9月15日(火)都内・会見場で、10月26日(月)横浜アリーナで開催されるFEG『K-1
WORLD MAX 2009 World Championship Tournament FINAL』にて、武田幸三(治政館)が引退試合を行うことを発表した。 超合金の異名を持つ鍛え抜かれた肉体を持ち、破壊力抜群のローキックを武器に新日本キックボクシング協会のリングで活躍を続けてきた武田。01年にはタイのラジャダムナン・スタジアムウェルター級王座を獲得し、03年からはK-1MAXにも参戦。魔裟斗らと共に日本のトップファイターとしてK-1MAXを引っ張ってきたが、この大会を最後に現役を引退する運びとなった。 会見の冒頭で武田は「10・26K-1MAXを持って引退を決意しました。最後の最後までファンのみなさんに喜んでもらえるよう頑張りますのでよろしくお願いします」と引退を報告。
会見に同席した谷川貞治K-1イベントプロデューサー(以下、EP)は「武田選手からもあった通り、この大会で武田選手が引退することになりました。武田選手がMAXのリングに上がるのはこれが最後。 個人的に武田選手はとても思い入れのある選手で、魔裟斗選手や小比類巻選手らと共に日本人としてMAXを支えてくれました。昨年大晦日の川尻選手との試合も思い出深いですし、たくさんの名勝負をやってきました。その戦いぶり、性格、男としての生き様、私は一ファンとして武田選手は好きな選手でした」と武田に言葉を送った。このタイミングで引退を決意した理由について武田はこう説明する。 「年齢のこともあるのですが、まず年末に川尻選手と試合をして、立ち技代表として総合格闘技代表の選手と試合をして、ああいう結果に終わってしまいました。僕は立ち技の人間として、ケジメをつける時が来たんだと思います。 またプライベートなことになるのですが、今年3月に長男が生まれて、8月に父親が他界し、武田家には男が自分一人になってしまいました。自分のファイトスタイルや戦う姿勢は命を張るというものです。しかしそれがあと何試合できるのか。疑問が出てきました。そこでもうこれ以上は続けられないなと感じました。 父が亡くなってから数日後には、もうグローブを置くという感覚になっていました。(引退を伝えた)母や妻は力が抜けたというホッとしていましたね」 K-1では12試合を戦って4勝8敗の結果を残している武田。「MAXは世界で選ばれた人間が出ている舞台です。そこでチャンピオンたち(※魔裟斗、ブアカーオ、サワー)と戦ってきた試合が思い出深いです。その中でも魔裟斗選手と戦った試合が一番僕にとっては思い出深い試合です。あれが僕のK-1のスタートであり、あの試合は誇りに思っています」とK-1での戦いを振り返る。 また武田は「僕はK-1に出る前に新日本キックで試合をしてきましたが、僕がキックを始めるきっかけはK-1でした。K-1でブランコ・シカティックの試合を見て、それで大学の寮を飛び出してキックの世界に入りました。 だから僕がキックに携わるきっかけ、人生の、男としてのスタートラインはK-1でした。キックは僕の全てです。そして選手生活の後半はK-1に自分の体を捧げました。K-1は僕が格闘技やキックを世の中の人たちに認知してもらうためのいい題材、人生の宿題だったと思います」とK-1、キックボクシングへの想いを語った。 そして武田が引退試合で対戦するのは初代K-1MAX世界王者のアルバート・クラウス(オランダ)。武田が過去のMAX歴代世界王者の中で唯一、拳を交えていないクラウスが最後の相手となった。 会見に同席した谷川EPによれば、もともと武田の対戦相手候補にクラウスは入っておらず、総合格闘家も含めて対戦相手を武田サイドと調整していたという。 しかしその中で武田からクラウスの名前が上がり「歴代世界王者の中で戦っていない相手ということでクラウス選手の名前が出てきました。そこで私たちも武田選手の夢を叶えたいということで」(谷川EP)、クラウスとの一戦が実現した。 「何人か候補を挙げてもらう中で、自分らしく一番強い相手を選ばせてもらいました。クラウス以外の世界王者とは一度、拳を交えていて、クラウスだけまだ戦っていません。自分らしく、武田幸三を貫くために最後の相手をクラウスに選びました」と武田。 前述した通り、武田は新日本キックボクシング協会の治政館の所属選手。引退試合は新日本キックの興行で行う可能性もあったが「僕は毎試合最後のつもりで戦っています。次の試合は相手も相手ですし、自分の気持ちとしてはこれが最後だと思ってやります。 新日本キックや治政館に恩返しをしたいですし、もし次の試合が終わって体が動いてリングに立つことが出来るならば、新日本のリングに立ちたいと思います。ただし自分としてはここで区切りをつけたいです」とあくまでクラウス戦をラストファイトにしたいという。 そして武田は「自分はどの試合もKOで勝つつもりで戦っています。最後だからと言って安全運転するつもりはありません。ゴングが鳴ったらバチバチやります。ただし最後の試合で絶対に勝ちたいと思います」と最後も武田らしい“殺るか、殺られるか”の試合をしたいと宣言。 「クラウスは最後の試合で完全燃焼できる相手ですか?」という質問には力強く「はい」とうなずいた。 会見終了後、記念撮影が終わると、改めて「最後まで頑張りますのでよろしくお願いします」と谷川EPはじめ、K-1関係者、そしてマスコミ陣に深々とおじぎをした武田。武田のラストファイトに注目だ。 FEG 「K-1
