4月15日（水）東京・青砥にある青春塾にて山本優弥（青春塾）が公開練習を行った。山本は4月21日（火）福岡マリンメッセで開催されるFEG『K-1 WORLD MAX 2009　World Championship Tournament FINAL16』トーナメント1回戦でイム・チビン（韓国）と対戦する。

　小比類巻貴之の負傷欠場により、繰り上がりでトーナメント本戦出場が決まった山本。「今年に入ってすごくツイていて、今まで一回も当たったことがないビンゴ大会でも1等賞になったんですよ。自分はもともとそういうことを信じない方なんですけど、人間にはそうやって運気の波があるんだなって思ってました。

　だからリザーブマッチでスファン選手と戦うことにはなっていましたが、どこかでスファン選手とやるんじゃなくて、本戦に出られると信じて練習してました。それで先週の金曜日に本戦出場の話を聞いて。

　チャンスを待ったかいがある？　ありますね。でも本戦出場選手はみんな世界レベルでその国の代表選手ばかりだと思うんですね。だから正直、対戦相手がどうこうはないです」と本戦出場が決まった時の心境を語る。

　昨年末の全日本ウェルター級タイトルマッチで山本は引退を考えていたという。しかし実はその敗戦が山本の“運”につながっていた。

「年末の試合をやる前から（試合に）負けたら辞めるみたいに考えてたんです。それで試合が終わった後に辞めますって言ったら、すごく周りの人に嫌な顔をされました。僕は試合が終わった後も試合がないのにずっと練習してたんです。そしたらK-1さんから話をもらって。

　それまで僕は自分が好きで格闘技をやっているから、自分本位で試合をやってきたんですね。勝っても負けても綺麗な試合をする、みたいな。でもこの時に死んでも勝とうという気持ちを持ちました。

　もう自分は自分の体じゃないと思って、どうなろうと自分が前に出て勝ちたい。自分のことしか考えないんだったら、相手と技を交換するような試合をしたいんですけど、今はもうそうじゃないです。

　日本トーナメントでは僕が一番実力がなかったんですけど、そういう気持ちになったからこそ、何かを引き寄せてくれる運があったと思うし、僕を応援してくれる人がいたからこそ、ついてきた運なのかもしれません」

　対戦相手のチビンと山本は2002年12月に韓国で対戦。山本はチビンにヒジ打ちで顔面を切り裂かれ、判定で敗れている。山本にとってはリベンジマッチとなるのだが、山本はチビンに対して意外な感情を持っていた。

「僕はチビン選手のファンで試合をする前から大好きだったんですよ。だからチビン選手と試合をした時にはすごくうれしくて楽しかったです。顔もヒジ打ちで切られたんですけど、『うわっーー！』みたいな（笑）。チビン選手はやることなすことカッコいいんですよ。

　K-1で魔裟斗選手と試合をした時にもすごくカッコよかったし、練習する前にビデオを見て真似したりもしてました。チビン選手は運動神経もあるし、技もカッコいいんですよね。チビン選手が去年のトーナメントで城戸選手に秒殺負けしちゃいましたけど、実はもっとチビン選手の動きを見たかったんですよね（笑）」

　このように実は大のチビンファンだということをカミングアウトした山本。しかし対戦相手としてリングで対峙する以上は「憧れの気持ちを持っていてはダメ。僕はどん臭い選手でチビン選手は全く逆のタイプ。チビン選手みたいになりたいとは思っているけど、同じところで勝負するつもりはないです」とキッパリ。

「僕とチビン選手？　客観的に見てチビン選手の方が強いと思いますよ。僕はトーナメントに出る選手の中で一番弱いですよ。

　何も特別なものを持ってないし、他の人より秀でたものもない。でも僕には今まで色んなことを教えてもらったり経験があります」とセンスや才能以外でチビンを攻略したいと話した。

　今年は魔裟斗＆小比類巻がいない世界トーナメントとなり、日本人選手＆外国人選手を含めて新しい顔ぶれのトーナメントとなった。これを山本は「魔裟斗選手と小比類巻選手が『お前たちにチャンスをあげるからやってみろ』と言ってくれてるんだと思うんですよ」という。

「若い世代でMAXを盛り上げたい？　そうするべきだと思いますね。今までお世話になった人たちに恩返しもしたいし、もし僕がMAXを支えられる人間になることが出来るのなら、そういう人間になっていきたい」とMAX新世代の旗手になることを宣言した。

　そして魔裟斗の引退には「すごいことをやってきた選手だと思います。ただでさえ格闘技をあれだけ長く続けるのは大変だし、あの立場で続けてきたのは本当にすごいと思います。だから魔裟斗選手が引退を決めたことに関して、僕たちがどうこう言うことはないです。

　好き嫌いを超越して誰もが認める選手だし、魔裟斗選手の大晦日に世界王者と戦いたいというのも文句はないです。ただそういう魔裟斗選手に対してふざけんなよと思う選手がいることも分からなくはないですけどね」と山本。

　MAX世界制覇・魔裟斗との対戦については「僕は先を見て勝つタイプじゃないし、まずは目の前のことをクリアしたい」としながらも「もし（魔裟斗の対戦相手に）手を挙げろと言われたら、おこがましいけど手を挙げたい」としている。

　囲み取材後、青春塾の竹島伊佐夫会長を相手に山本は3Rのミット打ちを披露。パンチと蹴りのコンビネーションだけでなく、バックキックや胴廻し回転蹴りなど、多彩な技を見せて好調さをアピールした。


FEG
「K-1 WORLD MAX 2009
World Championship Tournament -FINAL16-」
2009年4月21日（火）福岡マリンメッセ
開場16：00　開始18：00
※オープニングファイトは16：30開始

