PANCRASE「PANCRASE 2004 BRAVE TOUR」
2004年5月28日(金)東京・後楽園ホール
<試合結果>
▼第8試合 スーパーヘビー級 5分3R
○ロン・ウォーターマン(チーム・インパクト)
1R1分36秒 アームロック
●高森啓吾(パンクラスMEGATON)
高森初のメインは注目度が高く、会場は2300人(超満員)の観衆で埋まった。これに勝てば、スーパーヘビー級のベルトへ大きく近づく。尾崎社長も「セーム・シュルトとの王座決定戦を組んでもいい」と発言している。一方のウォーターマンもPRIDEに出場した事で知名度を上げたか、大きな声援に迎え入れられてリングインした。
構えたまま前進する高森。しかし、相手のパンチも警戒してか、手が出ない。ウォーターマンがタックルに行くと高森は右フックを合わせるが、そのまま組み付くウォーターマン。高森はバランスを死守しながら首投げに行こうとしたが、すっぽ抜けてしまいそのままテイクダウンを奪われた。下から蹴る高森の足を取り、ウォーターマンがパスしてサイドにつく。エビで逃げようとする高森にウォーターマンは肩固めからアームロック、V1アームロックへと移行。高森もよく耐えたが、最後にウォーターマンが渾身の力で締め上げるとたまらずタップした。高森は右ヒジを抑えて悶絶。
「いいパンチを一発鼻にもらったが、彼が正面から向かってきたのでサイドポジションをとってからは余裕があった。頭をコントロールしてれば腕を伸ばしてくると思っていたので、そのとおりになったね。一度、腕を極めたのにタップしなかったから、厳しくいってしまった」とウォーターマン。「私にとってパンクラスは特別な場所。次はジョシュ・バーネットの無差別級ベルトに挑戦したい」とジョシュへの挑戦を表明した。
▼第7試合 ライトヘビー級 5分3R
○佐々木有生(パンクラスGRABAKA)
3R判定 3-0
●内藤征弥(A-3)
5ヵ月ぶりの登場となる佐々木の相手は、パンクラスで二連続一本勝ちを飾っている“ヘラクレス”内藤。佐々木が止める事が出来るか、それとも内藤が勝ってランキング入りを果たすか。
1R、内藤はいきなり飛びついて引き込む。佐々木の頭を抱えながら、何度も得意の三角絞めにいくが極まらない。佐々木は単発ながら機を見て強い右を落としていく。1Rはそのまま終了、2Rになると今度は内藤がタックルでテイクダウンして上になる。内藤はショートパンチをコツコツと入れ、佐々木は三角絞め狙いにいくも大きな動きがないまま終了。
3R、内藤が左ハイ、佐々木の前蹴りをとって倒そうとしたが逆に外掛けでテイクダウンされる。単発でパンチを落とす佐々木。内藤は下から蹴りを入れて立ち上がり、もう一度タックルに行くが今度は受け止められて佐々木が外掛けでテイクダウンを奪った。サイドについてアームロックに行くと、内藤がその力を利用して上になる。上からのパンチをまとめてポイントを奪いに行くが、時間切れ。判定は佐々木の1Rの優勢と3Rのテイクダウンを支持した。
▼第6試合 ライトヘビー級5分2R
○山宮恵一郎(パンクラスGRABAKA)
2R判定 2-0
●瓜田幸造(掣圏会館)
掣圏道からの刺客がパンクラス初登場。佐山理論の体現者が、ベテランの山宮を相手にどんな試合を見せるか。
プレッシャーをかけて追い詰めようとする瓜田の右フックに合わせて、タックルを決める山宮。倒されない事を理念としている掣圏道ファイターから、いきなりテイクダウンを奪った。山宮はグラバカでの練習を活かし、パスしてサイドを奪い、マウントまでいったがハーフに戻されてしまった。パンチを落とし、ボディから顔面へとパンチを出す山宮だが、強い一発が出せない。一度離れると、山宮が再び両足タックルでテイクダウンに成功。
