3月30日(火)東京・町田にある龍道場にて、第2代K-1ヘビー級王者・京太郎(チームドラゴン)が公開練習を行った。京太郎は4月3日(土)神奈川・横浜アリーナにて開催されるFEG『K-1
WORLD GP 2010 IN YOKOHAMA』のK-1ヘビー級タイトルマッチで挑戦者ピーター・アーツ(オランダ)と対戦する。
「パンチが切れてるように見えました? それは正しいですね。去年はちょっと疲れていた部分もあったんですけど、今回はずっと練習してきて、試合の1カ月前から調整をしています。体重も落ちて、今までで一番いい状態です。全てにおいて順調、マイナス要因は何もない!」アーツとの初対戦を前に京太郎の口から絶好調宣言が飛び出した。 公開練習では前田憲作会長の持つミットを3分2R行った京太郎。1R目に行われたパンチのみのミット打ちではヘビー級らしからぬスピードを披露。これまでの公開練習でもスピードを感じさせるミットを見せていた京太郎だが、この日はそれを更に上回るスピード、パンチの切れ、そして回転の速さを見せる。 それは2R目に行った蹴りありのミット打ちでも同じで、京太郎はリズミカルなパンチからのミドル、そしてミドルを蹴って後にすぐに相手にサイドに周りこむといった運動量・機動力を活かした動きを繰り返した。 最初の質問で「調子はいかがですか?」と聞かれた時には「まあまあ…大丈夫ですね。調子の良し悪しもあるけれど、もうやるしかない。調子は良いですけど、それがどのくらい試合で出るかは分からないです」と答えた京太郎だが、アーツ戦に向けて、内容の濃い練習が出来たようで、その一つがIchigekiアカデミーでの出稽古だ。 「(Ichigekiアカデミーは)ジムにリングがあって、そこで練習が出来たり、いい環境で練習させてもらいました。スパーリングパートナーもみんなデカくて、僕は同じ日に試合をする佐藤匠選手とよくスパーリングをさせてもらいました。普段と違うところで練習するのは緊張感もあって、試合に近い状況で練習できて、すごく良かったです」 また3月下旬には武蔵が龍道場を訪問し、京太郎は武蔵から技術・精神面でのアドバイスを受けたという。 「武蔵さんからアドバイスをもらって、緊張しすぎていて良く分からなかったんですけど(笑)、武蔵さんはアーツと何回も試合をしているし、10何年もK-1でやってきた人で、そういう人が言うことに間違いはないと思うんですよね。だからすごく力になりましたし、これからのためになりました。 テクニックも教わりましたし、それを活かすかどうかは自分次第だと思います。それ以上に僕の中で大きかったのは試合に挑む気持ちや心構え。対戦相手が強い、デカいじゃなくて、自分も案外いけるんだぞという気持ち。今の自分ならやれると思っています」 対戦相手であるアーツの印象を「壁ですよね。強い選手だし、穴がない。ここまで長くやって来れたのは弱点が少ないからでしょうね」と分析する京太郎だが、決して弱気になっているわけではない。 京太郎は「日本で試合やるんですけど、多分、アーツファンの方が多い。会場の8割ぐらいはアーツファンでしょう。僕は泥臭くてもいいから勝てば良いと思っています。まずはアーツ選手とタイトルマッチをやるところから始まって、今はアーツ選手に勝つんだという気持ちになっている。きっと拳を交えた時に自分に沸いてくるものがあるだろうし、パンチでKOするのが一番ですね。僕が勝って周りの観客をびっくりさせたいです」とアップセットを誓う。 そして京太郎は週1ペースでトレーニングを共にしている長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾)のK-1MAX日本トーナメント優勝を目の当たりにし、「自分たちの世代がK-1を盛り上げる」というテーマを強く打ち出した。 「トレーナーさんからは『長島がやれたんだからお前もやれる』と言われました。ずっと一緒にやってきた長島選手がチャンピオンになって、僕がやらないわけにはいかないでしょう。今回は自分よりも周りの人の力が強いです。長島選手とはトレーニングの日に会うくらいなんですけど、ファイターは不思議なもので言葉をかわさなくても感じるものがあると思うんです。 きっと長島選手は僕がチャンピオンだということで何かプラスに感じてもらったこともあるだろうし、僕も長島選手がMAXで優勝して感じるものがありました。今回のMAXは多くの人が長島選手が勝つと予想していなかったっと思うんですけど、その中でも長島選手は勝った。あの日のMAXは主役級の選手が2人も欠場して、僕もやばいだろうと思っていました。でもあれだけ盛り上がる大会になって、自分もやれるんだなと感じました。 僕の試合もほとんどの人がアーツ選手が勝つと思っているでしょうけど、僕のような新世代が頑張らないとK-1は発展しない。ヘビー級は人がいないと言われているけど、その中で僕らが踏ん張らなきゃ行けない。