「R.I.S.E.48〜THE KING OF GLADIATORs’08
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R.I.S.E.初代王者決定戦〜」みどころ
三階級で初代チャンピオン決定戦!
K-1ファイターHAYATOも復帰戦を行う
これまで階級別のトーナメントをイベントに主軸にしていたR.I.S.E.だが、今年はそのトーナメントを封印。選手層が厚くなってきたことで70Kg以下級、60Kg以下級、ヘビー級の三階級で初代王座決定戦を行うことになった。
2月の「タイトルセレクションマッチ」、5月の「タイトル挑戦者決定戦」と2大会で行われてきたチャンピオンロード。その決勝戦の舞台に立つのは60Kg級が“狂拳”竹内裕二(菅原道場)と裕樹(リアルディール)、70Kg級が龍二(リアルディール)と日菜太(湘南格闘クラブ)、そしてヘビー級がマグナム酒井(士魂村上塾)とファビアーノ・サイクロン(TARGET)。
初代チャンピオンの座に就くのはどっちだ!? また、豪華ワンマッチの勝敗の行方は? 各試合の見どころを紹介しよう。
■70Kg級 ハードパンチャー龍二と左ミドルキック日菜太の再戦
『K-1 WORLD MAX』と同じ階級である70Kg以下級は、今年の『K-1
WORLD MAX日本代表決定トーナメント』1回戦でHAYATOと激闘を繰り広げたのも記憶に新しい龍二と、3月の『K-1トライアウト2008』に参加し、合格した日菜太によって争われる。
両者は昨年12月に開催された『R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07』(https://gbring.com/sokuho/result/result2007_12/1216_rise.htm)の準決勝で対戦。この時は龍二が2R1分40秒、パンチで3度(1Rに1度、2Rに2度)もダウンを奪ってKO勝ちしている。
龍二は同トーナメントで優勝を果たしてK-1への出場を決め、日菜太は就職かプロ格闘家としての道を選ぶかを迷っていたが、この敗戦によって格闘技一本で生きていくことを決意。まさに両者にとって、ターニングポイントとなった一戦であった。
再戦について両者は、「正直、またかと。またぶっ倒して、いい“またか”にしたいですね」(龍二)、「12月にやられて、ずーっと今日までリベンジすることを考えていました。だから正直、嬉しいですね。やってやりたい」(日菜太)とそれぞれコメント。モチベーションは高まっている。
龍二は強烈なパンチと右ローキックという二つの武器を持ち、上下に揺さぶりをかけて倒しに行くタイプ。日菜太は代名詞ともなっている左ミドルキックを主軸に、蹴り全般と意表を突くバックブローを得意としている。大まかには龍二のパンチVS日菜太のキックという対決になるだろう。
キャリアがあり、単なるハードパンチャーというだけでなくハイキックやローキックを織り交ぜて攻撃を散らす試合巧者ぶりを発揮する龍二。実績などを考えても龍二の有利は動かないところだが、まだ21歳と若く前回の試合ではK-1
WORLD MAXの常連・白須康仁を破るなど日菜太の伸びシロは侮れない。
龍二がホープの野望を打ち砕いて“キング・オブ・R.I.S.E.”を再び証明するのか、それとも日菜太が新時代を到来させるのか? 今後の打撃格闘技界の流れにも大きく関わってくる注目の一戦である。
■60Kg級 パンチとローキックは共に一撃必殺!竹内VS裕樹
K-1 WORLD MAXでも7・7日本武道館大会より闘いの火蓋が切って落とされる60Kg級。これまでのR.I.S.E.の実績を考えると、初代チャンピオンになった方がK-1参戦へ一歩近付くことになるだろう。60Kg級初代チャンピオンは、“狂拳”竹内裕二(菅原道場/MA日本スーパーフェザー級王者)と裕樹(リアルディール/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’04 準優勝)によって争われる。
5月の「タイトル挑戦者決定戦」を見た者にとっては、三階級のタイトルマッチの中で最もワクワクする一戦だと言えるだろう。
竹内は同じハードパンチャーで、これまでR.I.S.E.の軽量級戦線トップを走っていたエースの末広智明(大道塾吉祥寺支部)を“狂拳”パンチでKO。まさに“一撃”で仕留めたのである。6月にはホームリングであるMA日本キックボクシング連盟に出場し、元ラジャダムナンスタジアム認定フェザー級1位ピンペット・ソー・トーサポンの上手さに判定負け寸前だったが、やはり“一撃”でダウンを奪って逆転勝利を飾った
参考:試合結果
これにより、竹内は昨年4月に1RKO勝ちを飾って以来8連勝をマーク。ピンペット戦前にはなんと怒涛の7連続KO勝利を記録している。そのほとんどが3R以内のKOであり、R.I.S.E.も本戦3分3R制だけに、軽量級ながらこの試合時間の中で確実に相手を仕留めるパンチ力とスキルを持っていると言えるだろう。
対する裕樹はこれまで70Kg級で闘ってきたが、70Kg級に同門の龍二がエントリーしたのとK-1に60Kg級が新設されたのを機に本来のベストウェイトである60Kg級に転向した。70Kg級でも対戦相手に必ず効かせるほどの必殺ローキックの持ち主であり、60Kgになってさらにそのキレは増した。
5月の「タイトル挑戦者決定戦」では、ローキックでKOされたことがないというタフなファイヤー原田を僅か三発のローキックで効かせてKOに葬ったのである。
二人の圧倒的な勝ち方はインパクト大で、伊藤隆R.I.S.E.代表は「60Kgの二人がMVP。決勝戦は私も今からドキドキしています。どんな試合になるのか、勝敗は全く予想がつきません。竹内選手のパンチもヤバイんですが、裕樹選手のローキックもあんなに効くのかと思いましたから」と評した。
パンチVSローキック。確実に相手を倒せる強力な武器を持っている二人だけに、スリリングな一戦になること間違いなし!
