帝拳の世界チャンピオン・コンビが揃って始動。WBC世界スーパー・バンタム級王者・西岡利晃(35)と、WBC世界スーパー・フェザー級王者・粟生隆寛(26)が4日(火)午後、帝拳ジムで記者会見とジムワークを行った。
→写真は記者会見に臨む西岡と粟生。中央は浜田剛史・帝拳ジム代表
この日が年明け初練習の西岡は、ロープ跳び、シャドーなど軽目ながら慎重に“ならし運転”。粟生の方は、田中繊大トレーナー相手のミット打ち、サンドバッグ打ちもメニューに盛り込んでいた。
2人の次戦は、3月か4月にもダブルで防衛戦を行う計画がある。新王者の粟生は指名防衛戦で同級3位のウンベルト・グティエレス(メキシコ)との対戦を予定。西岡は、10月に最強挑戦者レンドール・ムンロー(英)を撃退したばかりで、次の6度目の防衛戦は選択試合になるが、挑戦者は未定。これに長谷川穂積が加わって「トリプル世界戦」となる可能性もある。こちらはプロモーターの本田明彦帝拳ジム会長が渡米して指名挑戦者ジョニー・ゴンサレス側と交渉に入るため、現時点では未定。
今年の抱負を聞かれた粟生は、「チャンピオンとして年を越すこと。前回(フェザー級王者として)初防衛でこけたので、とりあえずこれをクリアしたい」と、V1にこだわりをみせた。一方西岡は、記者投票で昨年度の最優秀選手賞に選ばれて「素直にうれしかった」という。また書き初めで「右」と書いている初夢を見たそうで、「右を磨けという意味かなと」。そして「1戦1戦常に挑戦という気持ちで頑張る。完璧を目指してボクシングを高めたい」と、なおも向上の意欲を持ち続けている。
テレビ局の求めに応じて色紙に書いた2人の決意表明は、粟生が「チャンピオンで年を越す」、西岡は「挑戦」だった。
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