8月9日(月)東京・後楽園ホールで行われたダブル日本タイトル戦はいずれもチャンピオンがTKO勝ちを飾り、王座防衛に成功した。
ダブル日本タイトル戦の最初に行われたスーパー・バンタム級戦は、王者・芹江匡晋(伴流)と元日本&東洋太平洋王者(現日本11位)福島学(花形)の新旧変則ボクサー対決。結果は、今が旬の王者が勢いの差を見せつけ、福島を圧倒。7回終了後、挑戦者コーナーが棄権を申し出て試合終了した。
芹江は終始試合を支配した。4回に右ストレートを直撃してダウンを奪い、7回にも右を中心に再三直撃弾を浴びせて福島をダウン寸前に陥れていた。ベテラン福島も精一杯抵抗したものの、勢いの差はいかんともしがたく、芹江にタイミングのいいブローを決められ、顔を腫らした。
「やっとチャンピオンを実感できました」と試合後の芹江(27)。2度目の防衛戦でようやくチャンピオンらしい力と技を見せつけた一戦だった。一方引退覚悟で王座奪還戦に臨んだ福島(36)だったが、結果は芹江の引立役に回ってしまった。試合後引退を表明した。
フライ級は王者・清水智信(金子)が同級7位キューピー金沢(青木)のしつこいインファイトを外しながらジャブ、右ストレート、ボディーにも多彩なブローでアウトボクシングし、時に被弾もしたが真正面から打ち合いに応じるなど力強さも見せた。
金沢もよくガードして清水のパンチをブロックしたが、次第にポイントもダメージも積み重なり、6回32秒、立ったままレフェリー・ストップされた。勝った清水は4度目の王座防衛。3度目の世界挑戦を目ざす清水はWBA、WBCどちらも視野に入れているというが、フライ級は亀田兄弟、坂田、内藤など日本人選手がらみの試合が続き、出番待ちの清水(29)は「来年がチャンスだと思っています」ときっぱり。
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