武蔵さんが来てくれたのはそういうことだと思いますし、言葉にはしていませんでしたが、僕は感じるものがありました。武蔵さんの引退セレモニーで僕がタイトルマッチをやる。長島選手が優勝した一週間後に僕がタイトルマッチをやる。これは運命的なものがあると思うし(流れが)来ていると思います。 K-1は日本で生まれた格闘技で、強い弱いもあるんですけど、日本人が世界とやっている姿を見たいわけじゃないですか。今は外国人同士がやって盛り上がっているけど、僕がアーツ選手を倒せばヘビー級でも日本人が勝てると思ってもらえる。そういう幻想を持ってもらうことが大事だと思っています」 「今回は勝ちたい。勝てば人生が変わるし、たった9分で人生が変わる人なんていないじゃないですか。僕もそれだけ命をかけてやっているし、絶対に勝てると思っています。人生を変えるために頑張ります」とこれまでにないほど“勝ちたい”という言葉を連呼した京太郎。生まれ変わった京太郎がアーツ越えを果たし、K-1を盛り上げる起爆剤となるか?
FEG 「K-1 WORLD GP 2010 IN YOKOHAMA」
2010年4月3日(土)神奈川・横浜アリーナ 開場16:00 開始17:00
<決定対戦カード> ▼K-1ヘビー級タイトルマッチ 3分3R延長2R 京太郎(チームドラゴン/王者) VS
ピーター・アーツ(オランダ/チーム・アーツ/挑戦者) ▼K-1スーパーヘビー級タイトルマッチ 3分3R延長2R セーム・シュルト(オランダ/正道会館/王者)
VS エロール・ジマーマン(キュラソー島/ゴールデングローリージム/挑戦者) ▼K-1ルール 3分3R延長2R バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム/K-1
WORLD GP 2009準優勝) VS アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ/フリー/K-1 WORLD GP 2003 in Paris優勝) ▼K-1ルール 3分3R延長2R
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデングローリージム) VS ジャバット・ポトラック(ボスニア・ヘルツェゴビナ/チーム ポトラック/K-1ファイティングネットワーク・プラハ大会2007優勝)
▼K-1ルール 3分3R延長2R ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team) VS
タイロン・スポーン(スリナム/ブラックレーベルファイトクラブF.F.C./WFCAクルーザー級2008世界王者) ▼K-1ルール 3分3R延長2R
グーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル/K-1 WORLD GP 2008第3位) VS シング“心”ジャディブ(インド/パワーオブドリーム/K-1
WORLD GP 2009 ASIA GP優勝) ▼K-1ルール 3分3R延長2R セルゲイ・ラシェンコ(ウクライナ/キャプテン/K-1
WGP 2009 FINAL16 QUALFYING GP準優勝) VS 佐藤 匠(極真会館/極真第36回全日本選手権ベスト16)
▼K-1ルール 3分3R 野田 貢(シルバーアックス/正道会館ウエイト制重量級3位) VS プリンス・アリ(イラン/イラン大誠塾)
▼K-1ルール 3分3R 上原 誠(士魂村上塾) VS 高萩ツトム(チームドラゴン) <チケット料金>
SRS席25,000円 RS席15,000円 S席10,000円 A席5,000円 <チケット発売場所> チケットぴあ=TEL:0570-02-9999
ローソンチケット=TEL:0570-084-003(Lコード33300) CNプレイガイド=TEL:0570-08-9999 キョードー東京=TEL:03-3498-9999
イープラス=http://eplus.jp ※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可 <チケットに関するお問い合わせ>
キョードー東京=TEL:03-3498-9999 <大会に関するお問い合わせ> FEG=TEL:03-3796-5060
●2010年K-1ワールドGPスケジュール 4月10日 リトアニア・ヴィリニュス「ヨーロッパ予選」
4月17日 アゼルバイジャン・バク「ヨーロッパ予選」 5月21日 ルーマニア「東ヨーロッパGP」※ヨーロッパ予選の各大会上位2名+推薦選手2名
6月5日 ドイツ・ドルトムント「西ヨーロッパGP」 6〜8月 オーストラリアでオセアニアGP、中国でアジアGP ※8月に世界最終予選をヨーロッパか日本で開催
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