10月14日(火)都内にあるワールドビクトリーロード(以下、WVR)事務所にて、11月1日(土)さいたまスーパーアリーナで開催されるWVR主催『戦極〜第六陣〜』の記者会見が行われ、追加対戦カードが発表された。会見にはWVR國保尊弘取締役、中村和裕(吉田道場)、佐々木有生(GRABAKA)が出席した。
3月に旗揚げした戦極も今回で6大会目。早くも2008年度の最終戦を迎えることとなった。國保取締役は「早くも次の大会が今年最後の大会となりました。そしてライト級、ミドル級GPでも決勝戦を迎え、2人のチャンピオンが決まります。これまでの戦極の集大成をお届けしたいと思います」と語る。
すでにライト級GPの準決勝として北岡悟VS光岡映二、横田一則VS廣田瑞人が決定しているが、この日はミドル級GPの準決勝の組み合わせとして、中村和裕(吉田道場)VS佐々木有生(GRABAKA)、ジョルジ・サンチアゴ(ブラジル)VSシアー・バハトゥルザダ(アフガニスタン)が発表された。國保取締役はこの組み合わせについて以下のように説明する。
「中村選手は一回戦で判定勝ちだったものの、一方的に攻め込み、誰もが認める勝利だったと思います。一方の佐々木選手は戦極では初となる日本人対決で見事な一本勝ちで、準決勝に勝ち上がりました。
ミドル級に三崎選手がいるという中で、日本人では誰が一番強いのかを見てみたい。それを決める試合はここでしか組めないですし、怪我がない万全な状態でこのカードを組みたいと思いました。
二人とも試合を重ねてベテランの域に入っています。これまでの集大成となるような試合を見せて欲しいと思います。またこれで決勝戦は日本人VS外国人という形になりました。日本のファンの皆様にはナショナリズムを持って応援してもらえればなと思います。
もう一方ではサンチアゴ選手とシアー選手が対戦します。サンチアゴ選手はクラーク選手に一本勝ち、シアー選手もサイボーグ選手の負傷ではあったものの勝ちました。お互いにチャンピオンの経験を持った選手同士の対戦です。
そこでサンチアゴ選手はトーナメントの経験があり、チャンピオンにもなっています。優勝候補の筆頭に上げられる選手です。またシアー選手も現役の修斗の世界王者であり、三崎選手との試合では右ストレートであわやの場面を作った素晴らしい選手です。この試合にも期待してください」
そして國保取締役の言葉を受けて、中村と佐々木がそれぞれ挨拶。2戦連続となる日本人対決へ向けて佐々木は「中村選手のことは昔から知っているし、試合も見てきました。とてもタフなファイターで尊敬しています。当日はタフな試合になると思いますし、お客さんに伝わるいい試合をしたいと思います」とコメント。
対する中村も「前回の試合で直すべきところがみつかりました。佐々木選手は総合格闘技の中で苦楽を味わってきた人で、今の自分はそういう佐々木選手に対して戦略をきっちり練っている最中です。お互いの歴史とか、そういうものも全部含めて、最高の状態でリングに上がれることを願っています」と約2年ぶりとなる日本人対決への意気込みを語っている。
なおライト級GPのリザーブマッチとしてホルへ・マスヴィダル(キューバ/アメリカ)VSハン・スーファン(韓国)の一戦、前回大会でビッグインパクトを残したキング・モー(アメリカ)の連続参戦も決定。
さらに國保取締役は今大会の全カードを10〜11試合とし「五味隆典選手、ジョシュ・バーネット選手のどちらかの参戦は発表できると思います」と、残りの対戦カードについて話した。以下、会見での質疑応答。
――中村選手、前回の一夜明け会見では「強いて言えば佐々木選手とは戦いたくない」と話していましたが、最初にオファーを受けた時にはどう思いましたか?
中村「それは自分自身の問題というか。83kgで試合をする場合に、アメリカでも活躍しているサンチアゴ選手と対戦できたら自分の実力が分かりやすいし、サンチアゴ選手やシアー選手とやりたいと思っていたんですね。でもそれは自分の気持ちですし、自分の気持ちよりは(佐々木選手と)やってくれと言われたら、それを断る理由は特になかったです」
――逆に佐々木選手は近藤戦に続き、2戦連続の日本人対決となりましたが、意識はしますか?
