ZUFFA
「UFC111 ST-PIERRE vs HARDY」
2010年3月27日(土・現地時間)アメリカ・プルデンシャルセンター
※今大会の模様は3月28日(日)18:00よりWOWOWにて放送
リピート放送は3月30日(火)27:20〜。
<全試合結果>
▼メインイベント(第10試合) ウェルタータイトルマッチ 5分5R
○ジョルジュ・サンピエール(カナダ/王者)
判定3−0 ※50−45、50−44、50−43
●ダン・ハーディ(イギリス/挑戦者)
※サンピエールが5度目の防衛に成功
UFCウェルター級の最強王者サンピエール(以下、GSP)がハーディを挑戦者にむかえての防衛戦。ハーディはUFCで4連勝中で、昨年11月にマイク・スウィックを下して、今回の挑戦権を獲得した。GSPが5度目の防衛に成功するか? それともハーディがGSPの牙城を崩すか?
1R、軽くジャブを突いて距離を詰めるGSP。ハーディもすぐに右ストレートを返す。しかしGSPがパワフルなタックルで一気にハーディをテイクダウン! ハーディはラバーガードから寝技を組み立てようとするが、GSPはがっちりとハーディの上半身を固めてパスガードに成功。ハーディは亀になって立ち上がろうとするが、GSPは素早くハーディのバックに回り込む。ここから腕十字を仕掛けるGSP! ハーディも身体を正対してグラウンドで上のポジションを取る!
しかしGSPはすぐに立ち上がって片足タックルでテイクダウン! 先ほどの展開と同じように上半身を固めてパスガード、そしてマウントポジションへ。ハーディもバックを取らせて腰を上げるようにしてGSPを落とそうとするが、GSPはバックをキープする。そしてGSPが腕十字! ハーディの右腕が伸びるが、ハーディは肩を上げて腕を回転させて必死のディフェンス! 試合がスタンドに戻ったところでラウンド終了となった。
2R、ジャブを突いていくGSP。ハーディも細かく左フック、右ストレートを見せる。ハーディのジャブをヘッドスリップしてすぐにジャブを返すGSP。そして片足タックルでハーディからテイクダウンを奪う。そしてGSPが上半身を固めてすぐにパスガード! パンチとヒジ打ち、ボディにヒザ蹴りを入れる。ハーディは背中を見せて立ち上がろうとするが、GSPはバックから腕十字! ハーディはGSPを前に落としてインサイドガードで上になる。しかしGSPは身体を起こして半身になって立ち上がる。
GSPはジャブ、インロー、そして右ストレート! 鋭いジャブがハーディの顔面を捉える! そしてGSPが片足タックルからハーディをリフトしてテイクダウンを奪う。インサイドガードになったGSPは首相撲のようにハーディの内側を取って、そこからパウンドとヒジ打ち! BJ・ペンとの一戦でも見せたテクニックだ。
3R、ハーディのパンチにGSPがカウンターの両足タックル! テイクダウンを奪うとGSPはインサイドガードからパウンドとヒジ打ちを的確に落としていく。この攻撃で左目を負傷したのか、目を気にする仕草を見せるハーディ。それでも必死にハーディは三角絞めを仕掛けるが、GSPはそれを担ぐようにパスガードして上四方に回ってアームロック!
