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【K-1MAX】5・2上松大輔と対戦するジェヒは元アウトサイダー、今は闘う修行僧

2010/04/30



 4月30日(金)東京・水道橋のマスタージャパンにて、チョン・ジェヒ(韓国/Busan Taesan)が記者たちの囲み取材を受けた。ジェヒは5月2日(日)東京・JCBホールで開催されるFEG『K-1 WORLD MAX 2010〜−63kg Japan Tournament 1st ROUND』のメインイベントで上松大輔(チームドラゴン)と対戦する。

 昨年7月13日に山本“KID”徳郁を1R僅か1分20秒で一撃KO、10月26日には渡辺一久を判定で破ったジェヒが4度目の来日を果たした(初来日はMA日本キックボクシング連盟)。来日前に風邪をひいたらしく「現在のコンディションは70%くらい」と言うジェヒ。「久しぶりに日本へ来て緊張感がある。日本に来れることは嬉しいけれど、早く試合を終わらせて韓国へ帰って休みたいよ」とのこと。

 以前の来日時よりも髪の毛を短くしているが、これは「短いほうが好きだし、サッカーの中田英寿が好きなので真似をしてしまったんだ。ごめんなさい(笑)。中田のファッションが好きなんだよ」という。

 渡辺戦で左の足首を負傷し、2カ月間の治療期間があったため渡辺戦以降は試合を行っていない。「もちろんハードな練習をしてきた。上松の映像もいくつか見たよ。基本的には教科書通りの安定した試合をするスキルを持っている選手だね。顔もカッコいいし、スタイルもいい(笑)。KIDも渡辺も変則的な相手だったので、正統派の選手と闘えるのはいいと思う」と、日本では初来日時の駿太戦以来となる純粋キックボクサーとの対決を喜ぶ。

 通常は60kg前後での試合が多く、63kgは今までで一番重い体重での試合になるという。しかし、「全く不安はない」と言いきった。「得意技は特にないけれど、今回はパンチを多く使うと思うね。右ストレートだよ」と予告し、「上松にはKIDや渡辺のように熱い試合をしてきて欲しいね。自分も攻めるから、男と男同士の闘いをしようじゃないか。パンチでもキックでも強く攻めてきて欲しい」と上松にアグレッシブな試合を要求する。

「上松のいいところは凄く安定しているところ。しかし、そこが弱点でもある。彼の闘い方には怖さや恐れを感じることはないね」とバッサリ切り、「メインイベントだということを聞いてビックリした。光栄だね。メインにふさわしい素晴らしく熱い試合をしたい。KID戦の時のようにカッコよく勝ちたいよ。KID戦の時のような感覚的なパンチが出ればいいね。素晴らしいKO勝ちを飾りたいと思う」と意気込む。

 KID、渡辺、そして今回の上松とスター選手の踏み台として扱われているような印象を受けるかとの質問には「そういう素晴らしい選手と闘えるのは凄く光栄だよ。強い選手と闘うのが好きなので、どんどん強い選手と闘うことを望んでいる。今回も勝ったらどんどん強い選手と闘っていきたい」と前向きに捉え、「次のトーナメントのことは考えず、上松という壁を越えることだけを考えている。でも、今回出る日本人選手の中で、印象的な選手が一人いる。山本真弘だ。サウスポーでパンチが強く、熱く盛り上げる試合をする選手だね。上松に勝った上での話だが、山本と試合がしたい。彼と闘えたら光栄だ。お互いに熱いプレーをすれば楽しい試合になると思う」と、山本真弘戦を熱望する。

 上松が「KOで必ず倒す」と言っていることを伝えられると、「じゃあ、こっちからのお願いがある。決して退かずにどんどん攻めてきて欲しい。2人の内、どちらかが倒れてもいいのでどんどん前へ出てきて欲しいね。途中で作戦を変えたりしたら面白くないので、KOを狙ってくると言うならどんどん俺を攻めて来い! 男らしい試合をやろうじゃないか。彼は顔がカッコいいので、顔に気をつけた方がいいよ」と豪語する。

 さらに、「上松がモデルをやっていることは知っている。でも、身長が174cmだろう? 韓国でも普通の身長だよ。モデルの身長じゃない。ルックスもモデルのようにはカッコよくないし(笑)。彼がモデルだなんて、俺には信じられないね」と、なぜかどんどん毒舌になっていくジェヒ。「試合をしたら顔を打たれないなんてことはありえないし、俺もパンチで行くから顔を打たせないなんてことはないよ。最後には、彼は両方の鼻の穴から鼻血が出ているんじゃないかな。試合の後も基本的には同じ顔をしているだろうが、目にあざが出来たり、鼻が折れたりするかもよ。顔を踏みつけてやるからね(笑)」と毒舌がエスカレートしていった。

 ここで記者から「お寺に住んでいるそうですが」との質問を受けると、「そうだよ。お寺で暮らして9年になる」と意外な事実が発覚。なぜお寺に?

