今季チャンピオンカーニバル(全階級の日本チャンピオンが日本ボクシングコミッションの指名した上位ランカー挑戦者を迎えて防衛戦を行うシリーズ)最高カードと期待された一戦は、期待通りいやそれ以上の好ファイトとなり、最後は劇的なTKOで決着。
3月5日(土)夜、超満員の後楽園ホールで行われた日本バンタム級タイトルマッチは、終始緊迫感漂うハイレベルの攻防が展開された末、チャンピオンの山中慎介(帝拳)が1位挑戦者・岩佐亮佑(セレス)に最終10R1分28秒、レフェリー・ストップによるTKO勝ちで初防衛に成功した。
それまでダウン・シーンはなかったものの、サウスポー同士のシャープなブローの交換が続いた。最初の3Rは岩佐がポイントを挙げたが、山中も強い左を返してポイントを挽回。山中の強打に耐え続けた岩佐のタフネスも驚異的だ。しかし10Rに左ストレートからの連打で岩佐がロープに倒れ込んだところで、中村主審のストップと青コーナーからのタオル投入がほぼ同時だった。
勝った山中は8連続KO(14勝10KO2分)で世界に接近する好内容だったが、初黒星の岩佐も、堂々とした健闘ぶりに戦前以上に評価が上がったかもしれない。早くも今年のカーニバル・ベストはこれで決まり! という声も挙がっている。
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