――まずはワールドGPの二連覇おめでとうございます。順を追って試合の事をお聞きしたいと思います。初戦のホースト戦での表情は気合いが入っていましたが、動きは硬かった様に見えたんですが…。
とても緊張していたのは事実だよ。お互いにメディアで色々な事を言ってきたし、この試合に注目が集まっていることも知っていたから。それに、ホーストはフォータイムス・チャンピオンだし、経験豊富なファイターだ。普通の選手とやるのとは、やはりちょっと違ったね。試合に集中はしていたけれども、ブレーキを踏み気味だった。いま振り返ると、もっとアグレッシブに闘えば良かったと思う。
――最初は下がっていましたが、2Rの終盤からやっと前に出始めましたね。あれは吹っ切れたのですか?
うん、確かにその辺りで自信が戻った。1Rではホーストがどういう闘い方をするのか、見ていたんだよ。レバーブロー、素早い様々なコンビネーション、それにローキック…彼の凄いと言われているテクニックを、警戒していた。でも、1Rを見たところ“なんだ、大した事ないな”と気づいて、2Rからは前へ出始めたんだ。
――ボタ戦でボディを、武蔵戦で足をそれぞれ痛めたと言っていましたが、それぞれ最初のホースト戦で効かされていたわけではないんですか?
いや、ホースト戦で痛めたのは左肩だけだね。左フックを空振りした時に痛めたのかもしれない。試合後にマッサージしても良くならなかったので、ボタ戦では左肩が動かない状態で臨まなければならなかった。それがボディブローをもらった原因かもしれないね。
――フォータイムス・チャンピオンであり、同じオランダの大先輩ということでホーストに勝った瞬間、何か特別な感慨はありませんでしたか?
最高の気分だったね! オランダの新聞でもお互いに色々な事を言っていて、僕側にも彼側にもファンが付いていて色んな事があったから。この試合は絶対に勝たなければと思っていたので、勝った時は凄く嬉しかったよ。
本戦の3Rで勝ったと思っていたから、
延長2Rの時はちょっと怒りが入っていた
――武蔵戦ではジャンピング・キックを空振りして、リング下に転落してしまいましたね。
相手が下がった時に、走って距離を詰めてジャンプして攻撃するのがいつもの自分なんだけど、あの時は顔に当たらず、スピードがありすぎて落ちてしまったんだ。それで腰と腕を強打して、痛かったけれども試合を続けられないほどのダメージじゃなかった。それに、武蔵がバテていたのが分かっていたので、自分の痛みを悟らせずに、なおかつ武蔵に休ませる時間を与えたくなかったので、すぐに試合を再開したかったんだ。
――最後のラウンドでは、どういう精神状態だったのですか?
本当は、本戦3Rで勝ったと思ったんだけれどね(笑)。それで“もう1R必要”って言われて、“そうか”と思ってやり、“よし、これで勝った”と思ったら“またもう1R”と言われた。正直、ちょっと怒りが入ってたね(笑)。でも、適当に闘うのではなくちゃんと戦略を練って臨んだんだ。
――最終ラウンドの前に、戦略を練り直したんですね?
トレーナーには「コンディションの事は心配しなくていいから、どんどん攻めて行け」と言われた。戦略を変えたというよりは、もっともっとアグレッシブに行かなければいけないって、気持ちを引き締めなおしたんだ。
――武蔵選手は試合後、「実力の差はない」と言っていたのですが、ボンヤスキー選手自身はどのように感じましたか?
僕のほうは、決して同じレベルだとは思っていないね(笑)。
ボンヤスキーが語るその理由とは?
インタビュー全文は「この人に聞け!!」に掲載→
|