日本タイトル挑戦権を懸けたトーナメント『最強後楽園』の決勝が9月5日（日）午後、東京・後楽園ホールで行われ、7階級で熱闘が繰り広げられた。

→臼井に右ストレートを決める岩佐。ＭＶＰを手にした

　 この結果、渡部あきのりら7選手が来年のチャンピオンカーニバルでタイトルに挑戦する権利をゲットし、証書を受け取った。

　三賞は、最優秀選手に岩佐亮佑（バンタム級）、技能賞に氏家福太郎（ミドル級）、敢闘賞に田中教仁（ミニマム級）が選出された。

　氏家は本命視された7戦全KOの胡（えびす）朋宏を逆転KOに沈め、2007年以来となる2度目の王座挑戦を決めた。田中は世界ランカーのブンブン東栄を1Rで倒す殊勲を挙げたものだ。

→全ＫＯ勝ちの胡からダウンを奪う氏家。この直後にホープは初黒星を喫する

　バンタム級岩佐は、元アマの逸材。ベテランの臼井欽士郎をスピードで圧倒し、4Rの左ストレート直撃弾でストップ勝ち。予想をしのぐ出来で、大器ぶりを十分に発揮してMVPに選ばれた。岩佐はこれで8戦全勝6KO。

　ウェルターも注目の一戦。渡部あきのり（旧名・牛若丸あきべぃ）が下川原雄大と真っ向から打撃戦を展開。かなり被弾もあったが、4Rに力ずくで下川原をねじ伏せ、レフェリー・ストップ勝ち。現在日本王座は空位のままで、22日に行われる加藤壮次郎×沼田康司の決定戦の勝者に挑戦することになるが、加藤が勝てば協栄ジムの同僚だけに、別な機会を探すことになろう。

　各級の決勝結果は下記の通り。

ミニマム級　田中教仁（ドリーム）TKO　1R1分42秒　ブンブン東栄（一力）
フライ級　小林タカヤス（川島）負傷引分　吉田拳畤（ワタナベ）※小林の勝者扱い
バンタム級　岩佐亮佑（セレス）TKO　4R1分8秒　臼井欽士郎（横浜光）
フェザー級　木原和正（ウォズ）判定　上野則之（ワタナベ）
ライト級　中森宏（平仲ボクシングスクール）TKO　7R3分　小出大貴（緑）
ウェルター級　渡部あきのり（協栄）TKO　4R1分35秒　下川原雄大（角海老宝石）
ミドル級　氏家福太郎（新日本木村）TKO　4R　胡朋宏（横浜光）