3月10日(火)都内ホテルにて、FEG代表取締役・谷川貞治K-1イベントプロデューサーが記者会見を行い、K-1の女子部門を旗揚げすることを発表した。
谷川代表は3月20日(金・現地時間)韓国・ソウル市にあるセントラルシティー・ミレニアムホール特設舞台で開催されるFEG
KOREA『K-1 AWARD & MAX KOREA 2009』の概要を発表し、「注目すべき一番の試合」として、同大会でK-1としては異例のセミファイナルで行われる“女子”スーパーファイト、イム・スジョン(韓国/Tエンターテインメント/サムサンイーグル)VS日本の女子高生ファイターREINA(=レーナ/日本/シュートボクシング及川道場)の一戦を挙げた。
なぜこの女子マッチが注目すべき試合かというと、谷川代表は次のように説明する。「イム・スジョン選手は韓国で非常に注目を集めています。秋山選手が韓国でUFC参戦の記者会見をやった時に、韓国のインターネット検索件数は当然、秋山選手が1位だと思っていたんですが、このイムが圧倒的に一番だったんです。韓国ではフィギュア・スケートのキム・ヨナのような騒がれ方をしています」
イムは1985年10月17日、韓国出身の23歳。身長166cm、韓国ムエタイバンタム級チャンピオン、ネオファイト52kgチャンピオンで戦績は19勝(8KO)7敗。
高校2年生の時、ダイエットをする目的で格闘技ジムへ通い始め、男性たちに負けたくない気持ちで練習を重ねている内に格闘技に魅了されてプロの世界へ。しかし、親に猛反対され(現在も母親は反対中だという)当初、1試合だけ出場してやめる約束だったが、2006年11月『ネオファイトトーナメント』で優勝し、女子部チャンピオンになってからは自分が努力している姿を親から認めてもらうようになった。
その後、国内で何試合かを行い、2007年11月タイへ渡って本格的な修行を開始。タイに滞在した3ヵ月の間、ヨーロッパの選手と3試合、タイの選手と3試合を闘い、5勝1敗の好成績を挙げた。
また、偶然彼女の試合を見ていたタイの映画関係者の目に止まり、タイのアクション映画『Ong
Bak 4-Chocolate(2008)』に助演としての出演を果たす。その後、韓国のケーブルテレビのドラマ『LITTLE
MOM』にも出演。
韓国で人気ファイターとして注目を浴びるようになったのは、2008年に開催された『THE
KHAN 1』大会に出場してから。自分より身長が8cmも高いオーストラリアのアシュリを相手にTKO勝ちを飾り、実力を兼備した美女ファイターとして格闘技ファンの間で人気を集めた。
谷川代表は「K-1のグローバル化を進めていく上で、スポーツのひとつの注目として十代の選手を『K-1甲子園』などで青少年の育成に関わることをFEGとして何かやっていこうということでやりましたが、一般も含めて凄く反響がありました。あとやってないことは女子だな、と。賛否両論はあると思いますが、やはりスポーツで女子は外せない。昨今のスポーツ界で活躍しているのは女子選手で、格闘技でも柔道、レスリングで女子が活躍しています。FEGにとって新しいコンテンツにしてもいいな、ということでイム選手の参戦はいいきっかけになりました」
さらに谷川代表はアメリカの総合格闘技イベント『ストライク・フォース』で注目を集め、全米的な人気を誇るジーナ・カラーノ(アメリカのスポーツ週刊誌スポーツイラストレイテッドで「最もスポーツ界に影響力のある女子選手としても取り上げられた)、ブラジリアン柔術の女子選手キーラ・グレイシーらの名前も挙げ、「以前から会場とかで女子レスリングの吉田沙保里選手、浜口京子選手とかと会った時に、何か一緒にやりたいと思っていました。高校生で可愛らしい選手がいるとも聞いているし、格闘技でも浅田真央ちゃんのようなことをやっていかないといけない。K-1の新ブランドを立ち上げたいと思っています」と、女子イベントを開催することを明らかにした。
「K-1で女子格闘技の一番を決める大会をやれば世間の注目を集めるし、大真面目にスポーツとして女子を確立させることが一番の目的です。新ブランドを立ち上げて、ミラノで開催するとかアイデアを考えたいと思います。それくらい、イム選手には心を動かされました。FEGが女子をやったら、こういうものになるんだぞ、というのを見せたい」
K-1では過去にルシア・ライカ(オランダ)と女子キックボクサーの神風杏子、テコンドーの岡本依子(当時は正道会館)が対戦した2試合が女子では行われている。今回の新ブランドは男子と混合させるのではなく、女子だけの独立したイベントを開催する計画だという。
「ルールはK-1ルールをベースにしたものですが、日本は柔道とレスリングが強いので総合格闘技の試合も入れたい。K-1をスポーツとして確立させるには女子が必要と考えています。スポーツ化を考えると必要なのは十代の選手、世界、それと女子。FEGはその中で女子だけをやっていなかったので」とK-1ルール&総合ルールを交えた“女子格闘技の祭典”として開催する意向だ。旗揚げの時期は「年内を考えている」とした。
「女子の格闘技は韓国の地上波でも取り上げられているし、アメリカ、オランダ、中国でも世界的な話題になっています。日本以外は盛んなんですよ。実は大晦日に女子を出したかったというのもありました。女子に関しては日本が一番遅れています。ジーナ・カラーノもK-1のラスベガス大会に出ていたのに、K-1は何もしていなかった」と、女子部門は世界的な流れだと谷川代表は力説する。
→イム・スジョンと対戦するのは、こちらも日本の美形女子高生ファイターのREINA(レーナ)
「吉田沙保里選手に触発された」という谷川代表は、「まだ全く何も話をしていませんが、吉田選手の大ファンなのでぜひ出てきてもらいたい」と吉田にも参加を呼びかけ、スポーツタレントで格闘技の試合にも出たことがある「水野裕子さんもいいなぁ」と名前を挙げた。
「安全性を考えながら、女子はスポーツとして凄いという新しいジャンルを作れる。男の選手もウカウカしていられないですよ。女子から魔裟斗のような選手がきっと出てくるはずです」と、谷川代表は女子の可能性を高く評価した。
FEG KOREA
「K-1 AWARD & MAX KOREA 2009」
