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魔裟斗・新生K-1と日本の格闘技界を語る
新生K-1のエグゼクティブプロデューサーに就任した魔裟斗が「今の日本格闘技界をどう見ているのか?」「魔裟斗が考える格闘技ブーム再燃の方法とは…」「グローリーとの関係について」などロングインタビューで語る!

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【K-1】ミルコが不意打ちのダウンを喰らうも決勝トーナメントへ進出!

2012/10/14


▲12・26ニューヨークで行われる決勝トーナメント進出を果たした8名。(左から)サメドフ、ロント、上原、ミルコ、ミラー、エドワース、カラケス、モロサヌ

K-1 Global
「K-1RISING 2012 WORLD GP FINAL 16」

2012年10月14日(日)東京・両国国技館


▲必殺の左ハイキックを放つミルコ(左)。ダウンを奪われるも勝利を得た

▼メインイベント(第13試合) K-1RISING 2012 WORLD GP 1回戦 3分3R延長1R
○ミルコ・クロコップ(クロアチア/Cro Cop Squad Gym/PRIDE無差別級GP2006優勝)
判定3-0 ※28-27、28-27、28-28
●ランディ・ブレイク(アメリカ/Apollos Martial Arts/ISKA世界ヘビー級キックボクシング王者)
※ミルコが決勝トーナメントに進出。

 ミルコが2008年の大みそか以来、約4年ぶりに日本のリングに登場。日本でのK-1ルールの試合は実に9年ぶりとなる。

 対戦相手のブレイクは9月8日のUSA大会で勝利を収め、魔裟斗K-1エグゼクティブプロデューサーは「現在24戦24勝、すごくボクシングのテクニックがあると感じる。24勝のうちKO数が16あり、パンチ力のある若くて強い選手」と評している。

 観客からの手拍子に迎えられ、ミルコが入場。リングインすると歓声が沸き起こる。

 1R、左ストレートで前に出たミルコに、ブレイクがお株を奪うようなハイキック。ミルコもパンチからハイキックを繰り出す。蹴りとバックステップで距離を取るブレイクに、ミルコはジリジリと詰め寄ってはパンチで飛び込む。ブレイクはクリンチが多く、注意を受ける。

 パンチを連打して前へ出るミルコ。左ミドルが快音を発して決まるが、ブレイクはステップで距離を取り、ミルコが入ってくるとクリンチ。オープンスコアはジャッジ2名が10-9でミルコ優勢につけた。

 2R、サイドキックをミルコのヒザと顔面に出すブレイク。ミルコは左ミドル、間合いを詰めると左ハイキック。ブレイクはクリンチを繰り返す。ミルコの左ローに、ブレイクは左右フックからの右ハイキック。ブレイクがクリンチを仕掛けると、ミルコは片手で相手の頭を抱えながらレバーへパンチを連打する。ミルコの前蹴りがボディに入り、ブレイクはダウン。ブレイクはローブローをアピールし、不服そうだ。

 3R、細かくパンチを放つブレイクに、ミルコもパンチで突進。ブレイクの頭を抱えるとレバーへパンチを連打する。しかし、ブレイクが転倒して両膝を着いたところへミルコが攻撃を加えてしまう。

 ミルコはブレイクに謝るが、そこへ不意を突くブレイクの右ショートストレートが直撃! これでミルコがダウンし、場内はブレイクへの大ブーイングに包まれる(※レフェリーはストップをかけていなかったので正当な攻撃)。

 ミルコはヒザ蹴り、レバーへのパンチ。ブレイクはバックブロー。その後もブレイクはクリンチを繰り返し、試合終了。

→(左から)アンディ・フグの長男セイヤ、イローナ元夫人、魔裟斗、ミルコ

 ミルコのダウンシーンのVTRが流れ、場内が大ブーイングに包まれる中、判定2-0でミルコの勝利が告げられた。かろうじてミルコが決勝トーナメントへ駒を進めた。



▲マイク・ザンビディスやイゴール・ボブチャンチンを彷彿とさせるモロサヌ(左)のパワフルなファイト

▼セミファイナル(第12試合) K-1RISING 2012 WORLD GP 1回戦 3分3R延長1R
○カタリン・モロサヌ(ルーマニア/SS Cotnari-Scorpions/2012年SuperKombat WGP I王者)
判定3-0 ※三者とも30-26
●ポール・スロウィンスキー(ポーランド/Finders Muaythai/2011年ISKAヘビー級王者)
※モロサヌが決勝トーナメントに進出。

 スロウィンスキーは104勝(63KO)18敗1分という驚異的な戦績を誇り、身長190cm、体重110kgのスーパーヘビー級の体格を持つ。K-1ワールドGPにも2度出場しており、日本でもお馴染みの選手だ。対するモロサヌは初来日。32勝(20KO)5敗と高いKO率を誇る、ルーマニアの立ち技格闘技大会『Super Kombat』の代表が推薦してきた選手だ。驚くことにルーマニアの議員でもあるという。

 1R、いきなり左右フックで突進するモロサヌにスロウィンスキーはバランスを崩す。強烈な左右フックを叩きつけるモロサヌに場内からはどよめきが起こる。スロウィンスキーは左ハイキックをヒットさせるが、すぐにモロサヌが左右フック! モロサヌの左フックにスロウィンスキーの腰が落ちる!

