6月8日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『戦極〜第三陣〜』の主要対戦カードが、5月20日(火)都内ホテルで行われた記者会見で発表された。
5月18日(日)に東京・有明コロシアムで『第二陣』を終えたばかりの新総合格闘技イベント『戦極』だが、早くも次回大会が19日後に控えており、さっそくの主要対戦カード発表となった。会見に出席した國保尊弘広報(木下直哉代表は欠席)は「戦極らしさを出していきます。リアルでしか味わえない感動、ドラマ、ストーリーを味わっていただきたい」と挨拶。追加決定カード4試合と出場予定選手1名を発表した。
いち早く『第三陣』への出場を表明していた“野獣”藤田和之(藤田事務所)の対戦相手は、トラビス・ビュー(アメリカ/エリート・パフォーマンス)に決定。トラビスは藤田と同じレスリングをバックボーンに持ち、身長190cm、体重93Kg。1978年3月15日生まれの30歳だが、総合格闘技のキャリアは実に60戦以上(53勝11敗)もある。
2001年9月に総合デビューし、2002年2月の3戦目では第6代UFC世界ライトヘビー級チャンピオンのチャック・リデルからも勝利を収めている。キース・ジャーディン戦では開始“6秒”の秒殺KO記録も。2002年には14試合、2003年には16試合もこなすという鉄人ぶりを発揮、2003年3月から2005年2月までには19連勝を飾っている。その間にはローマン・ゼンツォフやイブラヒム・マゴメドフなどPRIDEにも参戦した選手から勝利を収めた。
PRIDEやUFCにも出場経験があり、2008年4月には初期UFCのスタッフが中心となって立ち上げた新総合格闘技イベント『YAMMA-Pit
Fighting 1』のワンデートーナメントに出場。金網に囲まれたすり鉢状の試合場という珍しい舞台で、PRIDEでノゲイラを苦しめたリコ・ロドリゲス、13戦無敗のクリス・タッチシェールなどを破って優勝している。
会見には欠席したが、藤田は「ぜひ挑戦したい。私は常に挑戦者だから、挑戦者として挑めるならトラビスと対戦したい」と、この総合格闘技のタフネス鉄人との対戦を受諾したという。
トラビスのコメントも主催者を通じ、「藤田はとても強く素晴らしいレスラーだ。エキサイティングな試合をするので、彼の試合をいつも楽しんで見ていたよ。この試合もそうなることを確信している。日本のファン、応援よろしく」と読み上げられた。
「チェ・ム・ベ選手はしばらく日本から離れていましたが、我らが戦極には舞台を失った選手たちが戻ってきてくれています。彼もその一人。ぜひ勝利のサタデーナイトフィーバーポーズをやって欲しい。ペジパーノ選手は柔術世界選手権で6度の優勝を飾った、本物のUFCの強豪です」と発表されたのは、チェ・ム・ベ(韓国/チーム・タックル)VSマーシオ・“ペジパーノ”・クルーズ(ブラジル/グレイシー・フュージョン)。
チェはレスリングの韓国代表を8年間務め、1991年アジア選手権グレコローマン100Kg級3位、1996年ワールドカップグレコローマン100Kg級4位などの実績を持つ。PRIDEに参戦し、いきなり4連勝を挙げて注目され、勝利の時に披露する“サタデーナイトフィーバー”のポーズで大人気に。ヨン様ならぬムベ様と呼ばれるようになった。身長190cm、体重115Kg、1970年6月27日生まれの37歳。現在までの戦績は7勝2敗。
「日本の格闘技ファン、元気ですか? 日本ではしばらく試合をやってないので、凄く楽しみです。ペジパーノは柔術の凄い実績を持っているようですが、今回、私はレスリングが最強であることを証明するために闘います」と、チェは“レスリングVS柔術”のテーマを打ち出すコメントを主催者に寄せている。
対するペジパーノは柔術世界選手権で6度の優勝、“寝技世界一決定戦”ADCCでは2003年の第5回大会でファブリシオ・ヴェウドゥムに一本勝ちして99Kg以上級優勝。2005年10月にUFCで総合デビューを果たし、2006年2月には第10代世界ヘビー級チャンピオンのフランク・ミアにTKO勝利を収めている。総合戦績は3勝2敗だが、戦極ヘビー級台風の目になる可能性を秘めた柔術の強豪だ。
「MMA(総合格闘技)の聖地・日本で試合が出来ることを光栄に思っている。戦極という素晴らしい大きな舞台で勝つため、充分に練習を積んできた。日本のファンの皆さん、ご期待して下さい」とのペジパーノのコメントが読み上げられた。
新たに出場予定として名を連ねたのは、旗揚げ戦で五味隆典と対戦したドゥエイン・ラドウィック(アメリカ/ハイ・アルティチュード)。旗揚げ戦では五味のパンチで目尻をカットして試合続行不可能となったTKO負けを喫したが、「もう一度、五味と対戦したい。チャンスが欲しい」と直訴しての再出場となった。狙うはもちろん、五味へのリベンジだ。
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第三陣〜」
2008年6月8日(日)さいたまスーパーアリーナ
開場16:00 開始17:00
<決定対戦カード>
▼ヘビー級 5分3R
吉田秀彦(吉田道場)
VS
モーリス・スミス(アメリカ/モーリス・スミス・キックボクシングセンター/元WKA世界キックボクシング王者&UFC世界ヘビー級王者)
▼ミドル級 5分3R
三崎和雄(GRABAKA)
VS
ローガン・クラーク(アメリカ/ミネソタ・マーシャルアーツ・アカデミー)
▼ヘビー級 5分3R
藤田和之(藤田事務所)
VS
トラビス・ビュー(アメリカ/エリート・パフォーマンス)
▼ヘビー級 5分3R
チェ・ム・ベ(韓国/チーム・タックル)
VS
マーシオ・“ペジパーノ”・クルーズ(ブラジル/グレイシー・フュージョン)
ニック・トンプソン(アメリカ/フリースタイルアカデミー)
VS
マイケル・コスタ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
<出場予定選手>
ドゥエイン・ラドウィック(アメリカ/ハイ・アルティチュード)
ファビオ・シウバ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
ホドリゴ・ダム(ブラジル/アライアンスBJJ)
<チケット料金>
VIP席(専用入場ゲート・特典付き)100,000円
RRS席30,000円
戦極シート(S席・特典付き)17,000円
S席17,000円 A席7,000円
<お問い合わせ>
ワールドビクトリーロード=TEL:03−3369−2211
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第四陣〜」
2008年8月24日(日)さいたまスーパーアリーナ
開場開始未定
<出場予定選手>
五味隆典(久我山ラスカルジム)
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第五陣〜」
2008年9月28日(日)東京・国立代々木競技場 第一体育館
開場開始未定
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