7月2日(木)東京・渋谷にある株式会社ジェイロックにて、8月2日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『戦極〜第九陣〜』に関する記者会見が行われ、公務執行妨害容疑で逮捕・起訴され先月25日に東京地裁で懲役1年・執行猶予3年の判決が下された三崎和雄(GRABAKA)の処分が発表された。 コミッション委員会(井上幸彦
元警視総監、福田富昭(財)日本レスリング協会会長らがメンバー)で行われた協議の結果、三崎には8月3日以降の無期限出場停止、8月2日の中村和裕戦のファイトマネーを全額没収という処分が下されることが決定。会見にはワールドビクトリーロード國保尊弘取締役が出席、三崎の処分内容についての報告がなされた。 「先日、三崎選手の件をコミッション委員会に報告しました。そしてコミッションで協議が行われ、以下のように三崎選手の処分が決まったことを報告します。
処分は三崎選手の8月3日以降の無期限出場停止、そして8月2日の試合のファイトマネー全額没収となります。GRABAKA、そして三崎選手からはすべての処分を受け入れると聞いております。 コミッションからは我々にも要望がありました。格闘技がメジャーなスポーツになる中で、選手個人は自分の行動や発言の重さを考えるべきであり、格闘技は個人競技ではあるものの、ジムやチームに所属しています。今後は今回のようなことがないよう、所属ジムやチームには通達を出したいと思います」 その後、國保取締役は記者との質疑応答に応じ、今回の処分内容と今後の三崎の動向について話した。以下、その質疑応答。 ーー國保取締役は今回の処分を聞いて率直にどう思いましたか? 「コミッション裁定なので、私たちはそれに従わざるをえません。最初に(処分を聞いた時には)厳しい処分だとは思いました。しかし軽はずみな行動で迷惑をかけて、世間を騒がせてしまったという事の重大さは感じていますので、納得しています」 ーー8月2日の試合を行った上での無期限出場停止処分ということについては? 「コミッション委員会でも幾つかの意見があったと聞いています。すぐに出場停止処分にした方がいいという意見もありました。しかしこの試合を楽しみにしているファン、関係者、そして対戦相手に迷惑をかけてしまうのは本意ではありません。この試合は三崎選手の問題が起こる前から決まっていたものですので、ケジメとしてやるカードだと思っています」 ーーこの試合はミドル級タイトル次期挑戦者決定戦とされていますが。 「挑戦者決定戦ではありますが、もし三崎選手が勝っても無期限停止処分なので、三崎選手が挑戦者になることはありえないです」 ーー三崎選手とは処分についてお話はされましたか? 「三崎選手とは話していませんが、GRABAKAの菊田選手とは話をしました。菊田選手からは『分かりました。お任せします』と聞いております」 ーー対戦相手の中村選手には三崎選手の処分を伝えられたんですか? 「中村選手としては相手がどうなるのか気になっていたところだと思います。中村選手にはそのまま8月2日は三崎選手と試合をするという話をしました」 ーー今回の件についてワールドビクトリーロードにファンからの問い合わせはありましたか? 「はい。『三崎選手に試合をさせて欲しい』『試合はさせないで欲しい』という両方の意見がありました。ほぼ半々くらいだったと思います」 ーーそういったファンの声が今回の処分に影響した部分はあったのでしょうか? 「コミッションにはこういった意見があるということは文書で伝えました。ただしどういったことが処分決定の一因になったのかは分かりません」 ーー今後、こういった問題が起きないようにワールドビクトリーロードとして何か具体的な活動をしていこうという考えはありますか? 「ちょうど文書に起こしているところです。ジムの管理という言い方は語弊があるかもしれませんが、戦極と提携・協力関係にあるジムには『こうして欲しい』と文書で促し、指導していきたいと思います。