7月10日(金)東京・岩本町にあるPHOENIX Stadiumで渡辺一久(フリー)が公開練習を行った。渡辺は7月13日(月)東京・日本武道館で開催されるFEG『K-1
WORLD MAX 2009 World Championship Tournament FINAL8』で山本篤(KRAZY BEE)と対戦する。
公開練習前に囲み取材に応じた渡辺。今回がK-1ルールの試合は2戦目となるが「かなりK-1用の練習しました。蹴りに慣れたというか、1回試合をやってみて、生スネで蹴られるとか色んなことがイメージで出来たんですよ。
想像していたよりも実際は蹴りも痛くなかった。別に蹴りを舐めているわけじゃないけど、今回はどうやったら相手を倒せるか。それを考えてますね」と自信たっぷりに語る。 K-1デビュー戦となった上松大輔戦を映像で見て「(自分が)アホだな、狂ってるなと思った。K-1のリングに立つことがずっと夢で、試合中はすごくうれしかったんですよ。それで舞い上がっちゃって、何をやってもいいみたいな感覚になっちゃいました。
自分がやっていることが全部お客さんにウケているように思えて、それで最後はああなっちゃった(苦笑)」と反省の弁を述べる渡辺は「そういう気持ち良さは1回味わえばいい。でも次の試合では勝たないと、何だ、コイツは?と思われちゃう。だから今回は勝つための練習をしてきたし、もっと勝ちたいなって気持ちが強いです」と語る。 では勝つための練習として具体的にどんなことに力を入れてきたのか? 「前回は倒すと言って倒せなかった。試合中にはパンチを当てるタイミングもあったし、当たったんだけど倒せなかったんですよ。今、思い返すと迷いがあったんだと思う。
同じパンチでもボクシングだったら拳を返して握って、という風に打てるんだけど、K-1だと蹴りではそれが出来なかった。全てが中途半端だったんですよ。だから今回は蹴るなら蹴る、殴るなら殴る。そういう練習をしてきた」
また渡辺は先月末には以前から交流があった辰吉丈一郎の下を訪れた。この模様はTBSの格闘技番組「格闘王子」でも放送されたが、渡辺は「K-1でああいう試合をしちゃって、恥ずかしいから行きたくなかったんですよ(苦笑)。でも全てをさらけ出して楽になりたかった。
自分の試合を見てもらって、全てをさらけだしてそれを知ってもらわないと本当のことは言ってもらえないじゃないですか。技術的なことも教えてもらったし、『3度目はないから』みたいに言われたのが印象に残ってます。それを言われて本当に負けられないんだなと思った。本当に勝たなきゃいけない、久々にそう思いましたね」と技術・精神の両面で刺激を受けた。 対戦相手の山本とは練習仲間でもある渡辺。しかし渡辺の口からは山本に対して刺激的な言葉が次々と飛び出した。 「篤君とは練習したこともあるから、どういう感じかは知っている。篤君は動きが早くてキレているとか、打撃のセンスがあるとか言っているみたいだけど、はっきり言って甘いですよ。
なんでそんなに自信があるのかなって思う。もしチャンピオンにでもなっているんだったら(そういうことを)言ってもいいけど、俺と練習をやったことがあるのによくそういうことが言えるなって。試合と練習は別ですけどね」 「練習では俺が篤君に総合を教えもらって、俺と篤君で打撃の練習をやってました。スパーリングは俺が手を抜く……というわけじゃないけど、向こうが必死にやってきてて、俺が『篤君、いいパンチ打つな』とかそういう感じでした。だからまあ大丈夫、イージーな相手ですよ。普通にやればまず負けない。でも俺が調子になっちゃったら負けると思う(笑)。だから今度の試合は俺次第なんですよ。きっと俺は余裕で勝てると思うし、それは篤君も分かっているでしょ。試合前に挑発とかしないのもビビっている証拠」 「相手は総合の選手じゃないですか。立ち技専門の選手が倒されたら、それは死を意味してますよ。俺は倒すことしか考えてない。俺が倒されることは100%ないし、そうなったら終わり。総合の選手を倒せないようじゃ、この世界で俺はやっていけないと思っているから。3Rまで絶対に決着をつけて勝つ」 「俺はそんだけ危機感を持ってやってるんですよ。でも総合からK-1に来た選手は勝っても負けてもいいみたいな、保険があるじゃないですから。昔から俺はそういうのが嫌いなんですよね。俺は本当に切羽詰ってやっているから。だからそんな相手には負けたくないですよ」 さらに渡辺は山本戦をクリアした先に山本の兄貴分である山本“KID”徳郁への挑戦を見据えていることをぶち明けた。 「ノリさん(=KID)…やってみたいですね。俺は何でノリさんとやりたいかと言うと、あの人にはブランドや価値観があるじゃないですか。
そういう意味でやりたいです。やっぱりノリさんは人気も名前もあるし、もし俺がノリさんと試合をするとなったら、俺自身もそうだし、周りもすごく盛り上がると思うんですよ。 『今度、KID選手とやるから』って言ったらチケットも売りやすいじゃないですか(笑)。だからノリさんとやるんだったらK-1じゃなくて、総合でもいいっすよ。そういう意味でも篤君との試合は負けられないですね。(山本はそれを阻止すると発言しているが)何か可愛そうですよね。ノリさんの下のそういうところで終わっちゃうっていうか……1面のボスみたいな(笑)。俺はそれでいいのかなって思う。もし俺がその立場だったら、そういう言い方はしないなって思いますよ」 このように対戦相手の山本に厳しい言葉を連発したが「今回は魔裟斗選手とかノリさんの試合があって、それに比べたら俺たちは名前も売れてないと思うんですよ。