ハーディはこれも外してすぐに立ち上がるが、GSPは見事な反応を見せて片足タックルでハーディを寝かせる。背中を見せて立ち上がるハーディのバックについてGSPは、ハーディの足を抱えて足関節を狙うような形でグランドで上を取る。
4R、ここもGSPがテイクダウンを奪い、背中を見せて立ち上がろうとするハーディをバックコントロールする。そしてインサイドガードになったGSPは身体を起こして左のパウンド、ハーディの足を担ぐようにしてパスガードする。
そしてここからGSPがアームロック! 一気にハーディの左腕を背中にまで回すが、ハーディもタップしない! 結局、GSPはアームロックを諦めてハーフガードでトップポジションをキープする。するとGSPはハーディの左足を取って膝十字まで仕掛けるが、これは残り時間がなく終了となる。
5R、GSPはインロー、左フックから右ロー。そしてタックルでテイクダウンを奪う、ハーディの三角絞めを担いでサイドポジションを奪う。GSPは脇を差して立とうとするハーディの腕を取ってアームロック。亀になって立ち上がろうとするハーディをバックコントロールしてボディにヒザ蹴り、またハーフガードで上になる。そしてここからGSPはハーディの左腕を取ってストレートアームバー、V1アームロック、チキンウイングアームロックと次々に腕関節を仕掛ける。
これをことごとく逃げるハーディだが、GSPはトップポジションをキープしてパンチとヒジ打ちを落とす。残り30秒で何とか立ち上がったハーディだが、GSPの両足タックルを切ることが出来ない。最後はGSPがインサイドガードを取り、アキレス腱固め! この体勢のまま試合終了となった。
判定は全ラウンドGSPが取る形で、最高で7ポイント差をつけての圧勝。試合後のインタビューでは一本勝ちできなかったことを悔いたGSPだったが、タックルを全て成功させ、腕十字、チキンウイングアームロック、ストレートアームバー、V1アームロック、膝十字固め、アキレス腱固めという多種多様な関節技を仕掛け、その引き出しの多さを見せ付けた勝利だった。
▼セミファイナル(第9試合) ヘビー級暫定王座決定戦 5分5R
○シェイン・カーウィン(アメリカ)
KO 1R3分48秒 ※パウンド
●フランク・ミア(アメリカ)
過去に王座戴冠を果たしたこともあるミアVS総合戦績11戦全勝、UFCでも全試合1RKO勝利という驚異の成績を残しているカーウィン。2人はブロック・レスナーが正規王者として君臨するヘビー級の暫定王座を賭けて対戦した。
1R、サウスポーのミアが間合いを測りながら左ストレートと右アッパー。カーウィンはそこにタックルを合わせて、ミアを金網まで押し込む。ここからカーウィンはミアがサポーターを巻いている左の内股にヒザ蹴り、細かいパンチを集める。ブレイク後、右ストレートで前に出るカーウィンにミアが右フック。ミアが左ストレートから前に出てパンチとヒジ打ちを当てる。
ここで組みの攻防になると、カーウィンが態勢を入れ替えて、ミアの顔面に左アッパー! ミアはしっかりと顎を引いてディフェンスしていたものの、このパンチでミアの目が飛ぶ! そしてカーウィンが左アッパーを連打すると、そのままミアがダウン! カーウィンがパウンドを連打したところで試合終了! カーウィンがまたしても1RでのTKO勝利を収め、暫定王者のベルトを手に入れた。
これでレスナーとカーウィンが統一戦を行うことがほぼ決定。するとオクタゴンにレスナーが姿を見せ、カーウェインと握手をかわすと「お前のベルトは偽者だ。俺のベルトが本物のベルトだ」と挑発。そしてレスナーとカーウィンは軽く拳を合わせてオクタゴンを降りた。
▼第8試合(スイングバウト) ライト級 5分3R
○カート・ぺレグリーノ(アメリカ)
一本 2R4分20秒 ※チョークスリーパー
●ファブリシオ・カモエス(ブラジル)
