4月8日(金)に予定されるトリプル世界タイトルマッチは、会場が急きょ東京・両国国技館から神戸・ワールド記念ホールに変更になった。
→帝拳ジムの記者会見で語る浜田代表(中央)と西岡(左)、粟生の両チャンピオン
3月24日(木)主催の帝拳プロモーションが記者会見で明らかにしたもの。
長谷川穂積、西岡利晃、粟生隆寛の本格派王者が揃って防衛戦に臨むという豪華カードだけにチケットの売れ行きもよかったが、すべて払い戻しとなり、改めて4月1日から1週間で新会場神戸のチケットを販売するという。試合2週間前の会場変更はきわめて異例で、興行的にも痛手だろう。だが東日本大地震発生後いまも余震がおさまらず、また福島の原発事故も不安定な状況が続いている。「予断を許さないと政府も発表しているので、選手やお客の安全を第一に考えて(変更の)結果を出した」と帝拳ジム・浜田剛史代表が明かした。
記者会見にはスーパー・バンタム級の西岡利晃、スーパー・フェザー級の粟生隆寛といずれも防衛戦を予定する2人のチャンピオンが同席。ともに地震が起きてからはテレビの報道が気がかりで、試合の延期も覚悟したというが、今は気持ちを切り替えて練習に打ち込んでいる。「被害を受けた方々が一日も早く元気になるよう自分もできることをしたい」(西岡)、「被災された方々に少しでも勇気を与えられるような試合をしたい」(粟生)と、それぞれ地震・津波の被災者を気遣いつつ、必勝の備えを怠っていない。
試合は急きょ「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ」として行うことになり、入場料収入の一部を義援金に回し、チャリティー・イベントもプログラムに加えられる予定。
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