4月1日(木)都内ホテルにて、4月3日(土)神奈川・横浜アリーナで開催される『K-1 WORLD GP 2010 IN YOKOHAMA』出場選手の個別インタビューが行われた。K-1スーパーヘビー級タイトルマッチを争う王者セーム・シュルト(オランダ/正道会館)と、挑戦者エロール・ジマーマン(キュラソー島/ゴールデングローリージム)両者のインタビューは以下の通り。
■シュルト「試合を見ればどっちが強くてエキサイティングか分かる」
ーー昨日、3D映像を見られた感想を。
「3Dショーは時代の流れを感じたし、素晴らしいものだと感じました」
ーー飛び出す自分を見てどう思いましたか?
「自分の試合は見れなくて、ジェロムの試合を見たんだ。凄く楽しかったよ。でも、メガネを掛けなければいけないのがネックかな。それ以外に関しては、3Dは素晴らしいよ」
ーー昨年のワールドGPの感想と、オランダ国内での評判はどうでしたか?
「去年はとてもいい1年だった。トーナメントに勝った後は短かったけれどもブラジルに旅行へ行ったんだ。オランダに帰った後は、メディアやファンが祝福してくれた。オランダの中でも大きなインパクトがあったようだね」
ーーK-1のオフィシャルHPでもMVPやベストバウトに選ばれましたよ。
「正直な話、僕の評判はネガティブでつまらない試合だとか、セームは必要ないというような声ばかりだったので、今回ファンの人たちがMVPやベストバウトに選んでくれたのは驚いているし、感謝の気持ちでいっぱいです」
ーーワールドGPで4タイムス・チャンピオンになり、スーパーヘビー級のタイトルも持っている今、モチベーションはどんなものになるんですか?
「モチベーションは常にあります。世界に、特に家族に自分が強いことを証明するのがモチベーションになっています。スーパーヘビー級のタイトルを持っているのは一時的なものなので、今回防衛戦をやってまたチャンピオンになる。それが今の自分のモチベーションになっています」
ーー挑戦者のジマーマン選手の評価は?
「彼はとても若くて素晴らしい選手なので、土曜日の試合はガードをしっかり上げること。どういう展開になるか試合を楽しみにしておいてください」
ーー彼は自信満々ですが、警戒しているところは?
「何か心配していることがあるとすれば、自分が試合で出すべきことを出せないことが一番心配。やるべきことが出せれば、それはファンにとっても楽しいことになるだろうし、エキサイティングな試合になると思います」
ーー今年の目標は、5たびワールドGPで優勝することでしょうか?
「その通りです。5回目のチャンピオンになることは過去、誰も成しえたことがないので、それを達成するのが自分の夢であり目標です」
ーー優勝して家を買ったそうですが、他にも買いたいものはありますか?
「特に今年は何を買おうとかは計画していませんし、いま自分が得たものには満足しています。今後は家を修理したり、将来のためにお金を使おうと思っています」
ーー家族のために闘うということですが、家族構成は?
「子供が一人、奥さんが一人(笑)。あとはおじいちゃん、おばあちゃんも元気です」
ーージマーマン選手が「自分が勝った方が面白い」などとシュルト選手を挑発していますが、それについてはどう思っていますか?
「とりあえず土曜日の試合を見てもらって、終わった後にどっちがチャンピオンであり、どっちが強くてエキサイティングかは分かってもらえるはずです」
ーー同門なので相手の手の内は知り尽くしているんですよね?
「同門とはいえ、練習している場所も含めてそんなにしょっちゅう合っているわけではないので、そんなに分かりません。とは言え、土曜日の試合には何の問題もないです」
ーーバックボーンは空手ですが、なぜ最初に空手を始めようと思ったんですか?
「両親が空手をやっていて、それを見て楽しそうだなと思ったのが始めたきっかけです。だいたい8歳くらいの時ですね」
ーープロの選手になろうと思ったのは?
「具体的にいつからかはあまり覚えていませんが、空手をアマチュアでやっていて、その後に大道塾のトーナメントに出たりしていました。プロフェッショナルとして試合をするようになったのは2001〜2002年くらいからです」
ーーシュルト選手のキャリアは凄く順調に見えますが、何か大きな躓きはありましたか?