2009年3月20日(金・現地時間)韓国・ソウル
セントラルシティー・ミレニアムホール特設舞台
開場18:00予定 開始19:00予定
<全対戦カード>
▼第10試合 Max Korea Tournament決勝戦 3分3R延長2R
準決勝1勝者
VS
準決勝2勝者
▼第9試合 スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
イム・スジョン(韓国/Tエンターテインメント/サムサンイーグル)
VS
REINA(日本/シュートボクシング及川道場)
▼第8試合 スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
チェ・ヨンス(韓国/KHAN)
VS
我龍真吾(日本/ファイティングマスター)
▼第7試合 Max Korea Tournament準決勝2 K-1ルール 3分3R延長1R
1回戦3勝者
VS
1回戦4勝者
▼第6試合 Max Korea Tournament準決勝1 3分3R延長1R
1回戦1勝者
VS
1回戦2勝者
▼第5試合 スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
チ・インジン(韓国/KHAN)
VS
晴矢(日本/リアルディール)
▼第4試合 Max Korea Tournament1回戦4 K-1ルール 3分3R延長1R
イ・スファン(韓国/KHAN/仁川ムビ)
VS
ムングントスズ・ナンディンエルデン(モンゴル/モンゴリアンファイティング協会)
▼第3試合 Max Korea Tournament1回戦4 K-1ルール 3分3R延長1R
ノ・ジュギル(韓国/フリー)
VS
渡辺雅和(日本/チームドラゴン)
▼第2試合 Max Korea Tournament1回戦4 K-1ルール 3分3R延長1R
キム・セギ(韓国/フリー)
VS
シューヤン(中国/北京国際武術クラブ)
▼第1試合 Max Korea Tournament1回戦4 K-1ルール 3分3R延長1R
イム・チビン(韓国/KHAN/チームチビン)
VS
クォン・ミンソク(韓国/ソウルチョンム)
▼リザーブマッチ K-1ルール 3分3R
オ・デュソク(韓国/スウォントホンムエタイ)
VS
キム・ソンウク(韓国/シンワ体育館)
▼YOUTHファイト K-1 WORLD YOUTH特別ルール 3分3R
イ・ソンヒョン(韓国/仁川)
VS
キム・テファン(韓国/木浦スター)
<チケット料金>
R席110,000ウォン S席55,000ウォン
<チケット発売>
3月2日(月)13:00〜発売開始
AUTION TICKET=http://ticket.auction.co.kr/1566-1369 ※韓国語専用
3月5日(木)発売開始予定
SEOULNAVI=http://www.seoulnavi.com/ ※日本語専用(ネット販売のみ)
<お問い合わせ>
FEG KOREA=02−547-7111
FEG 「K-1 WORLD GP 2009
IN YOKOHAMA」 2009年3月28日(土)神奈川・横浜アリーナ
開場16:00 開始17:00 <決定対戦カード> ▼K-1ルール 3分3R延長2R レミー・ボンヤスキー(オランダ/チーム・ボンヤスキー)
VS アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデングローリージム)
▼K-1ルール 3分3R延長2R
バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム) VS エロール・ジマーマン(スリナム/ゴールデングローリージム) ▼K-1ルール 3分3R延長2R
ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team) VS エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル/極真会館) ▼K-1ルール 3分3R延長2R
澤屋敷純一(チームドラゴン) VS グラウベ・フェイトーザ(ブラジル/極真会館) ▼第2代K-1ヘビー級王者決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R
メルヴィン・マヌーフ(オランダ/マイクスジム) VS ハリッド“ディ・ファウスト”(ドイツ/ゴールデングローリージム) ▼第2代K-1ヘビー級王者決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R
ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー) VS グーガン・サキ(トルコ/チームレベル) ▼第2代K-1ヘビー級王者決定トーナメント決勝戦 3分3R延長1R
マヌーフVSハリッドの勝者 VS カラエフVSサキの勝者 ▼リザーブマッチ K-1ルール 3分3R延長1R
タイロン・スポーン(スリナム/ブラックレーベルファイトクラブF.F.C.) VS 前田慶次郎(チームドラゴン) ▼K-1ルール 3分3R延長2R
堀 啓(チームドラゴン) VS 佐藤 匠(極真会館) <チケット料金>
SRS席25,000円 SS席15,000円 S席10,000円 A席5,000円 <チケット販売所>
チケットぴあ=TEL:0570-02-9999 ローソンチケット=TEL:0570-084-003[Lコード:35300] CNプレイガイド=TEL:0570-08-9999
キョードー東京=TEL:03-3498-9999 イープラス=http://eplus.jp
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可。 <チケットに関するお問い合わせ>
キョードー東京=TEL:03-3498-9999 <大会に関するお問い合わせ> FEG=TEL:03-3796-5060
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