「俺は学生の頃、すぐに問題を起こす子だったんだ。それで両親がお寺に預けたのさ。今では静かでよく眠れるし、練習にも集中できるのでお寺暮らしの方がラクだね。それまでの俺は悪い子だった。

 ピークは中学生の時で、俺が住んでいる町で俺に殴られたことがない子はいなかったよ。先生にムカついて椅子を投げたら、先生から“もう授業に出なくていい”と言われたので、嬉しくて山に登ったりして遊んでいたね。

 俺は後輩には手を上げなかったけれど、俺は先輩にトイレの裏や山の中、ゲームセンターなどでボコボコにされたこともある。喧嘩が強いと理由もなくぶん殴られるんだ。ある日、先輩に呼び出されて6人くらいの仲間で行ったら、向こうは40人くらいいるんだよ(笑)。6対40で攻めてくるから殴られるしかなかった。泡を吹いて倒れたり、鼻も折られたし、サッカーボールキックをやられたこともある。

 でも、お寺で暮らし、ムエタイを学ぶことによって性格が丸くなっていい子になったんだ(笑)。お母さんも喜んでいるよ。昔の友だちに合うと“お前は昔、なんであんな悪い子だったんだ”と言われるね」

 昔は“リアル・アウトサイダー”だったが、今では“リアル闘う修行僧”になったということだ。しかし、最後には記者に向かって「今日は僕のためにこんなに集まってくれてありがとう。日曜日はメインらしい素晴らしい試合をするために最善を尽くすので、よろしくお願いします。韓国人は僕一人で心細いし、自分でもかわいそうだと思うので、ファンの皆さんも応援をよろしくお願いします」と丁寧な挨拶。思わず、記者たちの間からは拍手が沸き起こった。


FEG
「K-1 WORLD MAX 2010 -63kg Japan Tournament 1st ROUND」

2010年5月2日(日)東京・JCBホール
開場16:00 開始17:00

<全対戦カード>

▼メインイベント(第12試合) −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
上松大輔(チームドラゴン/ISKAオリエンタル世界ライト級王者)
VS
チョン・ジェヒ(韓国/Busan Taesan/韓国ムエタイジュニアライト級王者)

▼セミファイナル(第11試合) −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
石川直生(青春塾/第2代全日本スーパーフェザー級王者)
VS
渡辺理想(=ゆうと/極真会館2007年全日本ウェイト制空手道選手権中量級準優勝)

▼第10試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
小宮山工介(北斗会館)
VS
尾崎圭司(チームドラゴン/K-1 WORLD MAX2007日本代表決定トーナメント3位)

▼第9試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
山本真弘(藤原/IKUSA GP&Kick Return Tournament&Krushライト級GP覇者、第22代全日本フェザー級王者)
VS
大和哲也(大和/WBCムエタイルール日本ライト級&WMCインターコンチネンタル同級王者)

▼第8試合 70kgスーパーファイト 3分3R延長1R
城戸康裕(谷山/2008日本トーナメント優勝)
VS
ヴァヒド・ロシャニ(イラン大誠塾)

▼第7試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
大月晴明(フリー/WPKC世界ムエタイライト級王者)
VS
松本芳道(八景/日本ライト級王者)

▼第6試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
久保優太(アンリミテッド/Krushライト級グランプリ2009準優勝)
VS
DJ.taiki(フリー)

▼第5試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
才賀紀左衛門(アンリミテッド/大誠塾)
VS
ファイヤー原田(ファイヤー高田馬場/J-NETWORKライト級2位)

▼第4試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
大石駿介(OISHI GYM/J-NETWORKスーパーライト級1位)
VS
卜部功也(チームドラゴン/K-1甲子園2008準優勝)

▼第3試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
麻原将平(シルバーアックス)
VS
嶋田翔太(島田塾/K-1甲子園2009準優勝)

▼第2試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
卜部弘嵩(チームドラゴン/2007全日本新空手K-2軽中量級王者)
VS
谷山俊樹(谷山/MA日本ライト級8位)

▼第1試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
“狂拳”竹内裕二(菅原/第8代MA日本キックボクシング連盟スーパーフェザー級王者、第2代WMAF世界同級王者)
VS
裕樹(リアルディール/初代RISE 60kg級王者)

<チケット料金>
SRS席20,000円
※RS席、S席、A席、B席は完売。

<チケット販売>
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:594−720)
ローソンチケット 0570-084-003(Lコード:31000)
CNプレイガイド 0570-08-9999
キョードー東京 03-3498-9999
イープラス http://eplus.jp
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS,CATVからの電話接続は不可

<お問い合わせ>
FEG=03-3796-5060

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