7月6日(月)東京・足立区にあるJBスポーツで川尻達也(T-BLOOD)が公開練習を行った。川尻は7月13日(月)東京・日本武道館で開催されるFEG『K-1
WORLD MAX 2009 World Championship Tournament FINAL8』で魔裟斗(シルバーウルフ)と対戦する。
決戦を1週間後に控えた川尻は山田武士トレーナーを相手に2分1Rのマススパーリング、そして2分1Rのミット打ちを公開。
スパーリングでは15秒ごとに攻守が入れ替わるスタイルのものを行い、ミット打ちでは細かいパンチのコンビネーションを繰り出し、K-1ルール2戦目とは思えない軽快な動きを見せた。
この形式のスパーリングは攻撃の受け返しを意識した練習で、魔裟斗対策としてやっているものではないとのこと。山田トレーナーは「今日の練習に試合のヒントはないですよ。全部、隠した!」と公開練習の内容について話し、具体的な手の内を明かすことはなかった。 公開練習後、囲み取材に応じた川尻は魔裟斗戦に向けての仕上がり状態を聞かれると「今、俺めちゃくちゃ強いよ。前よりもパワーがあるから」と記者会見での魔裟斗の発言をモノマネしてニヤリ。
会見に同席した山田トレーナーも「あまり試合に向けての時間がなかったけど、あれだけやってきたんで試合が楽しみ。ただただ試合が楽しみです。僕が川尻君と一緒にやるようになってから一番楽しみな試合なんじゃないかな。こっちはK-1でトップを取るためにK-1に参戦するわけじゃなくて、向こうの喧嘩を買っただけ。 川尻君はMMAでは世界のトップで1つも落とせないような試合が続いている。でも今回は失くすものが何もなくて、こういう試合をやるのは最後になると思う。だからこの試合のためにやってきたことを出すだけなんで楽しみですよ。今度の試合では“こいつらはこんなことをやってきたんだ”と思われるようなものを見せたいし、見せられる自信があります。
これまでのトレーナーのキャリアの中でも本当に楽しみな試合です。この試合に向けた1カ月だけじゃなくて、僕と川尻君が出会ってからずっとやってきたことを見せたい。これだけ注目される中でそれがどんなものなのかを見せる自信があります」とVS魔裟斗戦への思いを語る。 対戦相手としての魔裟斗については「まだ魔裟斗選手の試合は見てないです。基本的に試合まで1週間を切ったくらいの時に(相手の試合を)見るんですよ。それで今までやってきた練習と映像で見た相手を照らし合わせながら、イメージしてシュミレーションします。
相手のことを研究しすぎるとそればっかりになっちゃうんで。魔裟斗対策は山田さんに任せています」と川尻。印象に残っている魔裟斗の試合として山本“KID”徳郁戦、佐藤嘉洋戦、アルトゥール・キシェンコ戦を上げつつも「僕はその誰ともスタイルや体系が違うし、僕には僕なりの戦い方がある」と言い切る。では山田トレーナーは魔裟斗の試合映像を見てどんな対策を練ってきたのか?
山田トレーナーは「色々なところで話していることなんですが、彼には打たれ弱い箇所があるんです。だからそこにパンチを当てる。そういう練習をしてきたし、僕たちはその自信があります」と魔裟斗対策に大きな自信を見せ、川尻自身も「キックボクシングもK-1の練習もやってないし、魔裟斗選手の顔にパンチを当てる練習しかやってないです。
別に(魔裟斗が)蹴ってきてもいいし、打ち合ってくれもいい。どんな展開になっても僕のパンチが当たれば倒れるし、それだけのことをやってきました。当てる自信? ありますよ」と力強く答えた。 記者会見では魔裟斗が「本当に打ち合ってくれるの?」と川尻に問いただし、川尻が「もちろん足止めてノーガードで打ち合いましょう」と応戦する場面がクローズアップされた。
この日も川尻は「ノーガードで打ち合う? それを期待してますよ」と改めて魔裟斗との打ち合いを要求。山田トレーナーも「こっちはリスクがないから魔裟斗君が打ち合ってくれたら最高。僕らは(打ち合うことを)ビビッてないし。長丁場になるか短期決戦になるかは相手次第でしょう。こっちはどっちでもいけるし、あとは(魔裟斗が)ビビんのか、ビビらないのか」と打ち合いは大歓迎だ。 この試合は魔裟斗・引退試合第1弾であり、K-1MAX世界王者×MMAファイターという図式も成り立つ試合。川尻は「もしMMAファイターにK-1のNO.1が負けたら(MAXは)終わりでしょう。
僕はMAXを背負うつもりはないし、MAXがどうなろうが知ったこっちゃない。K-1ルールで試合をするのはこれが最後。
僕はMAXで一番になることを目指してやっているわけじゃないし、魔裟斗選手に勝ったらK-1ルールをやる意味がないじゃないですか」としつつ、「何でMAXの日本人選手はK-1の王様(=魔裟斗)に噛み付かないんですかね。そういうぬるい状況を僕がぶち壊しますよ。それで僕が得るものを得てDREAMに戻ってきます。僕がMAXに出ることでMAXにどういう影響があるかは分かりませんけど、MAXの今までの概念もぶち壊します。 他の日本人選手を見てやきもきする? それはないですけど『本当にそれでいいの?』とは思いましたよ。魔裟斗選手があと2試合しかやらないのに、MMAファイターの僕が魔裟斗選手とやると言っても誰も何も言ってこないじゃないですか。
噛み付くこともないし。今更、恐縮したってしょうがないでしょう。まだまだ魔裟斗選手が現役を続けるなら分かりますけど、もう引退すると言っているのに、何もしないのは僕の中ではありえない」と他の日本人MAXファイターにチクリ。 さらに川尻は「MAXは日本一の格闘技イベントだと思いますけど、僕は魔裟斗選手に勝ってその全てをDREAMに持って帰りたい、早く自分のリングに帰って来たいです。MAXとDREAMの立場を逆転させたい? まさにそう。
