10月16日(日)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟『SWORD FIGHT 〜日本VSタイ・5対5マッチ〜』に出場する全選手が、15日(土)公開軽量に臨み全員が一発でクリアした。
(計量結果は下記参照)
メインでルンピニースタジアム・バンタム級4位のコムパヤック・フェアテックスと対戦する全日本フェザー級王者・山本元気は、「(顔を見て)アゴにほくろがありましたね。そこが弱点らしいので狙って頑張ります(笑)」とジョークを飛ばすリラックスモード。それは「コンディションはいつもどおり。減量は楽じゃないけど巧くいったし、全く怪我もない」というベストコンディションから来る自信だった。
前回、プロムエタイ協会フェザー級王者ゲーオ・フェアテックスの洗練されたテクニックの前に敗れた元気は、精神面で大きな変化があったという。「練習はいつもどおりでしたけど、気持ちが変わりました。これまでは勝っても負けてもいい試合をすればいいと思ってたけど、それじゃダメなんだって。それだと強いヤツには絶対に勝てない。だから今回は、“勝つ”と決めて練習してきました。いい試合をするのは当たり前、絶対に勝つ」
コムパヤックの印象は、「巧くて何でも出来る選手。でも、ゲーオよりはヤバくない。体格的にも僕のほうが大きいし、有利な点が多いから、とにかく絶対に勝つと思って練習してきました」と言うが、「判定では勝てない」とも。「倒さないと勝てないから倒しに行きます。判定はない」と、KOを狙っていく事を宣言した。
元気と言えば前回の後楽園大会のリング上で、「これからの全日本キックは俺とあらしの時代なんで、小林さんとか先輩たちは安心して構えていてください。10月は絶対にいい試合をするんで、よろしく」と世代交代宣言をしている。それに触れられると、「デカイ口をきいたので、もし勝てなかったら小林さんに土下座しないと…」と気を引き締めた。
その元気と新時代を築いていくであろう全日本バンタム級王者・藤原あらしは、セミで日本軽量級を総なめにしているワンロップと対戦する。しかも、今回はちょっと心境が違う。1週間前に結婚式を挙げたのだ。「邪気が頭の後ろ辺りに溜まっていたので、それが取れた感じ。新鮮でよろしかったんじゃないでしょうか。皆に支えられてここまで来ました。(明日は)嫁も見に来ます」と照れくさそうに語った。
対戦するワンロップに関しては、「手足が長く、タイ人独特の綺麗な立ち方、スタイルの良さをしていますね。見ただけで強いと分かりました」とさらに警戒を強めている。しかし、今回のあらしには“秘策”があるという。「正攻法では勝てないので、いろんな手を尽くして頑張ります。秘策は三つ用意してきました。今まで80%の確立で相手が掛かってくれるので、当たってくれたら嬉しいかな。でも、出来るだけそれに頼らず頑張ります」。
J-NETWORK主催の55kg級最強トーナメント『MACH55』に出場していたため、全日本キックのリングは久しぶりとなるあらし。「レイジェスのグローブが薄いので怖いですね。それと全日本に帰ってきてから初のタイ人なのでいっぱいいっぱいです。タイ人とは2度目なんですが、前はプレッシャーがかかりすぎて契約体重を下回ってしまった。今回は普通に落とせたので、前回よりは大丈夫かな。結婚のプレッシャーの方が凄かった(笑)」。また、『MACH55』の覇者というのは「考えると負担になるので考えずにやります」という。
前回の後楽園大会での挨拶では「ワンロップと左ミドルの蹴り合いがしたい」と言っていたが、今日も「どこまでいけるかやってみたい。どこまで粘れるのか、やってみたいと思います」と言い、“左ミドル勝負”を挑むつもりだ。結婚式の2日前に熱を出した事も、「今回は期間が長かったのでいっぱい練習したから、いい休養になってよかったです」と前向きに捉えている。
副将戦で元プロボクシング王者のゲンナロンを迎え撃つ全日本ウェルター級王者・山内裕太郎は、「コンディションはいいです。タイ人とは初めてですね。自分は外国人が苦手だったんですけど、タイ人はその上を行くから緊張しています」とやや弱気な発言。それでも、「相手がパンチとヒジが得意なら、そっちの方がやりやすい。巧くいなされるよりは、倒しに来てくれた方が自分にもチャンスがありますからね」と、相手のスタイルは逆に好都合だという。
