5月11日(金)東京・後楽園ホールで開催される、全日本キックボクシング連盟主催『REARM』の第23代全日本ウェルター級王座決定戦で山本優弥(青春塾)と対戦する湟川満正(AJ)より、全日本キックボクシング連盟を通じてコメントが届いた。
大輝に敗れて、舌を噛み切ろうと思った
――タイトルマッチを間近に控えた、現在の心境はいかがですか。
「早くやりたいですね。練習してきたことを、早くリングの上でぶつけたいっていうか」
――それだけ、充実した練習ができていると。
「そうですね。練習内容にも自信があるし、対策もしっかり練ってるし。濃い練習ができたと思います。あとは当日、それを出すだけですね」
――かなり自信がありそうですね。
「ありますね。それはやっぱり、いい練習ができてるからだと思うんですけど」
――タイトルマッチは今回で2度目ですよね。前回は昨年の4月、大輝選手に惜しくもKO負けだったわけですが……。
「あの時はもう、舌を噛み切ろうかと思いましたね(苦笑)。(WINDY)智美さん、山内(裕太郎)さんと連続でタイトルマッチで、自分だけ情けない負け方しちゃったんで」
――あれから1年ちょっと経ったわけですが、この1年間は長かったですか、短かったですか。
「早かったですね、なんか。タイトルマッチをやる前もそうだったんですけど、一戦一戦、大事に闘ってきたんで。気がついたらチャンスがまた来た、じゃないですけど。でも、前回負けたのがとにかく悔しかったんで。
ベルト獲るまでは晴れないですね、あの悔しさは。それは相手も同じだと思いますけどね。向こうも2回、ベルト獲り逃がしてますから」
――ウェルター級のタイトルは、以前は同門の山内選手が持ってましたよね。そういう面で、ベルトへの思いというのも他のジムの選手とは違ったものがあるんじゃないですか。
「そうですねぇ。山内さんが持ってる時も、なんかウズウズしてたんですよ。そうは言っても、目の前の試合で勝つしかないんですけどね。そういう中で、いつチャンスが来てもいいようにしておくっていうか。
それで山内さんが階級上げたら、自分はタイトルマッチで負けちゃったんで。同じことを繰り返すわけにはいかないっすね。身近にチャンピオンがいる中で、自分だけ丸腰じゃいられないし」
山本のパフォーマンスを見たら、「やめろ!」と止める
――相手の山本優弥選手には、どんな印象がありますか?
「印象……まあ、なんすかねぇ。“よくあんなことできるな”って」
――“あんなこと”というのは、リング上で笑ったりとか、パフォーマンス的なことですか。4月大会での挨拶でも「相手をバカにしたようなパフォーマンスをやるので、もしそれを俺との試合でやったらシバき倒してやります」と言ってましたよね。
「よくやりますよね、あんなこと。俺には恥ずかしくてできないっすよ。気持ち悪い」
――試合に対する価値観の違いなんでしょうね。
「なんか、久々にイライラしますね。宝樹まもる戦以来ですね、こんなイライラするのは。一緒にリングに立つのもイヤなんですよ」
――そこまで手が合わないんですか!?
