10月22日(木)東京・秋葉原にあるPHOENIX Stadiumにて、渡辺一久(フリー)が公開練習を行った。渡辺は10月26日(月)横浜アリーナで開催されるFEG『K-1 WORLD MAX 2009 World Championship Tournament FINAL』スーパーファイトで“KIDをKOした男”チョン・ジェヒ(韓国/Busan Taesan)と対戦する。
「辰吉(丈一郎)さんに言われてからボクシングを貫き通すと決めた。蹴りに対処する練習もするが、パンチ中心に練習をやってきました。蹴りのガードとか蹴りに合わせてパンチを打つ練習をやった。スパーリングはキックボクサーといっぱいやって、ボクシングと言っても蹴りが入ると間合いが違ってくるから。K-1でやると決めてから蹴りはずっと課題にしていたので、段々と慣れてきましたね」と渡辺。攻撃はパンチ中心、しかし蹴りも疎かにしないというスタイルを磨き上げているようだ。
「蹴りは前回の試合でも練習してない蹴りが出たから、そんな感じの方がいいかな、と思って。サンドバッグを蹴って身体に染み込ませているので、試合に出たら出たでOK」と、自分が蹴ることは自然の流れに任せるという。
「もちろん、短期勝負。ワクワクドキドキする試合をやる。でも、今回はやるかやられるかではなく、どうやってやっちゃうかって感じ。なぜならアイツの蹴りもパンチも効く気がしない」と、7月のMAXでKIDをKOしたチョンのパンチは大したことないと豪語。
逆に「俺のパンチ力が凄く上がった。フォームが変わって打ち方まで全然違う。1から作り直して打ち方を変えたので凄く効くと思う。パンチが当たったら『北斗の拳』みたいに爆発するよ。あいつが“ひでぶ!”って言うのを聞きたい」と、ケンシロウ級の破壊力あるパンチを身に付けたという。
「俺は身体能力に自信があるのでいろいろ試す。いろんな角度から打ったり、ボクサーの頃からいろんな動きをずっとやってきて思ったのが、綺麗なフォームで打つのが一番効くし当たるってこと。ワンツーをしっかりしたフォームで打つことがみんな出来ない。それを練習したらやっぱり当たるんだよね。彼は“ひでぶ”になる。もう、一撃当たった瞬間に“ひでぶ”って言うよ」
基本に立ち返り、パンチのフォームを基本通りにしたところ強力なパンチを手に入れることが出来たという。確かに、公開練習で見せたストレートは身体が真っ直ぐに伸び、綺麗なフォームだった。
「自分の手が痛い。彼がぶっ倒れるか、爆発するか、俺の手が爆発するかのどれか。テーピングをしっかりしないと俺の手がヤバイ。スパーリングパートナーに本気で打ち込むと来てくれなくなってしまうのでスパーは本気でやらないが、サンドバッグは一本壊した。留め金が外れた」と、その威力を実感している。
ボクサー殺しのローキック対策にしても、「KIDさんとの試合以外の映像も見たが、けっこう思い切り打ってくる。強いキックを蹴ると思った。でも、それ以上に俺は自分の身体に自信を持っているので、俺をぶっ壊してみろよ! って感じ。歯を食いしばってでも我慢して自分のやるべきこと、パンチを当てることだけを考えて、蹴るなら勝手にやってくれ」と、肉を切らせて骨を断つ作戦で行くという。
「第一、K-1で1回勝ったくらいで調子に乗るなよって感じなんですよ!」と豪語。「KIDさんに勝てたのはまぐれ。ひいき目なしでKIDさんとの試合はKIDさんが行ったところに打ったパンチが当たっただけ。玄人はそう思う。KIDさんが行き過ぎただけのミス。あれなら誰でも倒れる。あれは向こうの実力じゃなく、KIDさんのミス。それで勝って調子に乗るなよ。お前、ふざけるなよ!」と、KIDにKO勝ちしたのはまぐれだと分析する。
しかし、チョンが実はK-1で2勝していることを関係者から聞くと「えっ……俺が1回だから俺より多いの? 俺が1回勝って調子に乗ってるから、自分にも言い聞かせているんですよ」と話を誤魔化した。
チョンに勝てば念願だったKID戦も見えてくる。「前の試合後にも言ったけど、相手がどうかってこと。相手も乗り気じゃないのにやるのは嫌。みんなが見たいと言って、相手もやるとなればいいと思う。そういう勝負が俺はやりたい。だからKIDさんに俺とやりたいと思わせるくらいの選手になりたい。チョンに勝てばそういう気持ちになってくれるかもしれないし、なったらやりたい」と、KIDの気持ちを振り向かせられるかどうかが実現のカギだという。
KID戦が実現するとすれば大晦日が有力となる。「大晦日に出たい」と渡辺は目をギラつかせる。「だから本当は今回出たくなかった。怪我しないとは言えないじゃないですか。無傷でクリアして、大晦日に出たいっスね。ルールは総合でも何でもいい。何でもやる。3カ月ちょっとやってK-1に出たから、総合をやれと言われればやる。全然仕上げてやりますよ。上松君とやった時は俺もキックボクサーになろうとしたのがよくなかった。俺は俺のやることをやればいい。ルールは関係ない。自分のいいところを出せば絶対に勝つ」と、総合ルールでもK-1ルールでもいいとした。
さらに今回のMAXについては「主役は俺ですよ」と宣言。「みんなつまんないっすもん。楽しくしないと格闘技をやったらおかしい。俺には俺の役割がある。それを貫くだけ。本気で自分の役目をやる。真剣にやってる人をみんな見ててグッとくるんですよ。こんな俺が一生懸命にやれば数字(視聴率=TBSの情報番組『格闘王子』で高視聴率をとったという)に出て来る。実力があって数字も取れる、そんな男になりたい」と、渡辺はプロ魂を語った。