どちらが先に自分の攻撃を当てるか、目の離せない試合になるだろう。一発で試合を終わらせる力を持っている者同士の闘いは、勝敗が全く予想が付かない。だからこそ、面白いのだ。
■ヘビー級 あの感動が再び蘇る!マグナムVSファビアーノ
ヘビー級の初代チャンピオン決定戦も再戦になった。R.I.S.E. MIGHTY EIGHTY
TOURNAMENT’06(80Kg級トーナメント)覇者のマグナム酒井(士魂村上塾)と、前J-NETWORKヘビー級チャンピオンのファビアーノ・サイクロン(TARGET)によってベルトが争われる。
両者は2005年6月19日に開催されたヘビー級トーナメント『R.I.S.E.
G-BAZOOKA TOURNAMENT’05』の準決勝で対戦し、この時はスプリットデシジョンでマグナムが勝利を収めている。
同トーナメントでマグナムは80Kg台の体重ながらヘビー級に挑戦し、決勝戦まで勝ち上がってファンに多くの感動を与えた。その感動が再び後楽園ホールのリングで蘇るか?
マグナムは「ヘビー級は的が大きいから当てやすい。アイツらはテクニックがないし、動きが遅い」と言い放つ。また、「デカいヤツを倒すのは面白い」とヘビー級をも倒すパンチを開発中だという。
対するファビアーノは長くR.I.S.E.のヘビー級で活躍してきた選手だが、R.I.S.E.ではまだタイトルを獲得していない。2005年の『G-BAZOOKA』はマグナムに敗れて3位に終わり、2006年の『G-BAZOOKA』では1回戦敗退を喫してしまった。ホームリングであるR.I.S.E.の初代チャンピオンは、何が何でも自分が取りたいと燃えている。
無骨な外見からは想像も出来ないような上手さを持つマグナムだが、ファビアーノも前蹴りで距離を取り、ローキックから左右のフックに繋げる堅実な戦法を得意としている。2007年12月には現J-NETWORKヘビー級チャンピオンのシング・心・ジャディブ(インド/パワーオブドリーム)を右フック一発でKOしており、タフなマグナムとは言えどもヘビー級のパンチをまともに喰らったらひとたまりもないだろう。
マグナムが勝つためにはファビアーノの攻撃をかわし続け、手数でダメージを与えていくしかない。逆にファビアーノはマグナムをいかに捕まえるかがポイントとなる。
格闘技の真髄である小よく大を制すをマグナムが再び実践するか、それともファビアーノがヘビー級の破壊力を見せ付けるのか?
この一戦もリング上から目が離せない、スリリングな一戦となるだろう。
■HAYATOがVS日本人無敵の空手王者と復帰戦
スペシャルマッチには、今年の『K-1
WORLD MAX日本トーナメント』で全試合激しい打ち合いを展開し、準優勝を果たしたHAYATO(FUTURE_TRIBE)が登場。K-1以来の復帰戦を行う。
対戦相手はヤン・カシューバ(Unit-K)に決定した。カシューバは2005年にワールド士道館空手ミドル級王者となり、日本デビュー戦となった昨年9月のシュートボクシングでは山口太雅を破った。そして今年1月にはK-1
WORLD MAX日本トーナメント準優勝を始め、キックボクシングで数々のタイトルを獲得した新田明臣の引退試合の相手も務め、勝利を収めている。また、練習を共にしている先輩の大野崇がHAYATOにKOで敗れていることもあり、モチベーションも高いだろう。
パンチでガンガンと前へ出て、ヒザ蹴りに繋げるカシューバの圧力は空手仕込み。これまで対戦した日本人は、その圧力にやられてしまっている。HAYATOも打ち合いを好むファイターだけに、噛み合った激闘になりそうな予感が漂う。
その他、R.I.S.E.の誇るホープたちである73KING(クロスポイント・ムサシノクニ)、小宮山工介(北斗会館)、東玖(脩己會/TARGET)らが出場し、タイトルマッチに華を添える。まさにR.I.S.E.らしい“前へ出て、打ち合う”スタイルをいっぱい見ることが出来そうなラインナップ。
これが「ニューストライキングスポーツR.I.S.E.だ!」という試合の数々を見逃すな!
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