でも本気でやって、いい試合をしようと篤君と誓いました。そういう試合が出来ると思っているんで。誤解してほしくないのは、俺は篤君のことは認めているってこと。だから本当の打ち合いをして、“渡辺ここにあり”を見せたい。そこは勘違いして欲しくないです」と、山本との激闘を誓った渡辺。 囲み取材後に行った3分3Rのミット打ちではボクシング仕込みのパンチはもちろん、鋭い左右のミドルキックを叩き込んだ渡辺。さらには密かな得意技(?)にしている右のローキックも披露。インターバル中には「今回は秘策ありますよ。これが決まったら絶対に倒せます」と不敵な笑みを浮かべるなど、“暴走ボクサー”っぷりを見せ付けた。 FEG
「K-1 WORLD MAX 2009 World Championship Tournament FINAL8」 2009年7月13日(月)東京・日本武道館
開場17:00 開始18:00 <決定対戦カード> ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
魔裟斗(シルバーウルフ/2003・2008世界王者) VS 川尻達也(T-BLOOD/第8代修斗世界ウェルター級王者) ▼世界トーナメントFINAL8 3分3R延長1R
ドラゴ(アルメニア/ショータイム) VS 山本優弥(全日本キックボクシング連盟/青春塾/2009年日本準優勝) ▼世界トーナメントFINAL8 3分3R延長1R
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア/サトリ・グラディエートリイウム・ネメシス) VS アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ/2002年世界王者) ▼世界トーナメントFINAL8 3分3R延長1R
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテンオデッサ) VS アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング オランダ/2005&2007年世界王者) ▼世界トーナメントFINAL8 3分3R延長1R
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム/2004&2006年世界王者) VS ニキー“ザ・ナチュラル”ホルツケン(オランダ/ゴールデングローリージム) ▼世界トーナメント リザーブファイト K-1ルール 3分3R延長1R
佐藤嘉洋(フルキャスト/名古屋JKファクトリー) VS ユーリー・メス(オランダ/イッツショータイム) ▼世界トーナメント リザーブファイト K-1ルール 3分3R延長1R
城戸康裕(谷山) VS リーロイ・ケスナー(オランダ/チーム・アファファ) ▼スーパーファイト K-1ルール 62kg契約 3分3R延長1R
山本“KID”徳郁(KRAZY BEE) VS チョン・ジェヒ(韓国/Busan Taesan/韓国ムエタイジュニアライト級王者) ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
日菜太(湘南格闘クラブ) VS ジャバル“チンギスハン”アスケロフ(UAE/WMC・キャンプ・ラマイ) ▼スーパーファイト K-1ルール 60kg契約 3分3R延長1R
渡辺一久(フリー) VS 山本 篤(KRAZY BEE) ▼スーパーファイト K-1ルール 62kg契約 3分3R延長1R
HIROYA(フリー) VS キコ・ロペス(アメリカ/チームクエスト/ボブ・チャネイ ムエタイ) ▼オープニングファイト K-1ルール 3分3R
横山 剛(CRAZY WOLF) VS ノ・ジェギル(韓国/KHAN) <チケット料金>
SRS席 25,000円/SS席 15,000円/S席 10,000円/A席 6,000円 魔裟斗応援シート 15,000円(特典付き) <チケット発売場所>
チケットぴあ 0570−02−9999 ローソンチケット 0570−084−003(Lコード:33000) CNプレイガイド 0570−08−9999
キョードー東京 03−3498−9999 イープラス=http://eplus.jp
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可 <お問い合わせ>
チケットに関するお問い合わせ キョードー東京 03−3498−9999 大会に関するお問い合わせ FEG 03−3796−5060
FEG 「K-1 WORLD MAX 2009 World Championship
Tournament FINAL」 2009年10月上旬 神奈川・横浜アリーナ 開場・開始時間未定 ▼世界トーナメント準決勝 3分3R延長1R
ドラゴVS山本優弥の勝者 VS ジョルジオ・ペトロシアンVSアルバート・クラウスの勝者 ▼世界トーナメント準決勝 3分3R延長1R
アルトゥール・キシェンコVSアンディ・サワーの勝者 VS ブアカーオ・ポー.プラムックVSニキー“ザ・ナチュラル”ホルツケンの勝者
▼世界トーナメント決勝戦 3分3R延長2R 準決勝の勝者 VS 準決勝の勝者 ●K-1
WORLD MAX2009年間日程 7月13日(月)東京・日本武道館 FINAL8 10月上旬 横浜アリーナ FINAL |