10月26日(金)都内ホテルにて、11月18日(日)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『全日本キック中量級最強決定トーナメント〜開幕戦〜』の一回戦の組み合わせが発表された。
この日の記者会見には全日本キックボクシング連盟・金田敏男代表、小林聡GMに加え、出場が決定している山内裕太郎(AJ)、白虎(和術慧舟會・RANGER品川ジム)、石毛慎也(NJKF・東京北星)、望月竜介(U.W.F.スネークピットジャパン)の4選手が出席した。 山本真弘の優勝で幕を閉じた60kgトーナメントに引き続き開催される70kgトーナメントだが、大会会場はすべて後楽園ホール、優勝賞金も200万円(※60kgは500万円)。金田代表も「60kgに比べると70kgは選手層が薄く、まだ選手の数も少ない。これを機に新しい選手が育つために第一歩になってほしい」と、今後のステップとなる大会だと話す。 しかし会見では出席した選手たちからは、自分のキャラを象徴するような発言が続々と飛び出し、会見を大いに盛り上げるなど、60kgトーナメントを超える熱い戦いが期待できそうだ。記者会見でのコメントは以下の通り。 山内裕太郎 「今回、初めてのトーナメントなんですけど、代表が言われた通り、昨日開催された60kgトーナメントは大きな会場で賞金も500万円。60kgと70kgに差があるのが現状なんですけど、トーナメント終わった頃にはその立場が逆転するような盛り上がるトーナメントになるように頑張りたいと思います。そして見ている人に70kgの方が面白いんじゃないのと思われるような気持ちの入った試合をしたいと思います」
白虎 「Xという枠に入れてもらって、全日本キック、そして関係者のみなさん、ありがとうございます。自分は色んな団体に出ていますが、正直、結果は出てないです。だから何も言うことはないです。やるからには優勝狙っていくんでよろしくお願いします」 石毛慎也 「ニュージャパンキック(以下、NJKF)から参戦することになりました石毛です。こないだ初めて全日本のリングに出させてもらったんですが、知名度といった部分ではニュージャパンよりも上だなと感じました。そして70kgトーナメントに出ることになって…とりあえず頑張らせてもらいます」 望月竜介 「フリーの立場なんですが、全日本さんには毎回試合を組んでもらえて感謝しています。7月は同じ相手と戦って、ふがいない試合をしてしまって、自分でも葛藤の連続だったんですが、首の皮一枚つなげることができて、このトーナメントに出られて良かったと思います。70kgは他の大きな団体の方が盛り上がっていますが、このトーナメントで70kgのキックボクシングが面白い。キックボクシングを見に来たいと思わせるような試合をしたいです。そして最終的には一つ一つ勝って、トーナメントで優勝したいと思います」
<記者との質疑応答> ――1回戦の対戦相手が決まりましたが、どんな印象を持っていますか? 山内「正直、前回サムゴーがスターリン選手とやった時は、昔の勢いはなくてスターリン選手が圧勝すると思っていたんですけど、結果は2RでKO勝利。自分はスターリン選手とドローだったんで、スターリン選手が負けた時はショックでした。そして今回は是非サムゴーとやりたいと思っていたんで、モチベーションが上がりました」 白虎「僕は試合になるまで相手のことはあまり研究しないんですが、相手がスイス人ということで、金髪なんだろうなとか色々調べさせてもらいました。デビュー以来無敗の選手で乗っていると思うんで、そんなに甘くないんだぞってところを見せたいと思います」 石毛「まだ試合もビデオも見たことがないんですけど、負けるのは嫌なんで、これから研究して無傷で勝って次につなげたいと思います」 望月「何試合か見たことがあるんですけど、パンチが強くて根性がある選手だと感じました。ただ自分の方がキャリアがあるんで、それを技術的な面で凌駕したいと思います。多分、試合当日は面白い試合が出来るんじゃないかなと思います」 ――山内選手に質問です。サムゴー選手の左ミドルについてはどんな対策を考えていますか? 山内「確かに左ミドルを強いし、脅威だと思います。ただ逆に言えば気をつけるのはそこだけで、勝てる方法は何個もある。やれることはすべてやって勝ちたいと思います」 ――白虎選手は一回戦を勝ち上がると、過去に敗れている山内選手と再戦の可能性もありますが、そのことについては? 白虎「あんだけやられたんで、今度は借りを返したいと思います」 ――山内選手は現役の全日本キックの王者として、どんな気持ちでトーナメントに挑もうと思いますか? 山内「トーナメントのメンバーを見て、みなさんレベルが高いし、猛者が集まっているとは思います。どの選手も山内を喰ってやろうという気持ちでいると思いますが、自分は正直、勝って当たり前だと思っています。勝たなきゃ何も始まらないし、優勝しなければ何も言えません」 ――他の3選手は今の山内選手の「勝って当たり前」発言を聞いて、どう思いますか? 望月「自分は今年の1月に山内選手とタイトルマッチをやらせてもらって、結果は3RKO負けでした。その当時は山内選手の方が実力が上で僕が負けてしまったんですが、あれから僕も経験を積んで技術も気持ちも成長したと思うんで、次にやった時は自分が勝つと思っています。山内選手の独走は許さないです」 石毛「もし山内選手の立場だったらそう言うのが当たり前だと思うんで、気にしてません。