インタビュー後の公開練習では、綺麗なフォームからのパンチを1R披露。さらに1Rはバックブローやジャンプしてのスーパーマンパンチ、前蹴りなどの技も披露した。その際には「カッコ付けで買ったんだけど、1回で2度おいしい」という心肺機能を高めるための器具(鼻で呼吸して口から息を吐くため)を着用。チョンに「俺のパンチに気をつけろ!」とメッセージを送った。
さらに、ケンシロウに引っ掛けて即席でケンシロウの七つの傷をガムテープで作り、「お前はもう死んでいる!」とケンシロウになりきっていた。
FEG 「K-1 WORLD MAX 2009 World Championship Tournament
FINAL」 2009年10月26日(月)神奈川・横浜アリーナ 開場16:30 開始18:00 <決定対戦カード> ▼世界トーナメント準決勝 3分3R延長1R
山本優弥(青春塾/2009年日本準優勝) VS ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア/サトリ・グラディエートリウム・ネメシス) ▼世界トーナメント準決勝 3分3R延長1R
アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシングオランダ/2005&2007年世界王者) VS ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム/2004&2006年世界王者) ▼世界トーナメント決勝戦 3分3R延長2R
山本×ペトロシアンの勝者 VS サワー×ブアカーオの勝者 ▼世界トーナメント リザーブファイト 3分3R延長1R
佐藤嘉洋(フルキャスト/名古屋JKファクトリー/2006&2007年日本優勝) VS 城戸康裕(谷山/2008年日本優勝) ▼スーパーファイト 武田幸三引退試合 K-1ルール 3分3R延長1R
武田幸三(治政館/元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級王者) VS アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ) ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
小比類巻太信(BRAVI RAGAZZI) VS ドラゴ(アルメニア/チームSHOW TIME) ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
日菜太(湘南格闘クラブ/Toshin Family) VS マイク・ザンビディス(ギリシャ/Zambidis Club) ▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾) VS シュー・イェン(北京盛華国際武術クラブ) ▼スーパーファイト K-1ルール 62kg契約 3分3R延長1R
渡辺一久(フリー) VS チョン・ジェヒ(韓国/Busan Taesan)
▼スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテン オデッサ/2008年世界準優勝) VS トゥファン“ストーム”サラフズン(イラン/ペルシアンZ) ▼K-1甲子園62kg級FINAL8 K-1甲子園ルール 3分3R
HIROYA(主催者推薦/2008年優勝/セントジョーンズインターナショナルハイスクール/2年) VS 日下部竜也(主催者推薦/2008年第3位/愛知県立豊田高校/2年) ▼K-1甲子園62kg級FINAL8 K-1甲子園ルール 3分3R
藤鬥嘩裟(関東地区Aブロック優勝/元J-NETWORKフライ級王者/勇志国際高等学校/2年) VS 石田勝希(主催者推薦/2009年全日本新空手道選手権大会軽中量級優勝/初芝立命高等学校/2年) ▼K-1甲子園62kg級FINAL8 K-1甲子園ルール 3分3R
嶋田翔太(主催者推薦/昨年第3位/私立西武台高校/3年) VS 秋元晧貴(中部地区優勝/愛知県立三好高等学校/2年) ▼K-1甲子園62kg級FINAL8 K-1甲子園ルール 3分3R
宮元啓介(関東地区Bブロック優勝/東野高等学校/2年) VS 野杁正明(主催者推薦/至学館高等学校/1年)
<チケット料金> SRS席 25,000円/SS席 15,000円/S席 10,000円/A席 6,000円
<チケット発売場所> チケットぴあ=TEL:0570−02−9999 ローソンチケット=TEL:0570−084−003(Lコード:32260)
CNプレイガイド=TEL:0570−08−9999 キョードー東京=TEL:03−3498−9999 イープラス=http://eplus.jp
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可 <お問い合わせ>
チケットに関するお問い合わせ キョードー東京 03−3498−9999 大会に関するお問い合わせ FEG 03−3796−5060
●K-1 WORLD MAX2009年間日程
10月26日(月)神奈川・横浜アリーナ FINAL |