1R、カモエスがジャブから片足タックル。そこからぺレグリーノのバックを狙うが、ペレグレーノも片手を差してそれを許さない。しかしカモエスが一本背負いでペレグリーノをテイクダウン、そのままカモエスの背中におぶさるようにバックポジションを取る。そしてそこからカモエスがチョークスリーパー! これがガッチリ入ったかのように見えたが、ペレグリーノはカモエスの身体を叩きつけるようにして外して、逆にグラウンドで上のポジションを取る。
ここから背中を見せるカモエスの後ろに回り込むペレグリーノだったが、カモエスは下から三角絞めとオモプラッタ。さらにサイドポジションを取られてもカモエスは下からアナコンダチョーク! トップポジションをキープしてパンチとヒジ打ちを落とすペレグリーノに対して、次々とサブミッションを仕掛けるカモエス。しかし徐々にペレグリーノがヒジ打ちでカモエスにダメージを与える。
2R、インローを蹴り合う両者。カモエスが片足タックルでテイクダウンを狙うが、ペレグリーノがそれを潰してグラウンドで上を取る。背中を見せて立ち上がろうとするカモエスに対してパンチとヒジ打ちを打ち込む。試合がスタンドに戻るとペレグリーノがカモエスのパンチにタックルを合わせてテイクダウン。
背中をマットにつけている時間が長いカモエスに対してペレグリーノがヒジ打ち! そしてマウントポジションを奪う。必死にペレグリーノの身体を押して、逃げようとするカモエスだったが、逆にペレグリーノががら空きになったカモエスの顔面にパウンド! カモエスもハーフガードに戻して身体を起こそうとするが、ペレグリーノはトップポジションをキープしてパンチを落とす。そしてペレグリーノはがぶった状態からヒザ蹴り、カモエスの身体を押し倒すようにしてグラウンドで上になる。そしてペレグリーノがバックからスリーパー! これでカモエスがタップ! ペレグリーノが見事な一本勝ちを収めた。
▼第7試合 ウェルター級 5分3R
○ジョン・フィッチ(アメリカ)
判定3−0 ※3者とも30−27
●ベン・サンダース(アメリカ)
当初はチアゴ・アウベスとの対戦を予定していたフィッチだが、アウベスが試合直前にドクターストップで欠場。急遽、アウベスと同門のサンダースと対戦することとなった。
1R、サウスポーのサンダースに対してインローを蹴っていくフィッチ。サンダースは191cmの身長を生かして首相撲に持ち込むが、フィッチが両差しからテイクダウンを奪う。フックガードで足を利かせようとするサンダースだが、フィッチはサンダースの頭を金網に押し付けてトップポジションをキープ。フィッチは首相撲のようにサンダースの首をコントロールして、サンダースの即頭部にヒジ打ち! 自分の頭でサンダースの身体を押すようにしてサンダースを寝かせ続ける。
2R、サンダースは距離を取りながら左ストレート、そこから首相撲に持ち込もうとするが、フィッチは脇を差して胴タックル。そこから片足タックル、バックを狙いつつ、サンダースの身体を大きくリフトしてテイクダウンを奪う。1Rと同じようにサンダースを寝かせてパンチとヒジ打ちを落とし続けるフィッチ。自分の腕でサンダースの腕の内側を取り、頭でサンダースを寝かせてヒジ打ちとパンチ。レフェリーからはブレイクが命じられるが、フィッチがサンダースに細かいダメージを与え続ける。再開後、すぐに組み付くフィッチ。サンダースもヒザ蹴りを狙うが、フィッチはサンダースを金網に押し込んでコントロールする。
3R、コンパクトな右ストレートを当てるフィッチ。サンダースの左ストレートに合わせて組み付く。一度は距離を取られたフィッチだがすぐに組み付いて首相撲からヒザ蹴り、そしてすぐにタックルに入る。ここはブレイクになるが、フィッチは右ストレートからヒザ蹴り! そしてサンダースをタックルで押し込み、そのままバックに回り込む。背中は与えないサンダースだったが、フィッチは肩固めのような形からクリンチアッパー! さらに距離を取って右ストレート! そのままグラウンドで上を取るとヒジ打ちを落とす。フィッチはフックガードを潰してひたすらパウンドとヒジ打ち。ビッグヒットはなかったものの、5分3R=15分間サンダースを圧倒し続けた。
