8月7日(木)東京・久我山にある久我山ラスカルジムにて、五味隆典(久我山ラスカル)が囲み取材を行った。五味は8月24日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『戦極〜第四陣〜』のメインイベントで、DEEPライト級チャンピオンのハン・スーファン(CMA
KOREA)と対戦する。
当初は囲み取材の前に公開練習が行われる予定だったが、突然のキャンセル。その理由は…「スパーリングを続けていて、今日も午前中に練習をやって疲れが抜けない」というもの。
ラスカルジムでの練習の他、ハンがボクシングをバックボーンに持ったハードパンチャーであることから、ボクシングの相模原ヨネクラジムと空手の武心塾で打撃のスパーリングを多くやっているという。相模原ヨネクラではプロボクサーとのスパーも行っている。
「1日2ヵ所、練習に回ると体重の減りが早い。4kg近くは変わる。汗の量がかなり多くて水分を補うので、夏バテが心配です。練習後に摂る冷たいもので疲れている感じ」と、かなり疲れた様子の五味だったが、「ウェイトは問題ない。10日午後からの菅平合宿で体重を安定させて、最後の1週間で水分を抜くって感じです」と減量は問題ない。
菅平合宿とは五味が4年前から参加している大学レスリング部の合同合宿で、長野県の菅平高原で1週間にわたって行われるものだ。各大学の学生レスラーたちと一緒に、朝8時半から午前中は走り込み中心、午後は3時から6時まで「スタミナが続く限り」体育館でのレスリングと練習漬けの毎日を送る。
「各ジムへ出稽古に行かせてもらいましたが、菅平は自分の中でやるのが楽しみなんです。日常生活のない中で1週間練習に打ち込む。向こうは暑さも空気も違いますから。解放できる所で練習を楽しみます。山の中だから誘惑もないし」と、厳しい合宿を楽しみにしていると五味。
「早くお盆にならないかな…イライラしているんですよ。同じ練習を1ヵ月以上繰り返してやっているし、この湿気の中ですから。かなりストレスが溜まっている。気分が乗らない日は練習もやらないんです。やるだけ疲労とストレスになりますから。実戦的なスパーのみ、それには集中してやっています」と、早く暑い東京を脱出して菅平へ行きたいと言う。
さらに「ここは地下なんで暑いし。スタートするのが早すぎたくらいなので、長い準備期間を設けてやっています。5月くらいにはウェイトトレーニングを始めたから、カードが決まった時点でかなりやり込んでいましたからね。それは焦ってやりたくなかったからなんですが、今は疲れで集中力が落ちています」と、疲れとイライラとストレスがピークにあると吐露した。
もちろん、暑さしのぎのためだけに行くのではない。「いろんな人とスパーをやると、効果が分からなくなってくるところがある。菅平ではリラックスして力を伸ばす。環境が変わると効果が分かりますから」と、長い練習期間で培ったものを試す場なのだ。
今回は7・18修斗でデビューした臼田育男(総合格闘技木口道場)と、修斗世界フェザー級10位の水垣偉弥(シューティングジム八景)も合宿参加に名乗りを上げているとのことだが、五味は「本当に来るのかな(笑)」と半信半疑の様子。
「でも、今回はチームとか練習仲間と一緒にという感覚はないんです。試合を2週間後に控えていますから、やっと自分の練習に集中できる1週間を得られるという感じですね」とし、「あまり雑音を入れずにやりたいので、取材も一切入れずにやります」と報道陣をシャットアウトする。「その成果は2週間後に全て出すので、記者の皆さんもファンもそれを楽しみにしていて欲しい」とした。
疲れもイライラもストレスも、厳しい練習を長期間積んできた証である。五味は「ベストコンディションでリングに上がる。よっぽどの化け物でない限り、やられることはない。出来る練習は全てこなして、ハン・スーファンと向かい合う。そういう心境です」と、最高の五味隆典を作って試合に臨むつもりだ。
というのも、9月に30歳の誕生日を迎える五味にとって、今年の夏は二十代最後の夏。「ひとつのことを10年以上続けてきたので、自分自身に落とし前というか、けじめをつけたいというのはある。必ず勝って、この世界に飛び込んで良かったと思いたい。やり抜きたいですね」と特別な想いで今回の試合に臨む心境を語る。
囲み取材が終わると、五味は武心塾の加藤丈博師範からプレゼントされたという額に入った書を公開した。
「加藤先生のお知り合いである有名な書道家の先生に書いてもらったものです。先生の好きな言葉だと思う」と披露した額には「正々堂々とした清い心で世界を目指せ」と書かれていた。
五味はさっそくその額をジムに飾ると、何度も眺めながら「いい言葉ですよね。僕も今回メインイベントをいただいていますが、10年前のデビューした頃の気持ちに戻ってやろうと思っています。初心に返って。チャンピオンになりましたけど、もう1回、一からやります」と決意を新たにした。
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第四陣〜」
2008年8月24日(日)さいたまスーパーアリーナ
開場14:30 開始16:00
<決定対戦カード>
▼メインイベント ライト級
五味隆典(久我山ラスカルジム)
VS
ハン・スーファン(CMA KOREA/DEEPライト級王者
▼ライト級グランプリシリーズ2008 一回戦
北岡悟(パンクラスism)
VS
クレイ・フレンチ(アメリカ/H.I.T.Squad)
▼ライト級グランプリシリーズ2008 一回戦
光岡映二(和術慧舟會RJW)
VS
ホドリゴ・ダム(ブラジル/アライアンスBJJ)
▼ライト級グランプリシリーズ2008 一回戦
横田一則(GRABAKA)
VS
ボーヤン・コセドナー(スロベニア/WFC)
▼ライト級グランプリシリーズ2008 一回戦
廣田瑞人(GUTSMAN修斗道場/第2代ケージフォースライト級王者)
VS
ライアン・シュルツ(アメリカ/チーム・クエスト)
▼ヘビー級 5分3R
ピーター・グラハム(オーストラリア/A・E FACTORY)
VS
モイス・リンボン(フランス/ヨーロッパ・トップチーム)
▼ミドル級 5分3R
瀧本 誠(吉田道場/シドニー五輪柔道81Kg級金メダリスト)
VS
フランク・トリッグ(アメリカ/RAW Team)
▼ヘビー級
パウエル・ナツラ(ポーランド/チームナツラ)
VS
ヤン・ドンイ(韓国/CMA KOREA)
<チケット料金>
VIP席(専用入場ゲート・特典付き)100,000円
RRS席30,000円
戦極シート(SS席・特典付き)17,000円
SS席17,000円 S席12,000円 A席7,000円
※全席指定・消費税込
<チケット販売所>
イープラス=http://eplus.jp/sengoku/
電子チケットぴあ=TEL:0570-02-9999(Pコード:812-235)、http://pia.jp/t/
ローソンチケット=TEL:0570-084-003(Lコード:37018)、http://l-tike.com/
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<お問い合わせ>
ワールドビクトリーロード=TEL:03−3369−2211
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第五陣〜」
2008年9月28日(日)東京・国立代々木競技場 第一体育館
開場開始未定
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