下田昭文ら帝拳ジムの3選手が相次いで海外のリングで重要試合に出場することが決まり、5月16日(月)午後、東京・神楽坂の同ジムで記者会見が開かれた。
→海外の試合に向けてアピールする(左から)リナレス、下田、佐々木
WBA世界スーパー・バンタム級(55.338kg以下)王座を攻略したばかりの下田昭文(26)は、7月9日(日本時間10日)米国ニュージャージー州アトランティックシティで、同級1位リコ・ラモス(米国・23)相手に初防衛戦に臨む。日本の世界チャンピオンが米本土のリングで防衛戦を行うのはこれが初めて。
相手は19勝(10KO)不敗の新鋭だけに海外防衛は容易ではなさそうだが、下田は「日本でやる方が楽。でも(海外防衛は)自分の力になる。本場のリングで勝ち名乗りを受けることを考えると興奮する」と、早くも勝利をイメージしている。
東洋太平洋スーパー・ライト級(63.503kg以下)王者(WBC世界ライト級12位)のベテラン佐々木基樹(35)は、6月25日(日本時間26日)、メキシコ(場所未定)で、WBC世界ライト級(61.235kg以下)王者ウンベルト・ソト(メキシコ・30)に挑戦が決まった。佐々木にとっては2度目の世界挑戦。 前回のウェルター級(66.678kg以下)から2階級落としてライト級での挑戦となる。
ソトはすでに3階級制覇に成功している名王者。「相手にとって不足なし、穴がない選手です」と佐々木も評価する。試合場所はまだ決まっていないが、「ソトは高地で練習しているというんで、こちらも高地対策を立てたい」と佐々木は“ラスト・チャンス”に勝負をかける。
また世界フェザー(57.153kg以下)&スーパー・フェザー級(58.967kg以下)の元王者ホルヘ・リナレス(25)は、5月28日(日本時間29日)、メキシコのシナロア州マサトランで、フランシスコ・コルデロ(コロンビア)と対戦することが決まった(10回戦)。「今年中に3階級チャンピオン、チャンスあったらやりたいから、いつ、どこでも、誰とでもやる」と、ライト級で世界を目指すリナレス。これに勝てば次は7月にもラスベガスで全米にテレビ放送される重要な試合が組まれることになるもよう。
相手のコルデロはこれまで24勝(16KO)1敗。この唯一の黒星は昨年9月WBA暫定王者ホルヘ・ソリス(メキシコ)に挑戦した時のもので、奮闘報われず6回TKO負け。リナレスには3階級制覇に向けてのテストマッチとなろう。
試合はいずれもWOWOWが放映し、下田の世界戦は生中継される予定。
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