12月7日(金)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟認定/藤原祭り2007実行委員会主催『Fujiwara
Festival 〜藤原祭り2007〜』のメインイベントにて、全日本フェザー級2位・前田尚紀(藤原)と対戦する全日本バンタム級チャンピオンの藤原あらし(SVG)が、11月29日(木)東京・世田谷の千歳烏山にあるSVGで公開練習を行った。
ランニングに行く前ということもあり、まだ体が温まっておらず「動きが堅い」と苦笑いしながらも、あらしは3分のシャドーボクシングと3分間のミット打ちを披露。ミット打ちでは受け手が片手にパンチングミット、もう片手にキックミットというスタイルだったが、「僕の蹴りが軽いので片手で受けられるんです」とのことで、特別な意味はないそうだ。
右のショートアッパー、左ミドル、ヒジ打ちなど試合で見せる動きそのままに、得意技を繰り出して公開練習は終了した。
あらしは今回の前田戦で今年6戦目となるハイペース。3・9に前田と同門の山本真弘とドロー、4・15にはコムパヤック・ウィラサクレック(タイ)に3RKO負けを喫したが、6・17ラジャダムナンスタジアム決戦ではルークゲーオ・ギャットトー.ボー.ウボン(タイ)を敵地で4RKOに降し、8・25には寺戸伸近(BOOCH
BEAT)を同じく4RにTKOに沈め全日本バンタム級王座の初防衛に成功。
そして10・25代々木第二体育館でのビッグマッチでは、日本人相手に11連勝を飾っていたワンロップ・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックス)を判定で破り、連勝をストップさせるという快挙を成し遂げている。
「実りのある年になりました。恵まれてましたね。毎試合ベストな状態に持っていって試合をやっても、結果が出なかった試合もありましたが“なにくそ!”と思う心が持てました」と過去5試合を振り返るあらし。
最大の山場となったワンロップ戦に関しては、「トレーナーの方、会長と話をして“勝てない相手じゃない”と聞かされて自信をしっかり持って臨みました。ケジメもあったから(※あらしは以前、ワンロップに逆転負けを喫していた)頑張ろうという気持ちでやりましたね」と語る。
技術的にも大きな変化があったという。
「去年の最後の試合(11・23米田貴志戦=5RKO負け)で“コレじゃダメだ”と思ったのが大きかった。(自分は)負けるまで振り返らない人なので。それから自分の特色とジムの特色がありますが、自分の特色をあまり出さずに第三者の意見を聞いてやるようにしたんです。今年の最初の2試合ではそれが出ませんでしたが、それでも信じて頑張ったのが後半の結果になっていると思っています」
具体的にはどういう部分かと聞かれたあらしは「去年と今年の自分の試合を見比べてもらえばすぐに分かります。一目瞭然です」とその変化に胸を張る。「まず無駄な動きがなくなりました。無駄な攻撃をもらうことが少なくなりましたね」。
ワンロップ戦の時のジャブを使いながら回って蹴る動きもその一環だが、「回る時もあればその場で蹴る時もあります。それは相手によって変える作戦だった」という。
では、今回の前田戦はどうなのか?「向こうが動いてくれるから、そんなに動かなくてもいいと思っています」と、ワンロップ戦とはまた違う動きを見せると答えた。
「(前田は)ハートの強い選手」と評するあらしは、一夜にして伝説となった8・25後楽園ホールでの前田VS梶原龍児戦を間近で見ていたという。
「観客を沸かせるいいキックボクサーですよね。男として熱くなる試合だった。でも僕が打ち合っちゃったら負けるので(笑)。どうするか定まらないままここまで来ました。あまり打ち合っても子供がいるので…打たれすぎて子供の名前を忘れるのはまずいな(笑)。でも、僕も人間だからカーッとなるかも。そこは試合を見て下さい」
前田と同門の山本真弘との対戦経験もあるが、「全然タイプが違う。山本選手は動きの速い中で正確に当ててくる工夫がある。前田選手はガムシャラの中で相手の光を消す。それぞれの特色がある」と分析。「そのガムシャラに乗ると自分の色が消えてしまうので、自分の色を出したいですね」と語る。
今回の契約体重は57Kgで、あらし自身が「ベスト」と言う55Kgよりも2Kg重い体重での闘いとなる。一階級上の前田本来の階級であるフェザー級に近い体重で、あらし自身は通常体重が56〜57Kgということなのでウェイト的には苦しい闘いになりそうだが…「いっぱい食べられるからラク。いっぱい食べて頑張ります」と笑い飛ばした。
「ウチのジムの選手はバンタム級が少なくて上の階級の選手が多いので、パワー負けはしないと思う」と不安はなさそう。実は8月と10月に行われた60Kgトーナメント『Kick
Return」Kickboxer of the best 60 トーナメント』への出場も希望していたほど。
2007年最後の試合に向けての気持ちは「SVGの特色が出せるようにしたい。やっぱりSVGは強いと思わせたいですね」というものだそうだ。
SVGの特色といえば伝統的な左ミドルとヒザ蹴りだが、あらしはそれに「たまに打ち合う」を付け加えた。
雑誌に“マタドール(闘牛士)”というニックネームを付けてもらったことから「(前田の)ストレートとローキックは要注意。何発かもらうと倒れちゃうから、しっかりかわしていきます」と相手の攻撃を鮮やかにかわしたいとも。
本場タイでの逆転勝利、タイトル初防衛、ワンロップからの勝利と実績を積み重ねたことで、宮田充興行部長からは“2007年度のMVP候補”という言葉も飛び出した。それを聞いて「僕、あまり気にしてないです」と言いながらも、「でも、もらえるなら、MVPを検討する材料の中に僕がいるなら目指しちゃいましょうかね」と控えめにアピール。「MVPも(マタドールで)かわしちゃいそうで怖いですけど」と笑った。
