10月5日(金)都内ホテルにて、韓国・ジャンチュン体育館で開催されるFEG
KOREA Inc.主催『OLYMPIA HERO’S KOREA 2007』の記者会見が行われた。会見にはHERO’S実行委員会の前田日明HERO’Sスーパーバイザー、谷川貞治FEG代表が出席。そして大晦日のスキンクリーム事件以来、約11カ月ぶりの復帰戦が決まった秋山成勲(フリー)も姿を見せた。
出場選手が続々と来場し、ステージの前でファイティングポーズをとる中、最後に登場した秋山はファイティングポーズはとらずに、記者陣に向かって大きく一礼し、そのまま席についた。さらに秋山は挨拶時にも椅子から立ち上がり、「年末の試合で多大な迷惑をかけたことに関して、関係各位の皆様方、テレビ局の皆様方、そしてファンの皆様方、最後に桜庭選手、本当に申し訳ありませんでした」と謝罪の意を述べて一礼。 「自分は何をどうとか言うわけではなく、精一杯リングの上で表現する事を第一の目標として考えております。それが皆さんに何か伝わればと思い、頑張ってリングの上に立って、表現したいと思います」と静かに意気込みを語った。
各選手のコメント発表の後、会見は記者からの質疑応答に移ったが、やはり記者からの質問は秋山に集中。その中で秋山は復帰に向けての心境や大晦日の対戦相手である桜庭和志 (チーム桜畑)への想いを語っている。詳細は以下の通り。 ――復帰戦にあたり厳しい目で見られると思いますが、ファンの信頼を取り戻すためにはどうやって戦うことが必要だと思いますか? 秋山「確かに年末からのことで、自分も自分自身を見つめなおして、格闘技に対してもそうですし、ファンの皆様にもそうですし、どういう風に自分を表現するのか。 認めてもらおうとは思っていませんが、『秋山ってこういう人間なんだな』というのもそうでしょうし、何か伝わるものがあればと思って、自分なりに一生懸命考えて過ごしてきました。確かにどんな試合をしたからといって賛否両論は色々あると思います。でも最終的に信じるのは自分自身だと思っていますので、それを信じて試合をすることにより、色んな意見がある中で自分を信じて真っ直ぐに試合をしたいと思います」 ――谷川EP、桜庭選手には今回の件をどのように伝えたのでしょうか? 谷川EP「桜庭選手に関しましては、報告させていただきました。本人からは特にコメントはいただいていませんし、コメントはしないと思います。桜庭選手は昨年末の事件が起こった時に、事実関係を調べて、それに関する処分をしたことについて、満足しています。 秋山選手に対する感情に関しては、戦ったことのある二人にしか分からない複雑な心境があると思いますが、僕はそれを無理して変えるつもりもないし、聞き出そうということもありません。
おそらく二人が現役で戦っていくうちに、自然と出会う機会があるかもしれない。それがリング上かもしれないし、リング外かもしれない。もしかしたらそういう機会はないかもしれません。それは二人の運命ですし、それを人工的にプロデュースするつもりもありません」 ――秋山選手は桜庭選手に対してはどんな気持ちを持っていますか? 秋山「年始にも話した通り、桜庭選手に対しては今も変わらず、謝罪の気持ちで一杯です。何度か谷川さんの方には(桜庭と)直接会って謝罪したいと伝えたのですが、なかなか機会が持てず、ここまで来たのが今の現状です。先ほども言いました通り、これからも桜庭選手に対しては謝罪の気持ちを持っています」 ――今回の試合では柔道衣を着て戦いますか? また柔道を背負うという気持ちはありますか? 秋山「道衣に関しては毎度、どうしようかとその時になって決めるのですが、次の試合もそうさせてもらうと思います。
今までやってきたバックボーンとして柔道は切っても切れない仲ですし、もちろん柔道を僕なりに広げたいと思います。その上で柔道を背負わせてもらえるのであれば、自分の形として背負って戦いたいと思っています」 ――秋山選手と同じリングに上がること、そして対戦の可能性があることについてはどう考えていますか? アッカ「秋山選手は僕がファンとしてHERO’Sを見ていた時から拝見させていただいておりまして、前から素晴らしい選手だと思っています。 僕の中ではマヌーフ選手に勝った人間は凄い人間なんで、そういう選手と同じリングに立てることはとても光栄です。もし今後何かのチャンスで戦うことがあれば、つまらない試合にはならないと思いますので、戦う機会があればすごくうれしいと思います」 ミノワマン「あんまり何も考えてないです」 大山「柔道界からプロ格闘技界に転向してきた先輩として、勝ち負けも凄く大切なんですが、それ以上に大切なものがあるんだということを、これからの試合で感じて証明していってもらいたいなと思います」 金「秋山選手と同じリングで戦うことで、僕はいつも思っているんですが、プロ格闘技者として技術はもちろんそうですけど、僕たちの仕事は生き様を見せていくということです。ファンの皆さん、主催者の皆さんに対してもそうです。生き様を見せるということがすごく大事だと思います。 あとは極端な話、秋山選手は11カ月謝りたおしているんで、秋山選手が自分の生き様を見せてくれればと思いますし、自分も含めて秋山選手に負けない試合をしたいと思っています。
そして自分の対戦相手に関しては、誰でもいいんで強い相手とやらせてもらって、自分の生き様を皆さんに見てもらいたいという気持ちでいっぱいです。最後にHERO’Sをしっかり確立して、本当にいい選手もいっぱい出てくると思いますし、それを皆さんに見せるということが、選手たちの使命であり仕事だと思います。押忍」 ――秋山選手は韓国に戻って柔道時代の関係者とは会ったんでしょうか? また韓国大会で対戦したい選手、韓国のファンに向けてメッセージをお願いします。 秋山「韓国で会見をさせてもらったんですが、釜山の柔道時代の先輩後輩から連絡をもらって、会おうといわれていたんですが、時間がなくて会えませんでした。釜山とソウルは東京・大阪間くらい遠いので、時間がありませんでした。 韓国大会では誰かと試合をしたい、誰かと何かをしたいという欲よりも、リングに上がらせてもらうにあたってファンの方の後押しが凄くあったんですね。それに対する気持ちで今はいっぱいです。また今回も復帰について、日本のファンはもちろんそうなんですけど、韓国のファンの後押しがあったからだと思います。そうやって期待をされている分、みんなが納得出来る自分でありたいなと思います」
FEG KOREA Inc. 「OLYMPIA HERO’S KOREA 2007」
2007年10月28日(日)韓国・ジャンチュン体育館 開場15:30予定 開始17:00予定 <出場予定選手>
秋山成勲(フリー) ミノワマン(フリー) 大山峻護(フリー) 金泰泳(正道会館) デニス・カーン(韓国/アメリカン・トップチーム)
ユン・ドンシク(韓国/フリー) キム・ミンス(韓国/リングス・コリア) キム・デウォン(韓国/CMA KOREA) <チケット料金>
SRS席190,000ウォン S席90,000ウォン A席30,000ウォン <チケット販売所> ●韓国内販売
Auction ticket http://ticket.auction.co.kr(ハングル語表記のみ) ●日本語対応販売
電話受付 TEL 82-2-547-2054(受付日時:月曜〜金曜日 10:00〜18:00) ネット販売 www.seoulnavi.com(10月5日から発売開始予定)
<大会に関する問合せ先> HERO’S実行委員会=03-5775-5065
FEG KOREA Inc.=82-2-547-7111 |