▼第6試合 ライト級 5分3R
○ジム・ミラー(アメリカ)
判定3−0 ※3者とも29−28
●マーク・ボチェック(カナダ)
現在3連勝中のミラーとボチェックによる一戦。
1R、サウスポーのミラーに右ストレートを打っていくボチェック。これを当てて、そのまま片足タックルでミラーを金網にまで押し込む。ミラーは首を抱えてフロントチョーク。ボチェックは頭を抜いてインサイドガードで上になるが、ミラーもすぐにタックル。今度はボチェックががぶる体勢になるが、ミラーもすぐに立ち上がる。
金網際で首相撲と四つ組みの攻防を続ける両者。距離が離れると左ストレートを打っていくミラー。ボチェックはミラーのジャブに右ストレートを合わせて、左ミドルをキャッチしてテイクダウンを奪う。ガードポジションになったミラーはラバーガードからオモプラッタ狙い。ボチェックは身体を起こして腕を抜くとハーフガードで押さえ込む。
ここでミラーはアームロックでボチェックの身体をリバーサル! 一気にミラーがボチェックの左腕を絞り上げると、顔を真っ赤にするミラーだったが必死のディフェンス。何とか腕を外すが、ボチェックがインサイドガードからパンチとヒジ打ちを落とす。
2R、ミラーのパンチをかいくぐってボチェックがタックルでミラーをテイクダウン。ミラーのラバーガードを外したボチェックは足を一本またいで肩固め、そしてパスガードに成功する。それを必死に戻そうとするミラーだったが、ボチェックは身体を起こしてパンチを落とす。ボチェックはパンチとヒジ打ちを織り交ぜながらパスガード狙い。
ミラーも下からボチェックの足を抱えてヒールホールド。ボチェックはしっかりとそれを押しつぶしてマウントポジションを取る。そしてミラーの動きに合わせてボチェックはバックポジションへ。ここからボチェックはしつこくチョークスリーパーを仕掛けるが、ミラーも必死のディフェンス。ボチェック優勢でラウンド終了となる。
3R、右アッパーから左ストレートを打つミラー。ボチェックは右ミドルを蹴る。左ストレートとインローのミラー。ボチェックもミラーのジャブに右ストレートを合わせる。ミラーは左右のロー、そして左ストレート。ボチェックのタックルを切って右フックを当てる。細かくパンチとローを当てるミラーに対して、ボチェックが両足タックル! そのまま金網に押し込むが、ミラーは金網を背にして倒れない。
逆にミラーは態勢を入れ替えてヒジ打ち、逆にミラーの足にタックルに入る。しかしボチェックも腕を入れて逆にもう一度タックル。ボチェックがミラーの片足を持ち上げて逆足を払うようにミラーを倒すが、ミラーも身体をすぐに起こして片足タックルに入る。金網際でタックルの攻防が続く中、一度はボチェックがテイクダウンに成功するも、ミラーもすぐに反応して片足タックル。最後はミラーがボチェックのバックに回り込んだところで試合終了となった。
▼第5試合 ウェルター級 5分3R
○ネイト・ディアス(アメリカ)
TKO 2R2分47秒
●ローリー・マーカム(アメリカ)
▼第4試合 ウェルター級 5分3R
○ヒカルド・アルメイダ(ブラジル)
一本 2R3分20秒 ※チョークスリーパー
●マット・ブラウン(アメリカ)
▼第3試合 ミドル級 5分3R
○ホジマール“トキーニョ”パリャレス(ブラジル)
一本 1R45秒 ※ヒールホールド
●トマシュ・ドルヴァル(ポーランド)
▼第2試合 ライトヘビー級 5分3R
○ジャレッド・ハマン(アメリカ)
判定
●ロドニー・ウォラス(アメリカ)
▼第1試合 ウェルター級 5分3R
○マット・リドル(アメリカ)
失格 3R1分30秒
●グレッグ・ソト(アメリカ)
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