佐々木「いえ、自分は特別な意識はないです」
――互いに一回戦の試合を見て、どんな印象を持ちましたか?
中村「緻密な戦略と落ち着きと冷静さがあったと思います。
それは経験や気持ちが強くないと出来ないですし、自分も経験を積んできて、そこには共感する部分もあります。
本当に(佐々木選手は)頭がいい選手で、頭がいい試合展開をするという印象があります」
佐々木「どの試合を見ても強いなという印象です。穴のないトータル的に優れているファイターだと思います」
――中村選手、先ほどの直すところというのはどういった部分ですか?
中村「簡単に言うと試合前にやろうと思ったことが遂行できなかったということです。ただ佐々木選手には佐々木選手用に練ることはあるし、前回の相手と佐々木選手はスタイルも違うので、軌道修正していこうと思います」
――前回の試合から約1カ月、今日の時点で試合まで3週間を切っていますが、どういった練習をして試合に臨もうと考えていますか?
中村「僕は前回の試合が終わって、嫁の出産に立ち会うために、嫁の実家で一週間くらいはゆっくりしていました。それから練習を再開しています。試合勘って部分では、試合間隔が短い方がいいですし、あとはフィジカルを上げておけばいいかなと。そこら辺を意識して練習します」
佐々木「僕も怪我があったので、一週間くらいは休んで、それから練習を再開しました。これから試合まで戦略にそって、自分に足りないところを補うように練習していきます」
――中村選手、家族が増えたということで、今まで以上に負けられないという気持ちはありますか?
中村「とりあえず最高です(笑)。リングに上がれば嫁や子供は関係ないんですけど、負けられないというよりは勝ちたいという気持ちが強くなりました」
――決勝戦で戦いたい相手、もしくはどちらかが勝ちあがってくるか予想はしていますか?
中村「僕はどちらが来てもいいようにしています。他の二人も気にはなりますけど、上は見ないで佐々木選手との試合にだけ集中したいと思います」
佐々木「僕もどっちが来ても構わないですね。決勝まで勝ち上がる選手はそれだけ力がある選手だということですし、それよりも僕は中村選手に対してどれだけ自分をぶつけられるかだと思います」
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第六陣〜」
2008年11月1日(土)さいたまスーパーアリーナ
開場14:00 開始16:00
<追加対戦カード>
▼ミドル級GPシリーズ 2008 準決勝
中村和裕(吉田道場)
VS
佐々木有生(GRABAKA)
▼ミドル級GPシリーズ 2008 準決勝
ジョルジ・サンチアゴ(ブラジル/アメリカン・トップチーム)
VS
シアー・バハトゥルザダ(アフガニスタン/ゴールデングローリー)
▼ミドル級GPシリーズ 2008 決勝戦
中村×佐々木の勝者
VS
サンチアゴ×バハトゥルザダの勝者
▼ライト級GPシリーズ 2008 リザーブマッチ
ホルへ・マスヴィダル(キューバ/アメリカ/アメリカン・トップチーム)
VS
ハン・スーファン(韓国/CMA KOREA/第4代DEEPライト級王者)
<出場予定選手>
キング・モー(アメリカ/チーム・クエスト)
<決定対戦カード>
▼ライト級GPシリーズ 2008 準決勝戦
北岡悟(パンクラスism)
VS
光岡映二(和術慧舟會RJW)
▼ライト級GPシリーズ 2008 準決勝戦
横田一則(GRABAKA)
VS
廣田瑞人(GUTSMAN修斗道場)
▼ライト級GPシリーズ 2008 決勝戦
北岡×光岡の勝者
VS
横田×廣田の勝者
<チケット料金>
VIP席(専用入場ゲート・特典付き)100,000円
RRS席30,000円
戦極シート(SS席)17,000円 ※特典付
S席12,000円 A席7,000円
※全席指定・消費税込
<お問い合わせ>
ワールドビクトリーロード=TEL:03−3369−2211
戦極 テレビ東京放送スケジュール
●「戦極G!」
毎週日曜日 24:35〜25:00
10月19日=横田一則VS廣田瑞人特集
10月26日=ライト級・ミドル級GPFINAL 決戦直前特集
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