 一度離れて体勢を整えるスロウィンスキーだが、モロサヌはすぐに距離を詰めてフックを叩きつける。オープンスコアはジャッジ3名とも10-9でモロサヌが取った。

 2R、下がりながら右ミドルを蹴っていくスロウィンスキー。さらに右ロー。するとモロサヌがパンチのラッシュ! 場内はどよめく。スロウィンスキーはフックとアッパーから左ローを狙い、この左ローが何度も入るがモロサヌは下がらずフックを打つ。

 モロサヌが左ボディから左フックをヒットさせ、さらに左フックを叩きつける。スロウィンスキーは右ミドルと左ロー。このラウンドはジャッジ3名とも10-10のイーブン。

 3R、スロウィンスキーの右ローにモロサヌが左フックを合わせてダウンを奪う! その後もパンチで前に出るモロサヌだが、ローキックがローブローになってしまい、試合は一時中断。モロサヌは警告を受ける。

 再開後、ローを蹴るスロウィンスキーにモロサヌは左右フック、左フックの相打ちからスロウィンスキーが右ミドルを蹴る。スロウィンスキーがヒザ蹴りを出した直後、モロサヌが左フックを直撃! 2度目のダウンを奪った。

 K-1 WORLD MAXで活躍したマイク・ザンビディスを髣髴とさせるファイトスタイルのヘビー級ファイター、モロサヌが強豪スロウィンスキーを破る金星を得た。全試合終了後、モロサヌはアンディ・フグ賞をアンディの息子セイヤから受け取った。



▲2Rに上原(奥の人物)が右ハイキックでダウンを奪った

▼第11試合 K-1RISING 2012 WORLD GP 1回戦 3分3R延長1R
○上原 誠(士魂村上塾/前RISEヘビー級王者)
判定3-0 ※29-27、30-27、29-28
●天田ヒロミ(デジタルスピリッツ/2004年K-1 JAPAN GP優勝)
※上原が決勝トーナメントに進出。

 今大会唯一の日本人対決で、RISEヘビー級のエース上原と、かつてK-1日本人ファイターとして活躍していた天田が対戦。両者は2009年7月18日に『HEAT』のヘビー級トーナメントで対戦し、この時は天田が判定勝ちしている。

 1R、天田のボディストレートに左フックを合わせようとする上原は、右ローを蹴ってパンチにつなぐ。天田はそのローに対して左右のパンチで突っ込み、前へ出るが上原は離れる。天田の左ボディに上原が左フックのカウンター。そこから天田は左ボディを狙い撃ち。上原はジャブ、ワンツーとストレート系のパンチで勝負し、距離を保とうとする。オープンスコアはジャッジ2名が10-9で上原につけた。

 2R、上原は右ローを蹴っては離れるを繰り返す。パンチで突っ込む天田だが、上原はタックルのように組み付いてしまう。これには注意が与えられた。

 パンチで前に出る天田に距離を詰められた上原だが、至近距離からの右ハイキックでダウンを奪う! その後、距離を保って戦う上原は天田のパンチをかわし、ロー、右ハイキック、ジャブを入れていく。このラウンドはジャッジ三者とも10-8で上原が大きくリード。

 3R、左右フックで猛攻を仕掛ける天田だが、上原も右ハイキックを蹴る。天田の右ストレートを空振りさせての左フックを2度決める上原だが、天田が距離を詰めてくるとタックルのように組み付いてしまうため、上原に警告が与えられた。

 逆転を狙ってパンチで前に出る天田に、上原はバックステップを使って離れながら右ロー、左右フック。そのまま逃げ切り、ダウンを奪った上原が判定勝ちを収めて決勝トーナメント進出を決めた。

 マイクを持った上原は、「天田選手は決勝戦で3年くらい前に戦って負けてしまいました。勝ちたい気持ちがいっぱいで、結果、勝ったんですけれど。今年12月26日にニューヨークで試合をするので、自分は日本人なので小さいですけれど頑張ります」と、決勝トーナメントへの意気込みを語った。

★第10試合(イスマエル・ロントvsシング・心・ジャディブ)から第7試合(ジャレル・ミラーvsアーノルド・オボロトフ)の試合結果はこちら

★第6試合(ベン・エドワーズvsラウル・カティナス)から第1試合(周志鵬vs森孝太郎)の試合結果はこちら

魔裟斗・新生K-1と日本の格闘技界を語る
新生K-1のエグゼクティブプロデューサーに就任した魔裟斗が「今の日本格闘技界をどう見ているのか?」「魔裟斗が考える格闘技ブーム再燃の方法とは…」「グローリーとの関係について」などロングインタビューで語る!

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