FEG
「K-1 WORLD MAX 2011 -63kg Japan Tournament FINAL」
2011年6月25日(土)東京・国立代々木競技場第二体育館
開場15:00 開始16:00
▲18歳の野杁(左)がKrush王者・梶原を延長の末に下す
▼第6試合 -63kg Japan Tournament FINAL 準々決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○野杁正明(大石道場/K-1甲子園2009優勝)
延長R 判定2−1 ※9−10、10−9、10−9
●梶原龍児(チームドラゴン/初代Krush -63kg王者)
※野杁が準決勝に進出。本戦は三者とも30-30
34歳の梶原は元プロボクサーで、キックボクシング転向後も、そのボクシングテクニックを武器に、4月にKrush王者となった。その梶原と1回戦で対戦する野杁はK-1甲子園2009王者で、18歳の天才的テクニシャンだ。
1R、左右のローを蹴ってじりじりと前に出て行く野杁。梶原もジャブを突いて前に出て、野杁の蹴り足をすくって右ストレートから左フックを返す。
野杁が右ローと左ミドル。梶原もインロー、右ローを蹴り返す。
野杁は左フックから前に出て右ボディストレート、コーナーを背負う梶原に左の飛びヒザ蹴り! 梶原もすぐに体勢を入れ替えてパンチをまとめる。 野杁が右ストレートで前に出ると、そこに梶原が左フックを返す。野杁はパンチから左ハイキック。梶原はそれをディフェンスして左右のフックを返す。このラウンドはジャッジ3名ともイーブン。
2R、左足を上げながら前に出る野杁。前蹴りで梶原を突き放し、梶原がパンチで前に出てくると、そこに左フックを当てる。
ここで野杁は構えをサウスポーにスイッチして左ミドル、右ロー。 梶原もジャブを突いて、野杁のローに右ストレートを合わせる。梶原は野杁をコーナーまで詰めて左右のフックを打つが、野杁はしっかりとそれをブロックする。 ガードを高く上げて左右のローを蹴る野杁。距離が詰まると右ストレートから左ボディを返す。梶原は圧力をかけて野杁を下がらせるが、野杁はしっかりとガードして右ロー。野杁がバックキック、そしてパンチで前に出て行くと、梶原がそこに右フックを打つ。
1Rに続き、このラウンドもジャッジ3名とも10−10のイーブン。
3R、右ローを連打する野杁。梶原は右ストレートから左フックとパンチをまとめるが、野杁のガードは固い。梶原の前足に左右のローを蹴り込む野杁。梶原がジャブを突いて右ストレート、左フック。野杁はそこに左ハイキックを返す。梶原はジャブで野杁を下がらせるが、ここで野杁は顔面前蹴り。逆にパンチで梶原を下がらせて左ボディを打つ。
前に出てくる野杁に飛びヒザ蹴り、離れ際の右フックを狙う梶原。野杁はジャンプするようなフェイントから左ハイキックを2発! 梶原も野杁をコーナーまで詰めて左右の連打! 最後は野杁がバックキックを当てたところで試合終了となった。判定はジャッジ3名とも30−30と差はなく、延長ラウンドへ。
延長R、野杁は右ロー、右ハイキック。梶原はジャブと左フックで前に出るが、野杁は足への前蹴りで梶原の前進を止めて、右ローにつなげる。そして野杁は構えをサウスポーにスイッチして左ミドル、インロー。
梶原は右フックで前に出るが、野杁はバックステップでそれをかわす。そして再び野杁は構えをオーソドックスに戻し、右ローを連打。梶原もそのローを受けてパンチをまとめるが野杁のブロックは固い。野杁はガードを上げたまま右ローで前進。本戦同様に野杁がバックキックを蹴ったところでラウンド終了となった。
判定は最初のジャッジが10−9で梶原、続くジャッジが10−9で野杁、そして最後のジャッジは10−9で野杁! 野杁がスプリット(2−1)判定で梶原に勝利した。
▲久保(右)が判定2-0で才賀を下す
▼第5試合 -63kg Japan Tournament FINAL 準々決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○久保優太(DC LAB.GYM/元WPMO世界スーパーフェザー級王者)
判定2−0 ※30−29、30−30、30−29
●才賀紀左衛門(M&Jキックボクシング)
※久保が準決勝に進出
昨年のトーナメントでは生意気な発言と態度で“ヒール”(悪役の意味)としてのキャラクターを確立させた才賀。対する久保は昨年の準優勝者、悲願の初優勝を目指す。
1R、サウスポーの久保に対して、才賀は右ミドルを蹴る。久保も左の前蹴り、左のミドル。才賀は右ミドル、右の前蹴りを突き刺す。ワンツーで前に出て行く久保。