2R、瓜田はパンチを振り回すが正確性に欠けて一発も当てる事が出来ず、タックルでまたもやテイクダウンされる。下で暴れる瓜田に、山宮は中腰になってパンチを落としながらパスを狙っていく。山宮が両足を払ってパスに行ったところで瓜田が立とうとするが、山宮はガブって縦四方からのチョーク。それが極まらないと、山宮はパンチをまとめていって無難に判定勝利を収めた。
▼第5試合 フェザー級5分2R
○前田吉朗(パンクラス稲垣組)
1R1分32秒 KO ※右フック
●杉内勇(team ROKEN)
日本拳法13年・柔術紫帯を持つ、DEEPからの刺客・杉内。日本拳法独特のストレートが前田を苦しめるかと思われたが…。
杉内のワンツーに合わせてタックルに行こうとした前田の顔面を、杉内が蹴り上げる。そのまま杉内がパンチでツメに行くも、前田が組み付いてそのままテイクダウン。サイドにまわると、杉内は十字を狙うが失敗。ハーフになったところで前田が立つ。
両者が見合い、杉内が右フックを放った瞬間、それよりも早く前田の右フックが杉内のアゴを捕らえた。インサイドからアゴを引っ掛ける、最もフックの理想的な形。モロに喰った杉内は前のめりに倒れ、しばらく立ち上がる事は出来なかった。前田はこれで驚異の9連勝。関東のファンにもその強さを改めて見せつけた。
▼第4試合 ウェルター級5分3R
○和田拓也(SKアブソリュート)
3R判定 2-0
●門馬秀貴(A-3)
1R、パンチのフェイントからタックルを仕掛ける和田に対して、門馬は距離を取って右ストレートを合わせる。しかし和田の突進力が勝り、テイクダウンに成功する。門馬が三角を狙ったところでこのラウンドは終了する。
2R、
ここでも和田がテイクダウンを奪うが、門馬はヒップスローでスイープ。マウントを奪う。そのままストレートアームバーで腕を極めにいくが逃げられてしまう。一旦はガードに戻した和田。フックガードからスイープを狙うが、門馬はそれを空中で腰を切りながら、足を越えバックへ。しかし、ここでも和田の守りが堅く、チャンスを逃がしてしまう。
3R、スタンドでは不利と見られていた和田だが、右ストレートをクリーンヒットさせ、そのままタックル。門馬をロープの外まで押し込んでいく。これはブレイクとなってしまうものの、その直後にテイクダウン。インサイドから鉄槌を落とし続け、2Rのポイントを挽回した。
▼第3試合 ミドル級5分3R
○中西裕一(フリー)
3R判定 3-0
●長谷川秀彦(SKアブソリュート)
長谷川はいつもの通り、打撃を無視した突進戦法。下になった中西は柔らかい身体を使って、TKシザーズでポジションを返す。横三角を狙う中西だが、長谷川はそのまま持ち上げて、頭から叩き落す。中西はかなり危険な角度で落ちたがダメージはない。しかし試合が進むに連れて、中西は長谷川の突進のタイミングを見計らって、ハイ、パンチを当てていく。その後も中西がグラウンドで上を取り、殴り続けた。
▼第2試合 ウェルター級5分2R
○野沢洋之(STAND)
2R判定 3-0
●飯田崇人(A-3)
キックボクサー出身の野沢だが差合いで負けず、逆に飯田をコーナーに押し込む。さらにテイクダウンを奪った野沢はリーチを生かして効果的にパンチを落とす。ポイントを先制された飯田は叫びながら自分に気合を入れて、激しく殴りかかる。これに野沢も応戦、壮絶な殴り合いを繰り広げ、開場を沸かせた。
▼第1試合 ウェルター級5分2R
○北岡悟(パンクラスism)
2R4分5秒 フロントチョーク
●平山貴一(和術慧舟會千葉支部)
久しぶりのパンクラスマットとなった平山は緊張のせいか動きが堅く、グラウンドで下になり劣勢を強いられる。北岡もやや攻めあぐねた感はあったものの、最後はきっちり得意のフロントチョーク。北岡がランカーとしての貫禄を見せての一本勝ちを収めた。
▼パンクラスゲート 5分2R
○小林元和(飛翔塾)
2R8秒 KO
●小野寺正人(A-3)
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