イベントの知名度やテレビの視聴率を見てもMAXはDREAMよりも上だと思います。でもそれを全て引っくり返せるのが今回の魔裟斗戦ですからね。きっと一番それを笹原さん(=圭一DREAMイベントプロデューサー)が期待しているんじゃないですかね(笑)」と、魔裟斗戦をDREAMブレイクの起爆剤にするつもりだ。 魔裟斗は川尻に敗れれば「大晦日はない」とも発言しているが「負けたら引退? そうでしょうね」と山田トレーナー。魔裟斗がリスクを背負って戦う一方、「僕に失うものはないですよ。思いっきりぶつかってK-1のNO.1とどれだけやれるのかが楽しみなだけです。ぶっちゃけ、みんな僕が負けて当たり前だと思っているんですけど、僕が勝っちゃえば全てがひっくり返ると思いますよ」(川尻)
「世の中が引っくり返るし、K-1MAXが引っくり返るでしょう」(山田)と2人。最後に魔裟斗への言葉を求められた川尻は「面白い打ち合いをしましょう。試合中に気持ちいいと思えるような試合ですね」とメッセージを送った。 FEG
「K-1 WORLD MAX 2009 World Championship Tournament FINAL8」 2009年7月13日(月)東京・日本武道館
開場17:00 開始18:00 <決定対戦カード> ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
魔裟斗(シルバーウルフ/2003・2008世界王者) VS 川尻達也(T-BLOOD/第8代修斗世界ウェルター級王者) ▼世界トーナメントFINAL8 3分3R延長1R
ドラゴ(アルメニア/ショータイム) VS 山本優弥(全日本キックボクシング連盟/青春塾/2009年日本準優勝) ▼世界トーナメントFINAL8 3分3R延長1R
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア/サトリ・グラディエートリイウム・ネメシス) VS アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ/2002年世界王者) ▼世界トーナメントFINAL8 3分3R延長1R
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテンオデッサ) VS アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング オランダ/2005&2007年世界王者) ▼世界トーナメントFINAL8 3分3R延長1R
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム/2004&2006年世界王者) VS ニキー“ザ・ナチュラル”ホルツケン(オランダ/ゴールデングローリージム) ▼世界トーナメント リザーブファイト K-1ルール 3分3R延長1R
佐藤嘉洋(フルキャスト/名古屋JKファクトリー) VS ユーリー・メス(オランダ/イッツショータイム) ▼世界トーナメント リザーブファイト K-1ルール 3分3R延長1R
城戸康裕(谷山) VS リーロイ・ケスナー(オランダ/チーム・アファファ) ▼スーパーファイト K-1ルール 62kg契約 3分3R延長1R
山本“KID”徳郁(KRAZY BEE) VS チョン・ジェヒ(韓国/Busan Taesan/韓国ムエタイジュニアライト級王者) ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
日菜太(湘南格闘クラブ) VS ジャバル“チンギスハン”アスケロフ(UAE/WMC・キャンプ・ラマイ) ▼スーパーファイト K-1ルール 60kg契約 3分3R延長1R
渡辺一久(フリー) VS 山本 篤(KRAZY BEE) ▼スーパーファイト K-1ルール 62kg契約 3分3R延長1R
HIROYA(フリー) VS キコ・ロペス(アメリカ/チームクエスト/ボブ・チャネイ ムエタイ) ▼オープニングファイト K-1ルール 3分3R
横山 剛(CRAZY WOLF) VS ノ・ジェギル(韓国/KHAN) <チケット料金>
SRS席 25,000円/SS席 15,000円/S席 10,000円/A席 6,000円 魔裟斗応援シート 15,000円(特典付き) <チケット発売場所>
チケットぴあ 0570−02−9999 ローソンチケット 0570−084−003(Lコード:33000) CNプレイガイド 0570−08−9999
キョードー東京 03−3498−9999 イープラス=http://eplus.jp
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可 <お問い合わせ> チケットに関するお問い合わせ
キョードー東京 03−3498−9999 大会に関するお問い合わせ FEG 03−3796−5060 FEG
「K-1 WORLD MAX 2009 World Championship Tournament FINAL」 2009年10月上旬 神奈川・横浜アリーナ
開場・開始時間未定 ▼世界トーナメント準決勝 3分3R延長1R ドラゴVS山本優弥の勝者 VS ジョルジオ・ペトロシアンVSアルバート・クラウスの勝者
▼世界トーナメント準決勝 3分3R延長1R アルトゥール・キシェンコVSアンディ・サワーの勝者 VS ブアカーオ・ポー.プラムックVSニキー“ザ・ナチュラル”ホルツケンの勝者
▼世界トーナメント決勝戦 3分3R延長2R 準決勝の勝者 VS 準決勝の勝者 ●K-1
WORLD MAX2009年間日程 7月13日(月)東京・日本武道館 FINAL8 10月上旬 横浜アリーナ FINAL |