくか、どう改善するかを聞いているところです。判定に関しては個人的には、全然、昨日のジャッジで正しかったと思います。もちろん人間のやることですから、時々は間違ったジャッジングもあるかもしれませんが、昨日の試合に関しては佐藤選手もキシェンコ選手もみんな納得しています。サワーだけ、ちょっと納得してなかったんですが、レフェリーもジャッジもレベルが高かったと思います」
今年の『K-1 WORLD MAX』シリーズは昨日の大会で閉幕したが、来年も年4回の開催を予定。谷川EPは「出来れば海外に出たい」とMAXの海外進出を口にした。
「特にヨーロッパでウケると思う。ニキー・ホルツケンやアルビアー・リマもいるし、サワー、クラウス、ブアカーオにとって代わるような、魔裟斗選手の新たな強敵が続々出てくるでしょう。ヨーロッパは132カ国で放映しているので、どこでも出来ます。あと、ラスベガスでも昨日のような試合をやればウケると思います」
そして、谷川EPは今後の注目選手として『K-1甲子園』に出場した平塚大士(中部地区3位/愛知県立安城農林高校/稽道会)
を挙げた。「僕は平塚君が大好きなんですけど、凄く可愛い。漫画『キャプテン』の五十嵐くんみたいで。高校生らしい高校生で今どきこんな子がいるのか、と。僕、もう虜です(笑)」とイチ押しだった。
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