▲公開練習でマススパーを披露した秋山(左)と岡見
1月24日(月)東京・広尾のクラウド秋山道場で記者会見が行われ、TVバンク株式会社とUFCを運営するZuffa,LLC社が、総合格闘技『UFC』の日本国内におけるPC、モバイル向けインターネット配信コンテンツのライセンスパートナー契約を結んだことを発表した。
会見にはUFCに参戦する日本人選手として山本“KID”徳郁、小見川道大、秋山成勲、岡見勇信、福田力が出席。それぞれ、UFCに懸ける意気込みを語った。
3月19日(土・現地時間)アメリカ・ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャルセンターにて開催される『UFC 128』で、ネイサン・マーコート(アメリカ)との対戦が決まった秋山は「私は正念場なので一生懸命に練習して、皆さんにいい報告が出来るように頑張りたい」とコメント。
UFCに出場した3試合全てでファイト・オブ・ザ・ナイト(ベストバウト賞)を受賞している秋山だが、UFCデビュー戦となった2009年7月のアラン・ベルチャー戦で勝利するも、2010年7月のクリス・レーベン戦、同年10月のマイケル・ビスピン戦と現在2連敗中。ここで3連敗するようだとリリース(契約解除)される可能性もあり、今回がまさに正念場だ。
「元々UFCは強い選手ばかり。予想していた通りです。次は負けられない試合になりました。マーコートは以前に岡見君が戦ったので、新しい練習方法と対策をどんどん聞いて吸収して臨みたい」と、UFCで10勝を挙げている日本人エース格・岡見の協力を得て試合に挑むという。会見後に行われた公開練習では、その岡見とのマススパーリングも披露した。
小見川は2007年9月と2008年1月にUFC参戦を果たしたが、いずれも敗れて挑戦失敗。その後、日本国内で5連勝を挙げ、2月5日(土・現地時間)アメリカ・ネバダ州ラスベガスのマンダレイベイ・イベントセンターで開催される『UFC 126』でUFC復帰を果たす(対戦相手はチャド・メンデス=アメリカ)。
「UFCは3年前に経験していて、(その後は)日本で試合をして最終的にUFCに辿り着いた。これは天からの使命だと思う。最高のパフォーマンスを披露したい」と小見川。対戦するメンデスについては「ひとことで言うならレスラー。MMA(総合格闘技)でレスリングをする選手」と評し、「初めてのタイプですけれど、自分の戦いをして必ず勝ちたい」と意気込んだ。
「3年前にUFCで負けて日本のリングで戦って、自分のスタイルを作り上げた。それをアメリカで見せられることが楽しみでしょうがない」と、自らが名付けたスタイル“ネオ柔道”に絶対の自信をのぞかせた。そして「アメリカで“くそったれ!”と叫びたい」と小見川らしくコメントを締めた。会見後には1分間のシャドーボクシングを披露。
DEEPミドル級チャンピオンの福田は、2月27日(日・現地時間)オーストラリア・シドニーのエイサーアリーナで開催される『UFC 127』でUFCに初参戦。ニック・リング(カナダ)と対戦する。
「試合まで一生懸命に練習して、しっかり勝てるように頑張ります。オーストラリアでの試合も初めてだし、UFCでの試合も初めて。分からないことだらけで不安はありますが、自分が強い選手なら勝って行けるはず。いつも通りで試合に臨みたいと思います」と福田。入場曲のことを聞かれると「長州力さんから許可を正式にいただきました」と、プロレスラー長州力の入場テーマ曲である『パワーホール』を使用すると明かした。
さらに福田は「UFCが世界で一番のショーなので、大きなチャンスがやって来たと思っています。自分自身でこのチャンスをつかんでのし上がりたい。ファンやサポートしてくれる人たちにも勝って喜んでもらいたいです。試合まで自分に出来る最大限の努力をして勝ちに行きたい」と必勝を誓う。会見後にはマススパーを披露し、打撃と得意のタックルからチョークを極めて見せた。
また、次の試合はまだ決まっていないが、UFCにおける日本人ファイターの第一人者である岡見は「いろんな新しい練習を取り入れてモチベーションを高め、刺激を入れていきます。2月5日の大会も見に行こうと思っているので、試合を見てイメージを作っていきます。2011年は必ずミドル級のベルトを獲りたい」と、年内に日本人初のUFC王者になると宣言した。
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