6月13日(金)東京・三ノ輪にある藤原ジムにて、同ジム所属の山本真弘、中村高明が公開練習を行った。6月22日(日)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『小林聡プロデュース 野良犬電撃作戦』で山本はワンロップ・ウィラサクレック(タイ)と、中村は須藤信充(team
SUDO)と対戦する。
この日は3分1Rのマススパーリングを披露した真弘と中村。本格的な練習が始まる前の公開練習だったが、開始直後から二人はバチバチと互いに蹴りあうようなスパーリングを開始! 気迫のこもったスパーリングを見せた。そしてスパーリング終了後、藤原敏男代表、小林聡GMを交えて質疑応答が行われた。
まず現在のコンディションと試合への意気込みを聞かれた真弘と中村はそれぞれ「いつも通り調整は順調です。
ワンロップには2年前に一度、負けているんですが、今の自分はその時とは違うので、試合がすごく楽しみです」(真弘)
「コンディションはとてもいいです。誰が見ても勝ちだと分かるような、はっきりした形で試合を決めたいと思います」(中村)とコメント。
二人が所属するジムの代表でもある藤原代表は「山本は2年前にワンロップに負けて、8日のM-1でも前田が完敗しました。ワンロップは上手くて強い。1Rから倒しに来るようなスタイルで、パンチ、スピード、そして気迫を感じさせ、圧倒的なすべてのものを使って(前田を)倒しにきました。その二の舞にならないように、山本にはぶつかってもらいたい。
中村と対戦する須藤は、この前の試合で後藤(龍治)に負けていますけど、パンチがとても強い。
中村はパンチをもらうと弱いところがあるので、いかにパンチをもらわないで戦うか。自分の強さを出す試合をして欲しい」と二人にアドバイス。
また今大会のプロデューサーでもあり、ジムの先輩にあたる小林GMは「前田がワンロップにやられたんで、山本にはそれを食い止める使命がある。山本はそれをやってくれると思うので期待してください。
中村は(須藤を)いたぶって、いじめて最後に倒して欲しいです。そして太りすぎは危ないよと分からせて欲しいですね」とメッセージを送った。質疑応答の詳細は以下の通り。
――M-1での前田戦を見てワンロップにどんな印象を持ちましたか?
真弘「前に出る、踏み込むスピードが早い。自分が下がらないように前に出ようと思います。ヒジ・ヒザが中心なのは一緒ですが、ちょっとしたところが変わっていたと思いました」
――最近、全日本キック勢が多団体選手に負けていることはプレッシャーになりますか?
真弘「僕は自分が勝てばいいと思うんで、そこまでプレッシャーではありません」
――ワンロップはK-1参戦を見越して「なるべくはヒジは使わない」と言っていましたが。
真弘「(ヒジを)使ってくれないんだったらありがたいですね、僕は使いますけど」
――連戦も含めてそういった発言をされることで感情的になりますか?
真弘「それは僕もムカつきますけど、(ムカつきは)試合で見せればいいだけだと思います」
――今回は全日本VSM-1、前田尚紀選手の仇討ち、リマッチを色々なことがあると思いますが、何が一番のモチベーションですか?
真弘「それはやっぱり自分のリマッチですね」
――2年前の自分と今の自分ではどこが変わったと思いますか?
真弘「倒す武器が増えました。あとは冷静に試合を組み立てられるようになってきていると思います」
――ワンロップ攻略のイメージは出来ていますか?
真弘「はい。試合が決まってからはワンロップを想定して、幾つか攻略パターンは決まっています」
――前田選手が目の前でワンロップで負けたことでさらにモチベーションは上がりました?
真弘「そうですね。やっぱり悔しかったし、自分がやらなきゃなと思います」
――初めてワンロップと戦った時は「あんなにオーラを感じた選手は見たことがない」と言っていましたが、ワンロップは真弘選手にとって特別な相手ですか?
真弘「今はそうでもないですね。その時にそう感じていただけです」
――今回も早期決着になりそうですか?
真弘「そうですね。向こうもその気で来ると思いますし、4Rまでには決着がつくと思います」
――中村選手、小林GMからは「いたぶって倒せ」というリクエストもありましたが。
中村「とりあえず僕は1Rから全力で倒しに行きますし、1秒でも早く倒します。小林さんが言うような試合になったら、いいとは思いますけれど。ただし嫌倒れみたいな試合はさせません」
――いつもよりも重い契約体重ですが、そこは問題ないですか?
中村「須藤選手が相手なんで問題ないです」
――須藤選手はタイプ的に中村選手にはやりやすい相手ですか?
中村「やりやすいです。身長も低いし、頭を下げて大降りのパンチを振ってくるので、ヒジ・ヒザが狙いやすいです」
――藤原代表から見て、ワンロップはどこが一番強い部分なんでしょうか?
藤原「まずはタイ人特有の全部の技が出来るところ。そして攻めながら守って、相手のパンチをもらわないよね。ヒジ・ヒザ、パンチ、蹴りを全て使うし、相手を倒そうという気迫も出て切る。それが怖いなと思います」
――ではワンロップの弱点はどこにあるんでしょうか?