＜全対戦カード＞

▼メインイベント（第9試合）世界トーナメントFINAL16　3分3R延長1R
佐藤嘉洋（フルキャスト/名古屋JKファクトリー/2008年世界ベスト4）
VS
ドラゴ（アルメニア/ショータイム）

▼セミファイナル（第8試合）世界トーナメントFINAL16　3分3R延長1R
ニキー“ザ・ナチュラル”ホルツケン（オランダ/ゴールデングローリージム）
VS
シャヒッド（モロッコ/ゴールデンチーム）

▼第7試合　世界トーナメントFINAL16　3分3R延長1R
アンディ・サワー（オランダ/シュートボクシング　オランダ/2005＆2007年世界王者）
VS
リーロイ・ケスナー（オランダ/チーム　アーツ/アファファ/2009年ヨーロッパ王者）

▼第6試合　エキシビジョンマッチ　K-1ルール　3分1R　※ヘッドギアなし、すねあて有り
魔裟斗（シルバーウルフ/2003・2008年世界王者）
VS
HIROYA（フリー）

▼第5試合　世界トーナメントFINAL16　3分3R延長1R
ブアカーオ・ポー.プラムック（タイ/ポー.プラムックジム/2004＆2006年世界王者）
VS
アンドレ・ジダ（ブラジル/ユニバーシダデ ダ ルタ）

▼第4試合　世界トーナメントFINAL16　3分3R延長1R
アルバート・クラウス（オランダ/チーム・スーパープロ/2002年世界王者）
VS
長島☆自演乙☆雄一郎（魁塾/2009年日本ベスト4）

▼第3試合　世界トーナメントFINAL16　3分3R延長1R
山本優弥（全日本キックボクシング連盟/青春塾/2009年日本準優勝）
VS
イム・チビン（韓国/KHANジム/2009年アジア王者）

▼第2試合　世界トーナメントFINAL16　3分3R延長1R
アルトゥール・キシェンコ（ウクライナ/キャプテンオデッサ）
VS
アルビアール・リマ（カーボヴェルデ共和国/チームスーパープロ ビーストオブザイースト）

▼第1試合　世界トーナメントFINAL16　3分3R延長1R
ジョルジオ・ペトロシアン（イタリア/サトリ・グラディエートリイウム・ネメシス）
VS
ジャバル“チンギスハン”アスケロフ（UAE/WMC キャンプ　ラマイ/2009年北欧王者）

▼リザーブファイト　世界トーナメントFINAL16　リザーブファイト　3分3R延長1R
城戸康裕（谷山/MA日本ミドル級王者）
VS
イ・スファン（韓国/KHANジム/仁川ムビジム）

▼オープニングファイト3　3分3R
TATSUJI（アイアンアックス/2005年R.I.S.E. DoAトーナメント優勝）
VS
龍二（リアルディール/2007年R.I.S.E. DoAトーナメント優勝）

▼オープニングファイト2　60kg契約　3分3R
山本真弘（藤原ジム/全日本フェザー級王者）
VS
裕樹（リアルディール/初代R.I.S.E.60kg王者）

▼オープニングファイト1　3分3R
濱崎一輝（シルバーアックス）
VS
晴矢（リアルディール）

＜チケット料金＞
SRS席23,000円　S席13,000円　A席6,000円

＜チケット販売所＞
K-1オフィシャルサイト＝http://www.k-1.co.jp
i-mode K-1オフィシャルサイト
Yahoo!ケータイ K-1オフィシャルサイト
EZ web K-1オフィシャルサイト
チケットぴあ＝TEL：0570−02−9999（Pコード：813−717）
ローソンチケット＝TEL：0570-084-003（Lコード：88421）
イープラス＝http://eplus.jp
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可

＜お問い合わせ＞
チケットに関するお問い合わせ
キョードー西日本＝TEL：092−714-0159

大会に関するお問い合わせ
FEG＝TEL：03−3796−5060


FEG
「K-1 WORLD MAX 2009
World Championship Tournament FINAL8」
2009年7月13日（月）東京・日本武道館
開場17：00　開始18：00

＜出場予定選手＞
FINAL16勝者
魔裟斗（シルバーウルフ/2003・2008世界王者）

＜チケット料金＞
SRS席　25,000円/SS席　15,000円/S席　10,000円/A席　6,000円

＜チケット発売場所＞
●デジタル先行発売　4月21日（火）10：00〜
K-1オフィシャルサイト　http://k-1.co.jp
i-mode K-1オフィシャルサイト
Yahoo!ケータイ K-1オフィシャルサイト
EZ web K-1オフィシャルサイト

●番組先行発売
4月21日（火） K-1MAX番組内

●一斉発売　5月23日（土）10：00〜
チケットぴあ　0570−02−9999
ローソンチケット　0570−084−624（特電）
CNプレイガイド　0570−08−9933（特電）
キョードー東京　03−3498−9999
イープラス＝http://eplus.jp

5月24日（日）10：00〜
チケットぴあ　0570−02−9999
ローソンチケット　0570−084−624（Lコード：33000）
CNプレイガイド　0570−08−9999
キョードー東京　03−3498−9999
イープラス＝http://eplus.jp
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可

＜お問い合わせ＞
チケットに関するお問い合わせ
キョードー東京　03−3498−9999

大会に関するお問い合わせ
FEG　03−3796−5060

●K-1 WORLD MAX2009年間日程
4月21日（火）福岡マリンメッセ　FINAL16
7月13日（月）東京・日本武道館　FINAL8
10月上旬　横浜アリーナ　FINAL