8月30日(水)東京・六本木にあるK-1
OFFICIAL GYMにて、小比類巻貴之(チームドラゴン)の公開練習が行われた。小比類巻は9月4日(月)東京・有明コロシアムで開催されるTBS/FEG主催『K-1
WORLD MAX 2006〜世界王者対抗戦〜』で、世界大会2005優勝&2006準優勝のアンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング
オランダ)と対戦する。
「怪我もなく、コンディションは普通にいい。いい仕上がりですよ」微笑を浮かべながらコヒは、対戦するサワーについて語り始めた。
「サワーの闘い方自体は去年と変ってないけど、去年より畳み掛ける攻撃、スピードが増していた。去年闘った時(2005年7月20日・世界一決定トーナメント決勝戦=コヒの判定負け)よりはいろんなビデオを見たし、1回闘っているので感覚的に想像したりしています。対策はありますよ。それは試合で見せます」
前回の対戦では、試合2カ月前の合宿3日目で股関節を疲労骨折し、蹴りが使えない状態での闘いだった。「もうちょっと、蹴りが使えたら…というのがあった」と悔いの残る一戦であったのだ。「負けは負けで認めます。でも、次はしっかりした試合を見せますよ。今回は万全ですから、頑張ります」
情報はたくさんある、とサワー攻略に自信あり気な笑みを見せるコヒ。相手が同じ作戦で来るのか、それとも新しい戦略を練ってくるのか分からないので、「試合をやってみないと分からないから、それによってこちらもパンチで行くか蹴りで行くかを決めます」と臨機応変に行くと言い、「どっちにしてもKOします」と力強く“KO宣言”が飛び出した。
相手のことよりも、自分が変ったことの方が大きい、とコヒは言う。変わるきっかけとなったのは、今年6月30日に行われた世界大会での魔裟斗戦(判定負け)での大激闘だった。
「あの試合をやって、自分のスタイルが“これでいいんだ”という自信になるものが掴めました。今までは待ちの構えで一発で仕留めるというスタイルだったんですが、“自分から攻める”とこんなにラクなんだ、自分のリズムで動けるんだというのが掴めました」
魔裟斗戦では自分から積極的に仕掛けて行き、レベルの上がったパンチと持ち前の蹴り技が融合させて、いつになくアグレッシブな闘い方を見せたコヒ。自分から攻めることの大切さが分かり、ニュースタイルを完成しつつあるというわけだ。今回の試合では“自分から攻める”ということの他にもテーマを掲げる。
「一度負けているので借りは返す。前の試合(魔裟斗戦)では自分自身、気持ちよく闘えたので今回も出来るだけ打ち合って、気持ちの勝負でいきたいですね。リングに上がってみたら、殴り合いをしたくなるかも。最近、そういう試合に飢えているので」と勇ましいコメントも。
コヒは1ヵ月半前から加圧式トレーニングを導入したという。世界大会の前にもやっており、大会1ヵ月前から中断していたが、今回の試合へ向けて再開したそうだ。大阪での合宿では、朝にランニングを50分、夕方にスパーリング1日約10Rを含む2〜3時間の練習をやり、週3回この加圧トレーニングを実施していた。
「加圧式を週3回やりました。あと心拍数を上げたり、加圧の中でスピードトレーニングをやったり…自分に合ったトレーニングをやってきました。その成果でパワーがだいぶ付きましたね。蹴りもパンチも全部です」と、その成果を語るコヒは「“爆発力”がアップした」という。
「瞬発力が変ってきました。世界の選手は身体能力が違うので、日本人も負けてられないですから。一瞬にどれだけのパワーが出せるか、パンチもキックも当たった時の爆発力が以前とは違います。体の張りもあるし、押し負けない圧力があるのを感じますね」
確かにTシャツを脱いだコヒの肉体は変貌を遂げていた。特に背中の筋肉=ヒットマッスルと呼ばれる打撃に必要な筋肉の張りと隆起が凄い。
魔裟斗戦の後、魔裟斗とはライバル関係ではなく一緒に世界と闘って行きたい、と心境の変化を口にしたコヒだが、日本人として外国人選手たちに負けてたまるかという意識が強くなっている。
「世界の強い選手がレベルも上がって来ているので、(MAXが)ヘビー級みたいな感じになったら嫌だし…」とK-1
WORLD GPのような外国人天国にMAXもなってしまうことを危惧するコヒ。しかし、しばらくの沈黙の後には、「ま、させないですけどね」と日本の牙城を守り抜くことを宣言した。
今大会には多くのニューカマーも参戦する。しかし、コヒはレベルの違いを見せる、と言い放った。
「日本人の中で一番自分がK-1で闘っていますからね。そうなると思います。世界チャンピオンになった男を倒したいですね。クラウスは倒したので、あとはサワー、ブアカーオ、魔裟斗…ワンマッチで一人一人倒していきたいという気持ちがあります」
この日はトレーナーに「ボクシングのスパーを2Rだけで練習を上がりなさい」と言われたため、指示に従ってミット蹴りは軽くやったのみ。ボクシングだけのスパーでは、長いリーチを利したジャブを多用し、レバーブローやアッパーのコンビネーションも披露した。9・4では生まれ変わったニュー小比類巻の試合が見られそうである。
TBS/FEG
「K-1 WORLD MAX 2006〜世界王者対抗戦〜」
2006年9月4日(月)東京・有明コロシアム
開場17:00 開始18:00
<決定対戦カード>
▼K-1ルール 3分3R延長1R
小比類巻貴之(日本/チームドラゴン)
VS
アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング オランダ)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
須藤元気(日本/ビバリーヒルズ柔術クラブ)
VS
イアン・シャファー(オーストラリア)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
前田宏行(日本/BUKUROジム)
VS
ヴァージル・カラコダ(南アフリカ/スティーブズジム)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
山本優弥(日本/青春塾)
VS
ファリッド・キダー(フランス/バグノレボクシングクラブ)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
SHINOBU・ツグト・アマラ(モンゴル/チーム・ハードコア)
VS
ジョーダン・タイ(ニュージーランド/レイセフォーファイトアカデミー)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
サトルヴァシコバ(日本/勇心館)
VS
タカ・オサミツ(日本/伊原道場)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
宍戸大樹(日本/シーザージム/SB日本ウェルター級王者)
VS
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
寒川直喜(日本/バンゲリングベイ/J-NETWORKミドル級王者)
VS
ドラゴ(アルメニア/チームIt's SHOW TIME)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
TATSUJI(日本/アイアンアックス)
VS
マイク・ザンビディス(ギリシャ/メガジム)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
HAYATO(日本/FUTURE_TRIBE)
VS
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテン オデッサ)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
安廣一哉(日本/正道会館)
VS
アンディ・オロゴン(ナイジェリア/チーム オロゴン)
▼K-1ルール 3分3R延長1R
佐藤嘉洋(日本/フルキャスト/名古屋JKファクトリー)
VS
アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ)
<チケット料金>
SRS席22,000円 S席13,000円 A席6,000円
<チケット販売所>
●デジタル先行発売
K-1オフィシャルサイト=http://www.k-1.co.jp
FEGオフィシャルサイト=http://www.feg-jp.com
i-mode K-1オフィシャルサイト
Voda fone live! K-1オフィシャルサイト
EZ web K-1オフィシャルサイト
<お問い合わせ>
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