「順調でしたと言いたいですが、実際には2008年はとても悪い1年でした。過去に遡れば大道塾で最初に試合をした時も1回戦負けでしたし、パンクラスでも負けています。比較的順調だとは思いますが、一時的には苦しい時期もありました」
ーー日本で試合をすることには特別な思いはあるのでしょうか?
「もちろんです。小さい頃に空手を始めた頃から、日本で試合をすることが夢でした」
■ジマーマン「俺のパンチが当たればセームは絶対にトラブルに陥る」
ーー昨年のワールドGPを振り返っていかがでしたでしょうか?
「昨年のトーナメントはハイレベルでとてもいい大会だった。自分もいい試合が出来たと思う。自分的には延長になると思っていたが、そうならずに残念だったよ。今回はセームにタイトルマッチということで挑戦するので、その闘いに向けて今は楽しみだね」
ーー「シュルトを倒せるのは俺だけ」と言われていましたが、その理由を教えてください。
「自分だけが……と言うつもりはないが、自分はその一人になれるつもりだ。実際どうなるかは分からないが、今回の試合に向けてトレーニングを積んできたし、俺のパンチが当たればセームは絶対にトラブルに陥ると思う。それは土曜日を楽しみにしていてくれ」
ーー自分がシュルト選手に負けていないと思うのはどういうところですか?
「テクニック、パワー、スピード……全て上回っていると思うよ」
ーールックスは?
「俺の方がカワイイだろ(笑)」
ーーシュルト選手とスパーリングをした経験は?
「バダ戦の前やレミー戦の前はけっこうやったね」
ーーそのスパーの様子ではどうだったんですか?
「いつもセムにやられていたよ(笑)」
ーー今回は大丈夫ですか?
「トレーニングはあくまでもトレーニングであって、試合とは違う。今回は皆さんがそれを目撃することになるだろう」
ーー普段から仲はいいんですか?
「特にプライベートで一緒にどこかへ出かけるというのはないが、出会ったら挨拶や話はするよ。試合が決まった今でも、すれ違えば挨拶はするし。でも試合が始まってしまえば、それはまた別の話。リングの上では敵とみなす」
ーーシュルト選手に何か言いたいことは?
「我々は世界トップクラスのチームであるゴールデングローリーの選手なので、この2人で何が見せられるのか、そして何が出来るのかをリング上で見せ合おうじゃないか」
ーー今年の目標は?
「これは毎年変わらないが、GPのチャンピオンを目指してひとつひとつステップを踏んでいくつもりだ。そして12月には自分がチャンピオンになることだね」
ーーベーシックな質問ですが、格闘技を始めたのは何歳からでしょうか?
「13〜14歳でムエタイを始めたよ」
ーーK-1のファイターになることはその当時から目標でしたか?
「その頃はまだK-1のことは知らなかったが、闘うことが好きなので毎週のように試合をしていたし、闘うたびに自分が強くなっていくことを実感していた。そんなある時、ステファン・レコなどK-1で活躍する選手たちと出会う機会があり、その時に“お前は凄い選手になる”と言われて、その頃からK-1を意識するようになったんだ」
ーー子供の頃からそういう明るい性格だったんですか?
「基本的に、常に面白いことをしているよ。人を笑わせたり楽しませたりすることがとても好きなんだ」
ーーシュルト選手という存在は、昔からジマーマン選手の中でビッグな存在だったのでしょうか?
「自分が格闘技を始めた頃に、セームはすでに試合をしていたが、俺はステファン・レコのファイトスタイルの方が好きだったので、セームよりもそっちの方が気になっていたね」
ーー当時からシュルト選手はオランダでビッグネームだったんですか?
「あまり記憶が定かではないが、確か有名だったような気がする。ただ、自分はステファン・レコなどのスタイルの方が好きだったので、それほど意識はしていなかったね」
ーー同門対決ですが、今回は誰とどこで練習をしてきましたか?