「うまいのは認めますけどね。うまいのはうまいと思いますよ。落ち着いてるんでしょうね。まあ……あんなパフォーマンスができるくらいだから(苦笑)」
――山本選手とは、一度も会話したことがないそうですね。
「そうですね。やっぱり同じ階級で、闘う可能性がある選手なんで。だけど向こうはね、他のジムの選手とも和気あいあいとしてるんですよ。山内さんともしゃべってるし。
選手同士で仲良くするっていうのがね、もう俺からしたら信じらんないんですよ。闘うかもしれない人間と、なんで仲良くできるんですかね。そういうのがもう……嫌いなんですよ」
――じゃあ山本選手のパフォーマンスを、実際に目の前でやられたら……。
「“やめろ!”って」
――それこそ「シバキ倒す」と。
「ホンっトそうですよ! まあでも、絶対やってくるでしょうからね。そこでアツくならないようにするのも大事でしょうね。自分はどうしても、その場の攻防とか雰囲気で気持ちを左右されちゃうことが多いんで。そこを克服して、一方的に自分のペースで倒す試合をしたいですね」
――そういう部分も含めて、作戦は練ってあるわけですよね。
「バッチリですね。あとは相手がヘラヘラしだした時に、自分がどうなるか。ホンット、どうしてやろうかな……」
●中島トレーナーコメント
「去年の大輝戦に負けたことで、ホリ(湟川)は失ったものが大きかったんですよ。タイトルを逃しただけじゃなくて、自信とか殺気も失ってたんです。金統光戦ではコンディションが悪くて、不安なままリングに上がったんですよ。それがそのまま顔に出ちゃいましたからね。ホリらしくない試合だったんですけど、あれを経験したことが、以前の自分を取り戻すきっかけになったのかもしれない。今のホリを見てると、大輝戦で失ったものが戻ってきた感じがしますね。
ホリは毎年、自分のテーマを決めてるんですけど、今年のテーマは“温故知新”なんですよ。練習でも、3回戦の頃とかデビュー前にやってたような練習を取り入れてます。試合のカギは、相手の挑発に乗ってガーッといかないことでしょうね。優弥はカウンターを取るのがうまいですから。ただ、山内とかK-1でやったファリッド・キダーみたいに自分がカウンターを取られるのには弱い。その辺の対策は練ってますよ。
ベルトに対しても、ホリは凄く意識してますよ。酔うと山内に絡むんですよね。普段は“山内さん”って呼んでるんですけど、酔っ払うと“山ちゃん”になって、最後は“チャンプ”って(笑)。自分もベルトを巻きたいって気持ちは本当に強いんですよ。今のホリだったら、タイトルを獲るだけの力は充分にあると思います。この1年間、相当に苦しい思いをしてきましたから。それを乗り越えた分、去年より強くなってますよ」
全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2007
「REARM」
2007年5月11日(金)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:30
オープニングファイト開始17:30
<全対戦カード>
▼ダブルメインイベント第2試合 日本VSタイ 58.5kg契約 3分5R
山本元気(DEION/前全日本フェザー級王者&現フェザー級1位)
VS
セーンチャイ・ジラグリアングライ(タイ/元ラジャダムナンスタジアム・スーパーバンタム級5位)
▼ダブルメインイベント第1試合 日本VSタイ 58kg契約 3分5R
山本真弘(藤原/全日本フェザー級王者)
VS
モンコントーン・ポンソンクラーム(タイ)
▼セミファイナル 第23代全日本ウェルター級王座決定戦 3分5R延長1R
山本優弥(青春塾/同級1位)
VS
湟川満正(AJ/同級3位)
▼第5試合 第10代全日本ミドル級王座決定トーナメント準決勝 サドンデスマッチ3分3R延長1R
中村高明(藤原/同級1位)
VS
吉武龍太郎(アイアンアックス/同級5位)
▼第4試合 ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R延長1R
金 統光(藤原/同級2位)
VS
クリストフ・プルボー(スイス/スクランブル渋谷/同級6位)
▼第3試合 全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R延長1R
鳥野智広(建武館/同級5位)
VS
遠藤智史(AJ/同級7位)
▼第2試合 バンタム級3分3R
菊地 慧(藤原)
VS
柏木吾一(SVG)
▼第1試合 スーパーウェルター級3分3R
横澤浩史(SVG)
VS
武田一也(JMC横浜)
▼オープニングファイト第3試合 ライト級3分3R
田中信二(大村道場)
VS
HIROAKI (峯心会)
▼オープニングファイト第2試合 ライト級3分3R
渡部太基(藤原)
VS
ユウキ(AJ)
▼オープニングファイト第1試合 ライト級3分3R
白濱卓哉(建武館)
VS
森 直樹(峯心会)
<チケット料金>
RS席10,000円 S席7,000円 A席5,500円
※当日券は各席1.000円増し。
<チケット発売場所>
チケットぴあ
イープラス
後楽園ホール
チケット&トラベルT-1
<お問い合わせ>
全日本キック 03-3365-1171
●全日本キックボクシング連盟 2007年度・大会スケジュール
5月11日(金)後楽園ホール
6月9日(土)新宿FACE 『CUB☆KICK’S-6』
6月10日(日)新宿FACE 『CUB☆KICK’S-7』
6月17日(日)タイ・ラジャダムナンスタジアム
7月29日(日)後楽園ホール
8月25日(土)後楽園ホール
9月29日(土)後楽園ホール
10月 代々木第二体育館(予定)
11月18日(日)後楽園ホール
12月7日(金)後楽園ホール
※新宿FACE大会、横浜赤レンガ倉庫大会(はまっこムエタイジム)、その他追加大会予定
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