5月6日(日)千葉・幕張のGOLD’S GYM幕張千葉アネックスにて、2月に開催されたK-1JAPAN戦士育成プロジェクト『K-1 JAPAN TRYOUT』合格者・準合格者の17名による日本選考合宿において、最終選考試合が行われた。
4日から始まった合宿の最終日となったこの日、アーネスト・ホーストとマイク・ベルナルドの元でそれぞれチームを組んで特訓を積んできた16名は、対抗戦形式で3分3RのK-1ルールの試合に臨んだ。
勝敗はつかないが、この合宿で合格するための大きなアピールの場となるだけに全員が緊張の面持ちを見せる。なお、16歳の小泉竜は技術不足、年齢面に加え、助骨骨折の疑いがあるため欠場となった。対戦カードは以下の通り。※チーム・ホーストは赤、チーム・ベルナルトは青。
▼第1試合 K-1ルール 3分3R
伊藤 純(士道館村上塾)
VS
河野真幸(新日本プロレス)
76kgの伊藤に対し、河野は112kg。体重差があるために、伊藤は14オンスのグローブを着用した。
体格差を活かして河野が序盤からパンチのラッシュで追い込む。耐え凌いだ伊藤は2Rから反撃を開始するも、スタミナ切れか決定打を見せることが出来なかった。
▼第2試合 K-1ルール 3分3R
山本哲也(サムライソード)
VS
西脇恵一(チームドラゴン)
96kgの西脇に対し、山本は75kg。体重差があるために、山本は14オンスのグローブを着用する。
スピードで翻弄する山本だったが、じじりじりと圧力をかける西脇が詰めていく。一発一発の重い西脇が2度のダウンを奪い、試合はストップした。
▼第3試合 K-1ルール 3分3R
杉本幸積(NJKF拳友会)
VS
三沢晃治(クロスポイント)
ボクシングの社会人大会で優勝の実績を持つ杉本。社会人レベルでは対戦相手が見つからなくなったために去年6月に、現在通っている拳友会でキックの技術を学んできた。
ローで攻める三沢に対し、杉本が距離を詰めると一気にパンチのラッシュ。そして強烈なパンチを叩き込み、あっさりと三沢を悶絶させた。
▼第4試合 K-1ルール 3分3R
ジャクソン・ビアフラ(山木ジム 大阪)
VS
富永健義(フリー)
谷川Pからポテンショナルの高さを評価されている元欽ちゃん球団の富永。しかし、外人特有のバネと体躯の強さでガンガン前に出る元サッカー選手ジャクソンが前に出ると、一方的な展開に。最後に、重いフックをモロに食らった富永は立ち上がることが出来なかった。
▼第5試合 K-1ルール 3分3R
春日俊彰(フリー)
VS
立川隆史(フリー)
お笑いコンビ「オードリー」の春日と元千葉ロッテの立川の注目の対決。「どんなに殴られても倒れないという気持ちでいた」という立川は、春日の打撃を食らうも、重いローとアッパーで1Rに2度のダウンを奪う。
そして2R、3Rにも1度づつローでダウンを奪った。人生初試合を終えた立川は「3分3Rとインターバル1分のたった11分間でしたが、野球の1週間のキャンプよりもきつかったです」と、疲れと共に安堵の表情を見せた。
▼第6試合 K-1ルール 3分3R
山宮恵一郎(GRABAKA)
VS
濱田淳史(チームドラゴン)
キャリアで上回る山宮がガンガン前に出て圧力をかける。そして上下に散らすパンチで追い込む。
一方の濱田は、ミドルと縦蹴りなどの多彩な蹴りを繰り出し、山宮の追撃を許さなかった。
▼第7試合 K-1ルール 3分3R
百瀬竜徳(TARGET)
VS
石倉健(シュートボクシング大村道場)
パンチ主体で攻める石倉に対し、百瀬はワンツーのパンチのコンビネーション。そして打ち終わりには、重いローを交ぜていく。ローカット出来ない石倉は徐々に足にダメージを負っていき、ダウン! そのまま勢いに乗る百瀬がKOした。
▼第8試合 K-1ルール 3分3R
高萩 勉(チームドラゴン)
VS
藤本京太郎(チームドラゴン)
同門対決となったこの一戦。普段の練習仲間で手の内を知っているだけに、お互いにやり難そうな印象を与える。
ミドル、ハイと蹴り中心の攻防となり、藤本のハイが何度か高萩の顔をかすめる場面も。選考試合だけに積極的な攻めが要求されたが、様子を探る展開となってしまった。
上記の試合内容を踏まえ、合格したのは11名。チーム・ホーストからは、杉本、高萩、ジャクソン、山宮、百瀬の5名。そしてチーム・ベルナルドから藤本、濱田、立川、西脇、河野の6名が選ばれた。合格者は、8月上旬に後楽園ホールかディファ有明での開催が決定している『K-1 TRYOUT SURVIVAL 2007』の出場が決定。そこで、6月に韓国と中国で行われるTRYOUTの代表選手と対決する。
また、上記合格者のうち、高萩と杉本はホーストの母国であるオランダ行きが、立川と藤本はベルナルドの母国南アフリカ行きが決定し、6月の2週間を利用し猛特訓を受けることになる。
ガッツ溢れるファイトを見せるも不合格となった春日や富永だが、まだK−1ファイターへの道が閉ざされたわけではない。7月1日に大森ゴールドジムで開催される『トライアルリーグ』に出場し、いい結果を残せれば『K-1 TRYOUT SURVIVAL 2007』出場の切符を手に入れる可能性もある。
TRYOUTを統括したホーストは「短期間だったので全てを教えることが出来なかったが、みんな勝者としてふさわしい試合をした。8月には、みんなの成長ぶりを見せてもらいたい。そして将来的に素晴らしいファイターになってもらいたい」と、参加者にエールを送った。
また、ベルナルドも「どの試合も、私がファイターだった頃の昔の記憶がよみがえるような試合で感動した。これからも頑張っていきましょう」とコメントした。
●2007年度 シリーズスケジュール
4月28日(土)ハワイ・ブレイズデルセンター
「K-1 WORLDGP 2007 IN HAWAII」
USA GP、初代ヘビー級王者決定戦
6月23日(土)オランダ・アムステルダムアリーナ
「K-1 WORLDGP 2007 IN AMSTELDAM」
EUROPE GP
7月29日(日)香港orマカオ
ASIA GP
8月11日(土)ドイツorラスベガス
世界最終予選
9月下旬 韓国・オリンピック第1体育館
「K-1 WORLDGP 2007 IN SEOL 開幕戦」
12月上旬 日本・会場調整中
「K-1 WORLDGP 2007 決勝戦」
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