12月25日(木)東京・大久保のDEEP OFFICIAL GYM IMPACTにて、2009年1月4日(日)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『New
Year Kick Festival 2009』に出場する石川直生(青春塾)が青木真也(パラエストラ東京)と合同公開練習を行い、公開練習後、AJジムにて個別の囲み取材に応じた。
今大会で試練の七番勝負最終戦を迎える石川。対戦相手のスアフワンレック・シービューガーデン(タイ)は元WMC世界フェザー級王者で現ラジャダムナンスタジアム・フェザー級7位の強豪で、七番勝負最終戦にして最大の敵と対戦することになる。
「気付けば僕もタイ人とばかり試合をしてきました。日本でキックボクシングをやって、てっぺんを目指す以上、ムエタイは避けて通れない」と語った石川。
2,3年前のスアフワンレックのビデオを見た感想は「強い。勝てそうにない。へこみました」という。しかし石川はそのことを悲観的には捉えていない。
「(最初に対戦カードを聞いた時は)僕はムエタイにはあまり詳しくなくて、ムエタイマニアの友達に名前を聞いてみたら『おおっ! スアフワンレックとやるの!?』って驚かれたんですよ。
それで僕は『そのくらい強い選手なんだ』ってことが分かりました。でも連盟が今の僕にこの相手を用意したということは、この試合がかみ合って面白くなると判断したからだと思うし、自分もそこまで評価される選手になったんだなと思います。
僕が見たスアフワンレックの映像は現役バリバリの時で、今はもうピークを過ぎていると思います。スタイルは背が低くてサウスポー、ガンガン行くタイプなんですが、長身の相手には出入りを使うし、サウスポーが相手だと左ミドルの蹴り合いも出来る。ヒジで倒している試合もあるんですよ。分かりやすく言うとカノンスック・ウィラサクレックみたいなタイプですね。
ファイタータイプなんで勝機がある? いやあ、勝機は少ないですよ。ファイターだからってディフェンスが下手なわけじゃない。自分の攻撃が終わった後も体がブレないし、ガードが固くてディフェンスがいいんです。今の自分のパンチや蹴りじゃ崩せないと思うし、僕の正攻法では勝てないと思いますね。はっきり言って勝つ可能性は低いと思います。でもその中で勝機を作っていくのが楽しいんですよ。
僕がムエタイと戦って通用すると思ったのが前蹴りとヒジ打ち、そしてタイ人が知らない技。今の自分はそこに自信があるし、そこから勝機を見つけていきたいと思います。勝機は少ないですけど、必ずチャンスはある。そのワンチャンスをものにします」
石川は今のこの状況は1年前に対戦したワンロップ・ウィラサクレック戦の前に近いと話す。戦前は圧倒的不利が予想されながらも、“切り裂き魔”ワンロップ相手にドローに持ち込んだ試合だ。
「僕は勝機が少ない中からチャンスを作る時っていい結果が出るんですよ。ワンロップの時も最初は勝つ確率が20〜30%だったのが、日増しにどんどん上がっていって、当日は『これならワンロップに勝てる』というところまで持っていけたんです。あの時と一緒で今は五感を研ぎ澄ませて、フル稼働させています。
こういう時は僕自身も楽しいし、お客さんもワクワクするでしょう。勝機は少ないですけど、それを面白みに変えてやっています。日本VSタイ人はテーマが見えづらい試合だけど、それを打ち破らないといけない。1月4日は色々な格闘技、プロレスのイベントがありますけど、その中で全日本キックを選んでくれたファンには『最高だった』と思われる試合をしたい。この1年で得たものが爆発する集大成を見せられると思います」
さらに石川は七番勝負を終えた後、と壮大な計画を考えているという。
「僕は七番勝負を勝ちで終わらせた後、自分が到達したい場所があるんです。それは試合に勝ってから言いたくて、周りからは『また石川が飛びぬけたことを言ってるよ』と思われるようなことを考えてます。
今、格闘技界はブームに乗って貯金があると思いますけど、それがなくなったら格闘技は落ちてしまう。厳しい言い方をすると全日本キックはそのスレスレにいて、もう崩れかけているところだと思うんです。だから何か突拍子もない構想がないとダメだと思うし、そのために今日一緒に公開練習をやった青木君と何かリンクできたらいいなと思ってます」
いきなり大一番で幕を開ける石川の2009年。石川は飛躍の年にすることが出来るか?
全日本キックボクシング連盟
「NEW Year Kick Festival 2009」
2009年1月4日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:00
※本戦開始前にオープニングファイト数試合予定
<全対戦カード>
▼ダブルメインイベント第2試合 試練の七番勝負・第七戦 日本VSタイ 59kg契約 3分5R
石川直生(青春塾/全日本スーパーフェザー級王者)
VS
スアフワンレック・シービューガーデン(タイ/現ラジャダムナンスタジアム・フェザー級7位)
▼ダブルメインイベント第1試合 日本VSタイ 59kg契約 3分5R
山本真弘(藤原/全日本フェザー級王者)
VS
ペットエーク・ソー.スワンパクディー(タイ/元ラジャダムナンスタジアム・スーパー・バンタム級王者)
▼セミファイナル 第24代全日本バンタム級王座決定トーナメント決勝 3分5R延長1R
寺戸VS那須の勝者
VS
割澤VS瀧谷の勝者
▼第4試合 全日本ミドル級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
貴之ウィラサクレック(WSRフェアテックス/全日本ミドル級2位)
VS
CRAZY884(クレイジージム/2003、2004、2007 RISE 70kgトーナメント第3位)
▼第3試合 60kg契約 サドンデスマッチ 3分3R延長1R
藤牧孝仁(はまっこムエタイ/全日本ライト級2位)
VS
大高一郎(ストラッグル/全日本スーパー・フェザー級2位)
▼第2試合 第24代全日本バンタム級王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R
寺戸伸近(青春塾/同級1位)
VS
那須儀治(WSK/興気塾/同級5位)
▼第1試合 第24代全日本バンタム級王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R
割澤 誠(AJ/同級2位)
VS
瀧谷渉太(WSK/桜塾/同級4位)
▼オープニングファイト3 第24代全日本バンタム級王座決定トーナメントリザーブマッチ 3分3R延長1R
水原浩章(光ジム/同級6位)
VS
原岡武志(ストラッグル)
▼オープニングファイト2 フェザー級 3分3R
上杉隼土(超越塾)
VS
小山泰明(建武館)
▼オープニングファイト1 ウェルター級 3分3R
押田伸之(はまっこムエタイジム)
VS
小山佑介(STRUGGLE)
<チケット料金>
SRS席12.000円 RS席8,000円
S席6,000円 A席4,000円
※当日券は各席500円増し。
<チケット販売所>
チケットぴあ
イープラス
後楽園ホール
全日本キック
<お問い合わせ>
全日本キック=TEL:03−3365−1171
●2009年全日本キック興行スケジュール
1月4日(日)後楽園ホール
2月1日(日)新宿FACE
3月14日(土)後楽園ホール
4月18日(土)新宿FACE
5月17日(日)後楽園ホール
6月21日(日)後楽園ホール
7月24日(金)後楽園ホール
8月14日(金)後楽園ホール
9月22日(祝)後楽園ホール(※昼開催)
10月30日(金)後楽園ホール
12月11日(金)後楽園ホール
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