12月6日(土)神奈川・横浜アリーナで開催された『K-1 WORLD GP2008 FINAL』は、決勝戦でダウンを奪われたバダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)がレフェリーの制止を無視して、転倒したレミー・ボンヤスキー(オランダ/チームボンヤスキー)の顔面を踏みつけるという暴挙を働き、K-1GP史上初のレッドカードによる失格負けという前代未聞の裁定が下った。
4年ぶり、3度目の優勝を飾ったボンヤスキーに笑顔はなかった。インタビュースペースに現れたボンヤスキーは「まだダメージがある。今も視界がダブルビジョン(物が二重に見える状態)になっているし、頭が痛い」と症状を訴え、「バダ・ハリに言うことは特にない。終わってしまったことだし、やってしまったことは取り返しがつかない。お互いに次の試合に向けて頑張ればいい」と大人の態度。
バダ・ハリにどういう処分を求めたいかの質問には、「具体的にはルールによりファイトマネーは没収になると思う。それだけで十分なペナルティを払ったことになる。しかし、今後のK-1を考えるとペナルティを考えないといけないだろうね」と、あとはK-1に任せるとの意向を示す。
リング上で流した涙の意味を聞かれると、「2003年と2004年に優勝した時も自分は涙を流したが、その時は嬉し泣きだった。しかし、今回は前回とは違い、この試合に懸けていろんな犠牲を払ってきたのに、ああいう最終的な形になったことに対する悔し涙の方が大きいです」と説明。
バダ・ハリと再戦したいかとの質問には「もし、また試合をすることになれば3度目の試合になる。2回とも自分が勝っているが、誰にもチャンスを与えることがフェアだと思う。私はチャンピオンだからこれから追われる立場。チャンピオンとして正々堂々と闘いたいが、K-1も考えなければいけないことがある。ルールに則って闘えない選手をリングに上げるのか? K-1がこれからグローバルに展開していくためにも、彼と向き合って正々堂々と出来るのか、それを確認してから彼を出すべきだと思う」と、再戦は受けるがその前に解決しなければいけないことがある、と主張した。
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