ここで才賀はバックキックで久保をロープまで下がらせてカカト落とし。蹴りの大技で会場を沸かせる。
才賀が久保の左ミドルをキャッチしてパンチとローを返せば、久保も才賀の蹴り足を取ってマットに押し倒す。
才賀が左フックで飛び込むと、久保は才賀に密着して首相撲の要領で才賀をマットに転ばせる。ジャッジ3名とも10−10のイーブン。
2R、久保が左ミドルを蹴ると、才賀もすぐに右ミドルを蹴り返す。久保の左ミドルに才賀が左フック。久保は左ストレートからパンチで飛び込む。
才賀は左手で距離を取りながらインロー、左フック。久保は左ミドル、左のヒザ蹴り。久保が左ストレートで飛び込むと、才賀はそこに左フックを狙う。久保が左ミドル、左のヒザ蹴り、そして左ストレート! これで才賀を下がらせる。
久保は才賀のボディに左のヒザ蹴り。才賀は久保が前に出てくるところに左フックを返す。ジャッジ2名が10−9で久保を支持、1名は10−10のイーブンとする。
3R、才賀が右ミドル、久保は左ミドルを蹴り返す。才賀は飛び込むような右ストレートから左ロー、さらに久保の足にバックキックを蹴る。久保は右フックから左ミドル。才賀は蹴り足をキャッチして、インローを蹴り返す。久保が左ミドル、左のヒザ蹴り。才賀はそこに左フックを返す。
久保は左のヒザ蹴りで才賀のボディを狙い撃ちする。才賀は右ハイキック、距離を詰めて右ストレートを当て、そこから連打! 胴廻し回転蹴りを狙うが当たらない。
判定はジャッジ1名が30−30のイーブンとしたが、残り2名は30−29で久保にポイントをつけ、久保が準決勝進出を決めた。
▲卜部(右)がバックブローでダウンを奪い、裕樹を下した
▼第4試合 -63kg Japan Tournament FINAL 準々決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○卜部功也(チームドラゴン/Krush -63kg初代王座決定トーナメント準優勝)
判定2−0 ※29−28、29−29、29−28
●裕樹(リアルディール/初代RISEスーパーフェザー&ライト級王者)
※卜部が準決勝に進出
現在、日本ナンバーワンのローキックの使い手と評価されているRISE王者・裕樹。一方の卜部はプロでのタイトル獲得はないものの、プロデビューから11連勝という記録を残し、大和哲也をはじめ各団体のチャンピオンクラスに勝利している実力派。関係者・識者から大きな注目を浴びる一戦だ。
1R、サウスポーの卜部はジャブを突いてから細かくパンチをまとめて裕樹の周りをぐるぐると回る。
裕樹はガードを上げて前に出て卜部の前足に左右のローを蹴る。
卜部は裕樹の顔面にパンチを集めて、そこから左のボディフック。裕樹はガードを上げて前に出て右ローを蹴る。足を使って距離を取り、裕樹が前に出てくるところに左ストレートを狙う卜部。
しかし終了間際、裕樹の飛び込むような左フックが卜部の顔面を打ち抜く。卜部は両手を挙げて効いてないよとアピールする。ジャッジは3名とも10−10のイーブン。
2R、左ストレートから右フックにつなげる卜部。裕樹はそれをブロックして卜部の前足に左右のロー。
卜部は前に出てくる裕樹を押し返し右ハイキック、細かくワンツーを打つが、裕樹は下がらない。裕樹は飛び込むような左フック、卜部のパンチを受けてローを返す。
しかしここで卜部が狙い済ました右のバックブロー! これが裕樹の顔面をとらえ、卜部がダウンを奪う! 再開後、卜部がジャブと前蹴りで距離を取りバックブロー。裕樹はこれまで以上に圧力をかけて強烈な左ロー! これで卜部の体が流れる! ジャッジ2名は10−8、1名は10−9で卜部にポイントをつける。
3R、ガードを上げた構えから左右のローで前に出る裕樹。卜部も裕樹の顔面とボディに細かくパンチを打ち分ける。卜部をロープまで下がらせて左のローを蹴る裕樹。卜部はヒザ蹴りのカウンターを狙うが当たらない。
裕樹は右ローを卜部の内股、そして奥足に蹴る。さらに距離を潰して卜部の左足に左ロー! これで卜部の動きが止まるが、卜部は右の前蹴りで距離を取り、左ミドルを蹴り返す。
裕樹のローに苦しめられた卜部だったが、バックブローで奪ったダウンのポイントを守り抜き、裕樹を振り切った。
★決勝戦(久保優太vs卜部功也)、セミ(佐藤嘉洋vsアルバート・クラウス)はこちら
★準決勝(久保優太vs野杁正明)、(卜部功也vs大和哲也)はこちら
★準々決勝(大和哲也vsHIROYA)、第2試合(吉本光志vs麻原将平)、第1試合(谷山俊樹vs渡辺理想)はこちら
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