今回の大会名は不世出の天才キックボクサー藤原敏男(ふじわら・としお)を称えるイベントとして『藤原祭り』という名が冠せられている。あらしも“藤原”だが、読み方は“ふじはら”。「あまり考えてませんが(笑)。読み方は違うけど感じだけは一緒なので“フジハラ祭り”にしたいですね」と宣言した。
全日本キックボクシング連盟認定/藤原祭り2007実行委員会
ALL JAPAN KICKBOXING 2007
「Fujiwara Festival 〜藤原祭り2007〜」
2007年12月7日(金)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始18:30
※本戦前にオープニングファイト数試合予定
<決定対戦カード>
▼メインイベント(第7試合) スペシャルマッチ 57kg契約 3分5R
藤原あらし(S.V.G./全日本バンタム級王者)
VS
前田尚紀(全日本フェザー級2位/藤原)
▼セミファイナル(第6試合) 全日本ミドル級タイトルマッチ 3分5R
中村高明(藤原/全日本ミドル級王者)
VS
吉武龍太郎(アイアンアックス/同級4位/挑戦者)
▼スペシャル・エキシビジョンマッチ
※試合形式・出場選手・すべて未定
▼第5試合 全日本ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
湟川満正(AJ/同級1位)
VS
渡辺雅和(チームドラゴン/同級6位)
▼第4試合 全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
藤牧孝仁(はまっこムエタイ/同級3位)
VS
上杉武信(藤原/同級6位)
▼第3試合 全日本ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
金 統光(藤原/同級3位)
VS
吉川英明(チームドラゴン/同級4位)
▼第2試合 全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
海戸 淳(S.V.G./同級2位)
VS
鈴木真治(藤原ジム/同級8位)
▼第1試合 全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
HIROAKI(峯心会/同級10位)
VS
翔太(S.V.G.)
▼オープニングファイト第3試合 ウェルター級 3分3R
亜紀斗(はまっこムエタイジム)
VS
清水 武(藤原ジム)
▼オープニングファイト第2試合 女子ミニフライ級 2分3R
Little Tiger June(青春塾)
VS
ちはる(WSRフェアテックス)
▼オープニングファイト第1試合 ウェルター級 3分3R
ウー・エリック(藤原ジム)
VS
藤ノ木 学(チャモアペット・ムエタイアカデミー)
<チケット料金>
SRS席20,000円 RS席10,000円 S席7,000円 A席5,000円
※当日券は500円増し
<チケット発売所>
チケットぴあ=0570-02-9999
イープラス=http://eplus.jp/
後楽園ホール=03-5800-9999
全日本キック=03-3365-1171 http://www.aj-kick.com
<お問い合わせ>
全日本キック=03-3365-1171
藤原ジム=03-3805-1457
ALL
JAPAN KICKBOXING 2008
「NEW Year Kick Festival 2008〜70’s 全日本キック中量級最強決定トーナメント・決勝戦〜」
2008年1月4日(金)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:00
※本戦開始前にオープニングファイト数試合予定
<決定対戦カード>
▼70’sトーナメント決勝戦 3分5R延長1R
Aブロック勝者
VS
Bブロック勝者
▼70’s トーナメントAブロック準決勝 5分3R延長1R
11・18後楽園 山内裕太郎VS喜入衆戦の勝者
VS
11・18後楽園 白虎×プルボー戦の勝者
▼70’s トーナメントBブロック準決勝 5分3R延長1R
11・18後楽園 石毛慎也VSスターリン戦の勝者
VS
11・18後楽園 望月竜介VS川端健司戦の勝者
▼全日本フェザー級タイトルマッチ 3分5R
山本真弘(藤原/王者)
VS
上松大輔(チームドラゴン/同級4位)
▼60kg契約 3分5R
石川直生(全日本スーパー・フェザー級王者/青春塾)
VS
ファイヤー原田(レグルス池袋/J-NETWORKライト級3位)
※ほか「スーパーファイト」数試合予定
<チケット料金>
SRS席15,000円 RS席10,000円
S席7,000円 A席5,000円
※全席指定・当日券は各席500円増し。
<チケット発売所>
チケットぴあ=0570-02-9999
イープラス=http://eplus.jp/
後楽園ホール=03-5800-9999
全日本キック=03-3365-1171 http://www.aj-kick.com
<お問い合わせ>
全日本キック=03-3365-1171 http://www.aj-kick.com
●全日本キックボクシング連盟 2007年度・大会スケジュール
・12月7日(金)後楽園ホール
●2008年度上半期スケジュール
・1月 4日(金)後楽園ホール
・2月 9日(土)新宿FACE
・3月20日(木・祝)後楽園ホール
・4月26日(土)後楽園ホール
・6月22日(日)後楽園ホール
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