僕はNJKF、そして全日本キックと因縁のある東京北星ジムの看板を背負っているんで、絶対に負けられません。それだけです」 白虎「(山内を見ながら)ひげが濃いんで、ひげを剃ってやろうかなと思いました(笑)」 ――石毛選手はNJKFの選手として、敵地でNJKFの強さを見せたいという気持ちはあるんでしょうか? 石毛「NJKFの選手はほとんど全日本で負けているので、そうなりたくないという気持ちがあります。自分はNJKFというよりも、東京北星ジムとして負けたくないという気持ちの方が強いです」 ――トーナメントの中で戦いたい選手、やりにくい選手を一人ずつあげてもらえますか? 山内「戦いたかったのは一回戦でやるサムゴーです。やりたくない選手はいないですね。タイプがみんな違うんですけど、石毛選手はやりづらそうですね」 白虎「プルボー選手はかなりイケ面なんですけど、僕はイケ面が嫌いなんですよね。だからプルボー選手の顔を崩してやろうと思います。やりたくない選手は望月選手ですかね。名前がかっこいいんで(笑)」 石毛「自分はずっとムエタイとやってきたんで、サムゴー選手とやりたいと思います。やりたくないのは望月選手ですね。一番相性が悪そうなんで」 望月「一番やりたくない、厄介だなと思うのはサムゴー選手です。前回の試合では全盛期とは全然違う姿で落胆したと思うんですけど、賞金がかかった時のタイ人は恐ろしく強いと思います。もし決勝でサムゴーと5R戦ったとしたら、今のところ光明は見えてこないですね。タイ人の怖さは知っていますし、本気になったタイ人は厄介だと思います。やりづらい選手はプライべートでも付き合いがある石毛選手です。ガチンコで殴りあうのはちょっと気がひけます(苦笑)」 ――小林聡GMは今回のトーナメントにどんな試合を期待していますか 小林GM「意外性のあるドラマを見せて欲しいし、70kgには独特のものがあると思います。今回は個性的な選手が揃っているし、60kgは国内のトップファイターだったんですが、今回は世界の強豪もいますよね。単純に誰が一番強いかを見てみたいです」 ――注目の試合はありますか? 小林GM「山内がいない方のブロックは誰が上がってきても他団体なんで面白いと思いますね。あとは石毛VSスターリンがどんな試合になるか楽しみです。玉城良光の弟子とフレッド・ロイヤースの弟子の試合なんで」 ――小林GMから見てトーナメントの本命と対抗は誰になると思いますか? 小林GM「個人的な感情もあるんですが、本命は山内。対抗はサムゴー……って一回戦でやるじゃん(笑)! まあ(対抗は)望月選手なんか面白いんじゃないですか」 ――石毛選手は全日本のリングで戦ってみて、どんな感想を持ちましたか? 石毛「あの時はお客さんが少ないかなと思ったんですが(苦笑)、全日本さんはGAORAさんでも試合が放送されてますし、キックを知らない人にも宣伝しやすいかなと思いました。自分がキックをやっていることは関係者の人しか知らなくて、一般の人からは『なんでテレビでやらないの?』と言われるんです。
全日本さんに出て、自分がキックをやっていると説明しやすくなりました。試合に関しては全日本というよりも、久しぶりに日本人とやるということ、初めての雰囲気と体重で緊張しました。でもリングに上がっちゃえば、いつもと変わらないです」
ALL JAPAN KICKBOXING
2007 「全日本キック中量級最強決定トーナメント〜開幕戦〜」
2007年11月18日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始18:00 ※本戦開始前にオープニングファイト数試合 <決定対戦カード>
▼70’sトーナメント一回戦 川端健司(チームドラゴン/2006年R.I.S.E.70kgトーナメント第3位) VS 望月竜介(U.W.F.スネークピットジャパン/全日本スーパー・ウェルター級1位) ▼70’sトーナメント一回戦
レイ・スターリン(オランダ・KBアーネム/WFCA世界ミドル級王者) VS 石毛慎也(NJKF・東京北星ジム/元NKBウェルター級王者) ▼70’sトーナメント一回戦
クリストフ・プルボー(スイス・スクランブル渋谷/全日本ウェルター級2位) VS 白虎(和術慧舟會・RANGER品川ジム) ▼70’sトーナメント一回戦
サムゴー・ギャットモンテープ(タイ/元ルンピニースタジアム・ライト級王者) VS 山内裕太郎(AJジム/全日本スーパー・ウェルター級王者)
<チケット料金> SRS席15,000円/RS席10,000円/S席7,000円/A席5,000円 ※全席指定・当日は5,00円増し
※SRS席は全日本キックのみでの販売 <チケット発売場所> チケットぴあ=0570-02-9999 イープラス=http://eplus.jp/
ローソンチケット=0570-00-0777 CNプレイガイド=0570-08-9999 後楽園ホール=03-5800-9999
全日本キック=03-3365-1171 http://www.aj-kick.com
<お問い合わせ> 全日本キック=03-3365-1171
●全日本キックボクシング連盟 2007年度・大会スケジュール ・11月18日(日)後楽園ホール
・12月7日(金)後楽園ホール ▼70’sトーナメント準決勝 川端VS望月の勝者 VS
スターリンVS石毛の勝者 ▼70’sトーナメント準決勝 プルボーVS 白虎の勝者 VS
サムゴーVS山内の勝者 |