WORLD MAX 2009 World Championship Tournament FINAL」 2009年10月26日(月) 神奈川・横浜アリーナ 開場16:30 開始18:00 <追加対戦カード> ▼スーパーファイト 武田幸三引退試合 K-1ルール 3分3R延長1R 武田幸三(治政館/元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級王者) VS アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ) ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R 小比類巻太信(BRAVI
RAGAZZI) VS ドラゴ(アルメニア/チームSHOW TIME) ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R 日菜太(湘南格闘クラブ/Toshin
Family) VS マイク・ザンビディス(ギリシャ/Zambidis Club) ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R 長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾) VS シュー・イェン(北京盛華国際武術クラブ) ▼スーパーファイト K-1ルール 62kg契約 3分3R延長1R 渡辺一久(フリー) VS チョン・ジェヒ(韓国/Busan
Taesan) <決定対戦カード>
▼世界トーナメント準決勝 3分3R延長1R 山本優弥(全日本キックボクシング連盟/青春塾/2009年日本準優勝) VS ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア/サトリ・グラディエートリウム・ネメシス)
▼世界トーナメント準決勝 3分3R延長1R アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシングオランダ/2005&2007年世界王者)
VS ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム/2004&2006年世界王者) ▼世界トーナメント決勝戦 3分3R延長2R
山本×ペトロシアンの勝者 VS サワー×ブアカーオの勝者 ▼世界トーナメント リザーブファイト 3分3R延長1R
佐藤嘉洋(フルキャスト/名古屋JKファクトリー/2006&2007年日本優勝) VS 城戸康裕(谷山/2008年日本優勝)
▼K-1甲子園62kg級FINAL8 K-1甲子園ルール 3分3R
HIROYA(主催者推薦/2008年優勝/セントジョーンズインターナショナルハイスクール/2年) VS 日下部竜也(主催者推薦/2008年第3位/愛知県立豊田高校/2年) ▼K-1甲子園62kg級FINAL8 K-1甲子園ルール 3分3R
藤鬥嘩裟(関東地区Aブロック優勝/元J-NETWORKフライ級王者/勇志国際高等学校/2年) VS 石田勝希(主催者推薦/2009年全日本新空手道選手権大会軽中量級優勝/初芝立命高等学校/2年) ▼K-1甲子園62kg級FINAL8 K-1甲子園ルール 3分3R
嶋田翔太(主催者推薦/昨年第3位/私立西武台高校/3年) VS 秋元晧貴(中部地区優勝/愛知県立三好高等学校/2年)
<チケット料金> SRS席 25,000円/SS席 15,000円/S席 10,000円/A席 6,000円
<チケット発売場所> チケットぴあ=TEL:0570−02−9999 ローソンチケット=TEL:0570−084−003(Lコード:32260)
CNプレイガイド=TEL:0570−08−9999 キョードー東京=TEL:03−3498−9999 イープラス=http://eplus.jp
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可 <お問い合わせ>
チケットに関するお問い合わせ キョードー東京 03−3498−9999 大会に関するお問い合わせ FEG 03−3796−5060
●K-1 WORLD MAX2009年間日程
10月26日(月)神奈川・横浜アリーナ FINAL |