藤原「山本は前田とやった試合も見ているし、2年前に(ワンロップと)一度戦っているでしょう。それだったら試合が始まった時点で、頭の中でワンロップと戦うためのノウハウや弱点を脳みそが考えているはず。だからもう山本が(弱点は)知ってますよ。それに師匠が簡単に対戦相手の弱点は言えないな。そこは戦う本人が考えてやらないと」
――最近は全日本キック勢が多団体との試合で負けが続いていますが、そのことについて藤原代表、小林GMはどう感じてますか?
藤原「それは弱いから負けているんですよ(苦笑)。だから私は負けるべくして負けていると思います。勝負に勝った負けたはあるけれど、自分が所属している団体が負けるのは情けないし、選手が食い止めなきゃいけないなと感じてます」
小林「(藤原代表の真似をして)弱いから負けているんですよ。まあ自分の団体が弱いと思われるのが悔しいんだったら、もっと奮起しないと。選手一人一人が『全日本には○○○○がいる』と思われるような存在になって欲しいですね」
――小林GMは前田VSワンロップ戦はどう見ましたか?
小林「リングサイドで泣きそうになりました。ワンロップは何がモチベーションになっているか知らないけど、最近また巻き返してきてますよね。でもあらし君には負けているし、やれないことはない相手。前田戦だけを見て脅威だと感じて欲しくないです」
――それでは最後にファンに向けてメッセージをお願いします。
中村「自分の強さをアピールする試合をします」
真弘「勝ちます!」
全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2008
「小林聡プロデュース 野良犬電撃作戦」
2008年6月22日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:00
※オープニングファイト開始17:15
<全対戦カード>
▼メインイベント NAOKICK試練の七番勝負・第四戦 日本VSタイ 59kg契約 3分5R
石川直生(青春塾/全日本スーパーフェザー級王者)
VS
カノンスック・ウィラサクレック(タイ/WSRフェアテックス/M-1フェザー級王者)
▼セミファイナル 日本VSタイ フェザー級 3分5R
山本真弘(藤原/全日本フェザー級王者)
VS
ワンロップ・ウィラサクレック(タイ/WSRフェアテックス/M-1バンタム級王者)
▼第6試合 日本vsタイ 70kg契約 3分5R
山本優弥(青春塾/全日本ウェルター級王者)
VS
サムゴー・ギャットモンテープ(タイ/元ムエタイ三冠王者)
▼第5試合 76kg契約 3分5R
中村高明(藤原/全日本ミドル級王者)
VS
須藤信充(TEAM SUDO/元日本三階級王者)
▼第4試合 55kg契約 サドンデスマッチ 3分3R
寺戸伸近(青春塾/全日本バンタム級1位)
VS
那須儀治(WSK/興気塾/全日本バンタム級6位)
▼第3試合 第18代全日本ライト級王座決定トーナメント 準決勝 サドンデスマッチ 3分3R
海戸 淳(S.V.G./同級2位)
VS
藤牧孝仁(はまっこムエタイ/同級3位)
▼第2試合 全日本スーパーフェザー級ランキング戦 サドンデスマッチ
大高一郎(ストラッグル/同級3位)
VS
ソルデティグレ・ヨースケ(U.W.F.スネークピットジャパン)
▼第1試合 フェザー級 3分3R
九島 亮(AJ)
VS
永野裕典(和術慧舟會DURO)
▼オープニングファイト第3試合 フェザー級 3分3R
森井洋介(藤原)
VS
大前力也(WSK/KSS健生館)
▼オープニングファイト第2試合 フェザー級 3分3R
尾田兼次(S.V.G.)
VS
上杉隼士(超越塾)
▼オープニングファイト第1試合 68kg契約 3分3R
布施一行(DRAGON GYM)
VS
佐藤大輔(バトラーツ)
<チケット料金>
SRS席 15,000円/RS席 10,000円/S席 7,000円/A席 5,000円
※SRS席は全日本キックのみの販売
※当日券は500円増し
<チケット発売場所>
チケットぴあ
イープラス
後楽園ホール
全日本キック
<お問い合わせ>
全日本キック 03-3365-1171
全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2008
「Reverse×Rebirth」
2008年7月26日(土)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始18:00
※本戦開始前にオープニングファイト予定
<決定対戦カード>
▼全日本ミドル級ランキング戦 3分5R
江口真吾(AJ/同級1位)
VS
白虎(和術慧舟会RANGER品川)
<出場決定選手>
山内裕太郎(AJ/全日本スーパーウェルター級王者)
望月竜介(UWFスネークピットジャパン/全日本スーパーウェルター級1位)
<チケット料金>
SRS席12,000円(全日本キックのみで販売)
RS席8,000円 S席6,000円 A席4,000円
※当日券は各席500円増し。
<チケット販売所>
6月21日(土)〜発売
チケットぴあ
イープラス
後楽園ホール
全日本キック
<お問い合わせ>
全日本キック=TEL:03−3365−1171
●2008年度スケジュール
・6月22日(日)後楽園ホール
・7月26日(土)後楽園ホール
・8月3日(日)横浜赤レンガ倉庫 ※はまっこムエタイジム興行
・9月19日(金)後楽園ホール
・10月17日(金)後楽園ホール
・11月8日(土)後楽園ホール
・12月5日(金)後楽園ホール ※藤原まつり2008
※ほか特別大会、新宿FACE大会が追加予定
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