「オランダでセームとは同じ場所でトレーニングをしていないので、彼のことを見ることがないのでよく分からない。俺のトレーニング環境はとても整っていて、今回はグーカン・サキと2週間タイへ行って練習をしていたんだよ。3月21日からタイに渡り、直接タイから日本に来たんだ」
ーーいつも入場の時に着ているボーンスーツですが、あれは対戦相手の骨を折ったことがきっかけだということですよね。いつの試合だったんですか?
「かなり昔のことなので、骨を折った相手の名前は忘れてしまったよ。たしか23歳の時で、俺が蹴ったら相手の腕の骨が折れてしまい、その時に従兄弟が“お前はボーン・クラッシャーだ”と言ったのがきっかけになった」
ーーシュルト選手攻略のヒントだけでも教えてください。
「拳と足で叩きのめすことだよ(笑)」
FEG
「K-1 WORLD GP 2010 IN YOKOHAMA」
2010年4月3日(土)神奈川・横浜アリーナ
開場16:00 開始17:00
※オープニングファイトは16:20〜
<全対戦カード>
▼メインイベント(第7試合) 3分3R延長2R
バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム/K-1 WORLD GP 2009準優勝)
VS
アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ/フリー/K-1 WORLD GP 2003 in Paris優勝)
▼セミファイナル(第6試合) K-1スーパーヘビー級タイトルマッチ 3分3R延長2R
セーム・シュルト(オランダ/正道会館/王者)
VS
エロール・ジマーマン(キュラソー島/ゴールデングローリージム/挑戦者)
▼武蔵引退式
▼第5試合 K-1ヘビー級タイトルマッチ 100kg以下契約 3分3R延長2R
京太郎(チームドラゴン/王者)
VS
ピーター・アーツ(オランダ/チーム・アーツ/挑戦者)
▼第4試合 3分3R延長2R
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデングローリージム)
VS
ジャバット・ポトラック(ボスニア・ヘルツェゴビナ/チーム ポトラック/K-1ファイティングネットワーク・プラハ大会2007優勝)
▼第3試合 3分3R延長2R
ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team)
VS
タイロン・スポーン(スリナム/ブラックレーベルファイトクラブF.F.C./WFCAクルーザー級2008世界王者)
▼第2試合 3分3R延長2R
グーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル/K-1 WORLD GP 2008第3位)
VS
シング“心”ジャディブ(インド/パワーオブドリーム/K-1 WORLD GP 2009 ASIA GP優勝)
▼第1試合 3分3R延長2R
セルゲイ・ラシェンコ(ウクライナ/キャプテン/K-1 WGP 2009 FINAL16 QUALFYING
GP準優勝)
VS
佐藤 匠(極真会館/極真第36回全日本選手権ベスト16)
▼オープニングファイト第2試合 3分3R
野田 貢(シルバーアックス/正道会館ウエイト制重量級3位)
VS
プリンス・アリ(イラン/イラン大誠塾)
▼オープニングファイト第1試合 3分3R
上原 誠(士魂村上塾)
VS
高萩ツトム(チームドラゴン)
<チケット料金>
SRS席25,000円 RS席15,000円 S席10,000円 A席5,000円 <チケット発売場所> チケットぴあ=TEL:0570-02-9999
ローソンチケット=TEL:0570-084-003(Lコード33300) CNプレイガイド=TEL:0570-08-9999 キョードー東京=TEL:03-3498-9999
イープラス=http://eplus.jp ※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可 <チケットに関するお問い合わせ>
キョードー東京=TEL:03-3498-9999 <大会に関するお問い合わせ> FEG=TEL:03-3796-5060
●2010年K-1ワールドGPスケジュール 4月10日 リトアニア・ヴィリニュス「ヨーロッパ予選」
4月17日 アゼルバイジャン・バク「ヨーロッパ予選」 5月21日 ルーマニア「東ヨーロッパGP」※ヨーロッパ予選の各大会上位2名+推薦選手2名
6月5日 ドイツ・ドルトムント「西ヨーロッパGP」 6〜8月 オーストラリアでオセアニアGP、中国でアジアGP ※8月に世界最終予選をヨーロッパか日本で開催
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