10月27日(月)東京・品川区平塚にあるJ-ROCK workout studioにて中村和裕(吉田道場)が公開練習を行った。中村は11月1日(土)さいたまスーパーアリーナで開催されるワールドビクトリーロード(以下、WVR)主催『戦極〜第六陣〜』の「ミドル級GPシリーズ2008準決勝戦」で佐々木有生(GRABAKA)と対戦する。
ミドル級GP1回戦ではポール・カフーンに判定勝利し、準決勝に駒を進めた中村。そのカフーン戦ではプロとして初の83kgで試合をした中村は「1度、83kgまで減量することを経験したので、今回は前回よりも楽に、ストレスなく体重を落とせています」と減量も順調。
1回戦から準決勝まで約1カ月という短い準備期間のため「気持ちが入るまでに時間がかかりました。生活のことから技術や精神的なこと、色々と考えることが多くて大変だなと思った」という部分もあったが、「短い時間で技術は大きく変わらないし、いつも通りの自分を試合で出せるかどうかを基本において練習してきました」と試合に向けて集中した練習が出来ているようだ。
この日の公開練習で中村は田代勝久トレーナーを相手に3分1Rのミット打ちを行い、得意の右パンチを連発。
田代トレーナーの持つミットにコンパクトな右ストレート、さらには大きく腕を旋回させて上から叩きつけるような豪快な右フックを叩き込んでいった。
これまで指導する選手たちのパンチに“ハヤブサ”や“ブルート”といった名前をつけてきた田代トレーナーだが、中村の右のパンチの名前は“O次郎”。
田代トレーナーは名前の由来を「彼が漫画オバケのQ太郎に出てくるO次郎に似ているから、その名前をつけました」と笑いながら説明する一方、「(中村は)ちゃんと芯でパンチを当てることが出来たら倒れますよ。それにコンビネーションやリズムも良くなっているし、今回は特に右が調子いい。右が冴えてますね」と、その威力には絶対の自信を持っている。
そんな中村の絶対的な武器である右のパンチだが、さすがに佐々木陣営もそれは研究済み。先週の金曜日に対戦相手である佐々木が公開練習で「(中村の)右の大きなパンチをもらうとリズムが取れないので、それには気をつけようと思います」と中村の右ストレート、フックを警戒していることを明らかにしている。
しかし「自分は右のパンチで倒そうかなと思ってます。今日の練習でやったみたいな感じで。ギャンギャン、右のパンチを振っていきますよ」と中村。ミット打ちで見せた大振りの右フックに関しても「あれで倒そうかなと思ってるんですよ」と自信たっぷりに話し、佐々木の警戒など全く気にしていないようだった。
その佐々木と中村は、中村がUFC参戦前にGRABAKAで出稽古した際に一緒に練習したこともある間柄。中村はその時のことを「寝技だけだったんですけど、やっぱり上手いなという印象がありましたね」と振り返り、「戦極での2試合も見たんですけど、トータルバランスに優れていて、GRABAKAの選手全員にも言えることなんですが、相手に対してきっちり作戦を練ってくる。クレバーで戦略的な相手だなと思っています」と佐々木の印象を語る。
佐々木が中村の右のパンチを警戒しているのに対し「1カ月でどう変わってるかは分かりませんけど、前回の試合を見る限りは蹴りに気をつけないといけないかなと思っています」と中村。
さらに「行きあったりばったりじゃ勝てないと思います。そこまで対策を立てている訳じゃないですけど、ある程度は頭に(対策の)イメージがあります」と話し、田代トレーナーも「“アンメルツ ヨコヨコ”という作戦があるんですけど(笑)、寝技でも打撃でも戦い方を考えています」としており、佐々木対策は進んでいる。
また中村にとっては今回がプロとしては初となるワンデイトーナメントだが「基本的にはワンマッチのつもりでやります。
決勝戦のことも考えないことはないですけど、7、8割は佐々木戦に集中しています。逆からは何となくサンチアゴが上がってくるんじゃないかなと思いますけどね」と佐々木戦に集中している様子。中村が戦極のリングでミドル級GP優勝の栄光を勝ち取ることが出来るか?
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第六陣〜」
2008年11月1日(土)さいたまスーパーアリーナ
開場14:00 開始16:00
<全対戦カード>
▼ライト級 ワンマッチ
五味隆典(久我山ラスカル/PRIDE初代ライト級王者)
VS
セルゲイ・ゴリアエフ(ロシア/MMA BUSHIDO)
▼ミドル級GPシリーズ 2008 リザーブマッチ
竹内 出(SKアブソリュート/第7代ミドル級キング・オブ・パンクラシスト)
VS
ジョー・ドークセン(カナダ/チーム・エクストリーム)
▼ライトヘビー級 ワンマッチ
キング・モー(アメリカ/チーム・クエスト)
VS
ファビオ・シウバ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
▼ライトヘビー級 ワンマッチ
アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジル/チーム・ノゲイラ)
VS
モイス・リンボン(フランス/ヨーロッパ・トップチーム)
▼ライト級GPシリーズ 2008 準決勝戦
北岡 悟(パンクラスism)
VS
光岡映二(和術慧舟會RJW)
▼ライト級GPシリーズ 2008 準決勝戦
横田一則(GRABAKA/第3代DEEPライト級王者)
VS
廣田瑞人(GUTSMAN修斗道場/第2代ケージフォースライト級王者)
▼ライト級GPシリーズ 2008 決勝戦
北岡×光岡の勝者
VS
横田×廣田の勝者
▼ミドル級GPシリーズ 2008 準決勝
中村和裕(吉田道場)
VS
佐々木有生(GRABAKA)
▼ミドル級GPシリーズ 2008 準決勝
ジョルジ・サンチアゴ(ブラジル/アメリカン・トップチーム)
VS
シアー・バハトゥルザダ(アフガニスタン/ゴールデングローリー)
▼ミドル級GPシリーズ 2008 決勝戦
中村×佐々木の勝者
VS
サンチアゴ×バハトゥルザダの勝者
▼ライト級GPシリーズ 2008 リザーブマッチ
ホルへ・マスヴィダル(キューバ/アメリカ/アメリカン・トップチーム)
VS
ハン・スーファン(韓国/CMA KOREA/第4代DEEPライト級王者)
<チケット料金>
VIP席(専用入場ゲート・特典付き)100,000円
RRS席30,000円
戦極シート(SS席)17,000円 ※特典付
S席12,000円 A席7,000円
※全席指定・消費税込
<お問い合わせ>
ワールドビクトリーロード=TEL:03−3369−2211
戦極 テレビ東京放送スケジュール
●「戦極G!」
毎週日曜日 24:35〜25:00
10月26日=ライト級・ミドル級GPFINAL 決戦直前特集
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