現在、格闘技ジムが増えていて、練習生、そして月謝を払ってジムに通う生徒さんたちもいます。そういった人たちにも出来る限り社会のマナーであったり、ルールは徹底してもらいたいと思っています。それでも例えば偶発的な交通事故のように、起きてしまうこともあると思います。そういった場合には早急に報告する義務があるということも文書には盛り込みたいと考えています」 ーー出場停止処分はどういった場合に解除になるのでしょうか? 「今回はコミッションから処分が下されただけで、解除の方法というのは一切ありません」 ーー今回の件をコミッションが発表するという予定はなかったんでしょうか? 「今後はそうしたいと思います。ただしコミッショナーの方々はそれぞれ忙しい方でもありますし、今回に関しては少しでも早く処分を発表しなければいけないという思いが先に立ちました」 ーー三崎選手は1月4日以降、ほとんど練習をしてない状況だということですが、試合までの1カ月でコンディションは整うのでしょうか? 「すでに試合に向けて練習は始めていると聞いています。この件で心身ともに疲れているとは思いますが、肉体的に怪我があるわけではないですし、プロとして最高のパフォーマンスを見せて欲しいと思います」 ーー三崎選手にはどういった試合を期待したいと思っていますか? 「私たちがコミッションの下した裁定をどうこうは出来ません。三崎選手には勝ち負けだけじゃなく、最高のパフォーマンスを見せて、試合を見てくれた人から復帰の声が出てくればなと思います。ただし今の状況では厳しいのかなと思っています」 なお没収したファイトマネーは戦極が協力している日本エイズストップ基金やその他の奉仕活動にあてられることも発表された。
ワールドビクトリーロード 「戦極〜第九陣〜」 2009年8月2日(日)さいたまスーパーアリーナ
開場14:00 開始16:00 <決定対戦カード> ▼戦極ライト級チャンピオンシップ 5分5R 北岡 悟(パンクラスism/戦極初代ライト級王者) VS 廣田瑞人(GUTSMAN・修斗道場) ▼戦極フェザー級グランプリ2009 準決勝 5分3R 日沖 発(ALIVE/修斗世界ライト級3位・TKO世界フェザー級王者) VS 金原正徳(パラエストラ八王子/チームZST) ▼戦極フェザー級グランプリ2009 準決勝 5分3R 小見川道大(吉田道場/日本国際柔道大会66kg級優勝) VS マルロン・サンドロ(ブラジル/ノヴァウニオン/第2代フェザー級キング・オブ・パンクラシスト) ▼戦極フェザー級グランプリ2009 決勝 日沖×金原の勝者 VS 小見川×サンドロの勝者 ▼戦極ミドル級チャンピオンシップ挑戦者決定戦 5分3R 三崎和雄(GRABAKA) VS 中村和裕(吉田道場)
▼戦極ヘビー級ワンマッチ 5分3R 藤田和之(藤田事務所) VS ブラゴイ・アレクサンドル・イワノフ(ブルガリア/SKアブソリュートブルガリア/韓国サンボ連盟) ▼戦極ヘビー級ワンマッチ 5分3R 中尾“KISS”芳広(TEAM
TACKLER) VS チェ・ムベ(韓国/チーム・タックル)
▼戦極ウェルター級ワンマッチ 5分3R 郷野聡寛(GRABAKA)
VS ダン・ホーンバックル(アメリカ/McVicker's Martial Arts Academy)
▼戦極ライト級ワンマッチ 5分3R 光岡映二(フリー) VS クレイ・フレンチ(アメリカ/HIT
Squad) <チケット料金> VIP席100,000円(専用入場ゲート・特典付き)
RRS席30,000円 戦極シート(SS席)17,000円(特典付き) SS席17,000円 S席12,000円 A席7,000円 <お問い合わせ>
ワールドビクトリーロード=TEL:03−5381−7108 ●戦極2009年度スケジュール
8月2日(日)『戦極〜第九陣〜』(さいたまスーパーアリーナ):フェザー級GP準決勝、決勝 9月23日(水・祝)『戦極〜第十陣〜』(さいたまコミュニティアリーナ)
11月7日(土)『戦極〜第十一陣〜』(両国国技館) |