同じウェルター級の山本優弥がK-1のリングで活躍している事に関しては、「スタイルが違うので、彼はK-1向きだと自分でも思います。強い人と闘って自分をアピールできれば、自分にもチャンスが来ると思っています」と語り、「決められた試合を1試合1試合、勝つだけです。KOしたい」と最後は力強く締めくくった。
今回がキックボクシング三戦目となるパンクラスの伊藤崇文は、「緊張はしているけど、体調はいつもどおりいい。一番いい減量ができたし、キックの雰囲気にも慣れてきた。対策は別にないですね。パンチならパンチと練習で区別しちゃってたので、コンビネーションを意識して頭の中ではやってきました。今回は完璧ですよ。スーパーウェルター級がちょうどいい階級なので。今後はスーパーウェルターでやるつもりなので、今回はその第一弾。見ないと損ですよ、間違いなく」と自信を漂わせていた。また、パンクラスismのほとんどの選手が、今回は応援に駆けつけるという。
ALL JAPAN KICKBOXING 2005
「SWORD FIGHT 〜日本VSタイ・5対5マッチ〜」
2005年10月16日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始18:30
オープニングファイト開始17:20
<対戦カード>
▼第8試合 日本VSタイ大将戦 57.5kg契約3分5R
山本元気(REX JAPAN/全日本フェザー級王者)57・35kg
VS
コムパヤック・フェアテックス(タイ/ルンピニースタジアム・バンタム級4位)57.10kg
▼第7試合 日本VSタイ副将戦 67.5kg契約3分5R
山内裕太郎(AJ/全日本ウェルター級王者)67・30kg
VS
ゲンナロン・ウィラサクレック(タイ/プロボクシング元WBF豪州ウェルター級王者) 67.30kg
▼第6試合 日本VSタイ中堅戦 54kg契約3分5R
藤原あらし(S.V.G./全日本バンタム級王者)54.00kg
VS
ワンロップ・ウィラサクレック(タイ/M-1バンタム級王者)53.95kg
▼第5試合 日本VSタイ次鋒戦 67.5kg契約3分5R
金沢久幸(AJKF/IMTF&WMC世界ウェルター級王者、全日本ウェルター級2位)66.75kg
VS
クンタップ・ウィラサクレック(タイ/ラジャダムナンスタジアム・スーパー・ウェルター級3位) 67.45kg
▼第4試合 日本VSタイ先鋒戦 58kg契約3分5R
前田尚紀(藤原/全日本フェザー級1位)57.85kg
VS
カノンスック・フェアテックス(タイ)57.65kg
▼第3試合 CROSS BOUT フェザー級 サドンデスマッチ3分3R
正巳(勇心館/全日本フェザー級5位)56.50kg
VS
国分省吾(OGUNI/NJKFフェザー級5位)57.15kg
▼第2試合 CROSS BOUT 60kg契約 サドンデスマッチ3分3R
栗原 豊(光/全日本ライト級10位)59.35kg
VS
黒田アキヒロ(フォルティス渋谷/J−NETWORKフェザー級4位)59.70kg
▼第1試合 スーパーウェルター級3分3R
小宮隆司(TEAM−1)
VS
伊藤崇文(パンクラスism)69.85kg
▼オープニングファイト第4試合 ウェルター級3分3R
ダイスケ・ルークハマッコ(はまっこムエタイ)
VS
掛野並樹(藤原)
▼オープニングファイト第3試合 フェザー級3分3R
ウルフ原田(DRAGON)
VS
藤井 優(アクティブJ)
▼オープニングファイト第2試合 ライト級3分3R
村山トモキ(AJ)
VS
ボンバー黄太(REX JAPAN)
▼オープニングファイト第1試合 バンタム級3分3R
小野寺紘也(DRAGON)
VS
菊地 慧(藤原)
<チケット料金>
RS席10,000円 S席7,000円 A席5,000円 B席3,000円
※当日券は後楽園ホール当日券売り場にて16:00より発売
<お問い合わせ>
全日本キック=03−3365−1171
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