8月25日(月)都内ホテルにて、9月28日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館で開催されるワールドビクトリーロード『戦極〜第五陣〜』に関する記者会見が行われた。会見には参戦が発表されたシャンジ・ヒベイロ(ブラジル/グレイシー・ウマイタ/ユニバーシティ・オブ・ジュウジュツ)が出席。
シャンジは1981年1月20日、ブラジル・マナウス州出身の27歳。身長182cm、体重92kg。ホイラー・グレイシーを師匠、ヒクソン・グレイシーの一番弟子であるサウロ・ヒベイロを兄に持つ。ブラジリアン柔術界を代表する世界トップクラスの柔術家で、2002年のブラジリアン柔術世界選手権(ムンジアル)に22歳の若さで出場、アブソルート級(無差別級)3位に入賞。
2004年の同大会ではペサード級(91kg未満)で初優勝、翌2005年には“寝技世界一決定戦”第6回ADCCでは99kg未満級と無差別級に出場するも、いずれも準決勝でホジャー・グレイシーに行く手を阻まれた。
しかし、2006年のムンジアル・アブソルート級の決勝では初のホジャー越えを成し遂げ、ペサード級も制して二冠を達成。2007年はムンジアル・ペサード級連覇、ADCCでは99kg未満級を初制覇。さらにはブラジル・サンパウロで開催された『スーパーチャレンジグラップリング2007』無差別級トーナメントで優勝。
2008年6月のムンジアルではペサード級三連覇を達成、アブソルート級の決勝では、その試合の3週間前に『戦極〜第二陣』で近藤有己に一本勝ちしたホジャーと対戦し、勝利を収めて無差別級でも優勝。2年ぶり2度目の二階級制覇を成し遂げた。現在、最高峰に位置する柔術家である。
シャンジは「今回、日本で試合をする機会を与えていただき、ようやく夢が叶ったと言ってもいい。私の柔術のテクニックを世界に知らしめることが出来ると思います」と挨拶。
デビュー戦に備えてすでにサンディエゴで合宿を行い、「トレーニングパートナーと兄といい練習が出来た。テイクダウン、グラウンドに持ち込んだ時のシャープな動き、また身体能力を高めるような練習をしてきました。合宿で掴んだ感触に満足しています。これからも集中力を高めて練習していきたい。デビュー戦へ向けて、満足できる練習が出来ているので楽しみ」だという。
今後は総合格闘技と柔術を並行して行っていく。「今回、戦極といい契約を結べた。私には数々の目標があるので、それを達成するためにも頑張る。私の目標とは、ムンジアルの無差別級で3度目の優勝をすること、ADCCのタイトルももう一度取りたい、その二つを戦極と同時にやっていきたい。まずは戦極でデビューしてMMAでのキャリアをスタートさせ、二つの目標にも向かって行きたい」
記者からの質問ではMMAに転向して成功しない柔術家が多かったが、近年は活躍していることをどう思うかと聞かれ、「私は成功した選手たちの後に続いて頑張っていく。自分のMMAデビューがいつかという期待があったが、焦ってデビューした選手もいて成功できなかったから、自分はいま置かれている状況に満足している。今が自分にとってMMAでデビューする時だと思っている。兄という自分を素晴らしい道に導いてくれる人物がいるので、練習を続けて素晴らしいデビューを飾りたい」と答えた。
宿敵であるホジャーの戦極デビュー戦も見た。「ホジャーは尊敬しているので、純粋にブラジリアン柔術家としていいところが出せたと思う。流れが素晴らしく、彼はやりやすい状況で出来たと思う。私も同じようないい流れで試合が出来ればいいと思う。ホジャーにも頑張ってもらいたいと思っているよ」とし、戦極での対戦もありえるかと聞かれると「私はまだデビュー戦をやってないし、磨いているところなので今後のことはまだ考えていない。まずはMMAで素晴らしいデビューを飾ることに集中しています」と即答は避けた。
では、吉田秀彦との対戦はどうかと聞かれると「私は吉田選手の大ファンです。オリンピックのメダリストという称号も得ているので、戦極で今後闘っていく中で闘う道に通じているならば闘いたい。最高の相手と闘えるなら、喜んで闘います。柔道VSブラジリアン柔術というマッチアップになるので、日本でも注目されると思うので、そういう試合が出来れば嬉しい」と、吉田との対戦には強い興味を示す。
さらに、戦極のヘビー級エースとして君臨しているジョシュ・バーネットのことを聞かれると「人には口があるから、その口で何とでもコメントできる。ジョシュは自分が取り組んでいる格闘技に傾倒して頑張っているが、自分もブラジリアン柔術に関わってきた。彼がキャッチレスラーとして柔術のことについていろいろ言うなら、最強の柔術家と闘うべきだと思う」と、ややムッとした表情でジョシュに宣戦布告した。
気になるデビュー戦の相手について、國保尊弘広報は「候補を2〜3名考えています。シャンジ選手からは強い選手とやりたいと聞いています。今週中には発表できると思います」とコメント。
また、國保尊弘広報は同大会からスタートする「ミドル級GPシリーズ」について「現在5選手を発表していますが、近藤有己選手が8月27日のパンクラスで勝利すればここに含まれます。あとの2名に関しては今週中には発表できると思います。次が1ヵ月後なので、今週中に数回の会見を開き、マッチメイクも発表できればと思っています」と語っている。
★8・24戦極試合結果はこちら
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第五陣〜」
2008年9月28日(日)東京・国立代々木競技場 第一体育館
開場13:00 開始15:00
<ミドル級グランプリシリーズ2008 エントリー選手>
佐々木有生(日本/GRABAKA)
中村和裕(日本/吉田道場)
エヴァンゲリスタ・サイボーグ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
シアー・バハドゥルザダ(アフガニスタン/ゴールデン・グローリー)
ジョルジ・サンチアゴ(ブラジル/アメリカン・トップチーム)
<ワンマッチ出場決定選手>
シャンジ・ヒベイロ(ブラジル/グレイシー・ウマイタ/ユニバーシティ・オブ・ジュウジュツ)
ホジャー・グレイシー(ブラジル/ホジャー・グレイシー柔術アカデミー)
ホルへ・マスヴィダル(キューバ・アメリカ/アメリカントップチーム)
<チケット料金>
VIP席(専用入場ゲート・特典付き)100,000円
RRS席30,000円
戦極シート(S席)17,000円
S席17,000円 A席7,000円
※全席指定・消費税込
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ローソンチケット=TEL:0570-084-003(Lコード:37018)、http://l-tike.com/
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ワールドビクトリーロード=TEL:03−3369−2211
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