ZUFFA
「UFC115 RIDDEL VS FRANKLIN」
2010年6月12日(土)カナダ・バンクーバー ゼネラル・モーターズ・プレイス
※今大会の模様は6月13日(日)22:40よりWOWOWにて放送
リピート放送は6月18日(金)6:00〜。
<全試合結果>
▼メインイベント(第11試合)ライトヘビー級 5分3R
○リッチ・フランクリン(アメリカ/元UFCミドル級王者)
KO 1R4分55秒 ※右フック
●チャック・リデル(アメリカ/元UFC同級王者)
UFCを代表するファイターであるリデルとフランクリンがメインイベントで初対決。リデルは約1年2カ月ぶりの試合、フランクリンは約8カ月ぶりの試合となる。
また最近の試合では両者とも敗れており(※リデルはマウリシオ・ショーグンに、フランリンはビクトー・べウフォートにKO負け)、UFCのダナ・ホワイト社長は「この試合で負けた方は真剣に引退を考えないといけない」と厳しい言葉をかけている。
1R、サウスポーのフランクリンに対して、じりじりと圧力をかけるリデル。フランクリンはインロー、そして左ストレートを打つ。インローを蹴り返すリデル。フランクリンは距離を取りながら一気に組み付いて離れ際に左右のフックを打つ。前に出るリデルはハイキック、右ストレート。フランクリンは突っ込んでくるリデルに右フックを合わせる。
しかしここでリデルが右ストレートからフランクリンの足をキャッチしてテイクダウンを奪う。金網を背にして立ち上がるフランクリンにリデルはヒジ打ち! フランクリンもヒジ打ちを返して距離を取る。右ストレートから右ミドルを蹴るリデル。フランクリンはステップを使って飛び込むような左ストレート、左ミドルを蹴る。
そこにリデルが強烈な右ストレート! これがフランクリンの顔面を打ち抜き、足元がふらつく。ガードを上げて必死にパンチを打ち返すフランクリン。リデルは右ハイキックを蹴って、前に出て行く。そこにフランクリンも左のショートフック。それでもリデルはフランクリンを金網に詰めて右ヒジ、そして右ストレートを強振するが、そこにリデルの右フックがモロにヒット! そのままリデルは後方にバッタリと倒れ、フランクリンが衝撃的なKO勝利を収めた。
試合後、オクタゴンでインタビューを受けるフランクリンは左腕をダラリと下げ、「リデルの右ミドルを左腕に受けて、左腕が折れたかヒビが入っていると思う」と試合中に負傷したことを告白。「それでゲームプランを変えなければいけなかった。でも自分は最後まで闘って勝つつもりだったよ」と続け、ファンから声援を受けた。
▼セミファイナル(第10試合)ヘビー級 5分3R
○ミルコ・クロコップ(クロアチア)
一本 3R4分32秒 ※チョークスリーパー
●パット・バリー(アメリカ)
昨年までUFCでは2勝3敗と苦戦が続いていたミルコ。しかし今年2月にアンソニー・ペローシュをTKOで下し、UFCでの星を五分に戻した。対戦相手のバリーはMMA戦績5勝1敗・UFC戦績2勝1敗とキャリアは少ないながら、過去にK-1にも参戦した打撃スキルを持つストライカー。
ミルコがK-1時代に苦手としていたアーネスト・ホーストにも師事し、散打の心得もある。ミルコはバリーを下して、UFC初の連勝を成し遂げることが出来るか?
1R、サウスポーのミルコにバリーはいきなり右ストレートで前に出る。それを突き放すミルコ。ミルコは自分の左に回りながら左ストレートを打つ。しかしそこにバリーがショートレンジの右ストレート! これでミルコが尻餅をつくが、バリーは深追いをしない。バリーはインローを蹴りながら、右ストレート。バリーはミルコの左ストレートをしっかりとブロックし、構えを細かくスイッチしながら前に出る。
さらにバリーは鋭い踏み込みから再び右ストレート! ミルコはこのパンチでも尻餅をついてしまう。ここでもバリーはミルコを追いかけることなく、完全にスタンド勝負を要求する。左目が腫れるミルコはサイドキックやインローを見せるが、バリーはサウスポーに構えてそれをカットする。
ここでミルコは自ら組み付いて反り投げ気味にテイクダウン狙い。バリーが立ち上がったところに強烈な左ストレートを打ち込む。しかしバリーもそれをブロックして左ハイキック! 試合がスタンドに戻るとバリーは右ハイキックも飛ばす。
2R、いきなりミルコが左ハイキック! これはブロックされるが、ミルコは左ストレート、アッパーと細かい連打で前に出る。ガードを高く上げるバリーはミルコの外側に回りながらアウトロー。ミルコは左ストレートから組み付いて、バリーを金網まで押し込む。ここでミルコは細かくパンチとヒザ蹴りを打ちながら、首相撲の要領でバリーのバランスを崩す。
ブレイクで試合がスタンドに戻ると、ミルコは自分の左側に回りながら左ストレート。バリーは構えをサウスポーにスイッチすると、ミルコは左ロー、そして右サイドキックからの左ストレート! 徐々にミルコが打撃の圧力をかけて、再び左ハイキック! これを受けたバリーがタックルでテイクダウンを狙うが、ミルコはそれを潰してハーフガードで上になる。
ここからミルコはマウントポジションに移行するが、バリーはブリッジを使ってそこから脱出する。ミルコはバリーの動きに合わせてバックを奪うが、バリーはミルコの体を金網に預けるようにしてディフェンスする。
3R、ミルコがインロー、左ハイキック。バリーがインローを蹴ると、ミルコは左ストレートからパンチで前に出る。さらにミルコは意表をついたカカト落としまで見せる。一度は組み付いた両者だったが、すぐに離れて距離を取る。そしてミルコの左ハイキックに対して、バリーが見事な軸足払いを決める。
しかし積極的に左ストレートから前に出るのはミルコ。バリーはそれを両腕ブロックしてディフェンスに徹する。逆にミルコは右手を伸ばして距離を取るようにして左ストレート、左アッパー! そのままミルコがバリーを金網まで押し込む。ここでバリーは左ヒジ! ミルコもヒジを返してクリンチアッパーを突き上げる。
ブレイクで試合がスタンドに戻るとミルコが左ストレート! 右フック! これがバリーの顔面を打ち抜いてバリーが下がる! そのバリーをミルコはパンチで追いかけ右フック、そして左アッパー、右フック! これでバリーがダウン!
必死にしがみつくバリーを金網に押し込んでパンチを落とすミルコ。そして立ち上がろうとするバリーの後ろに回り込んでチョークスリーパー! これがガッチリと入り、バリーがタップ! 1Rに2度のダウンを奪われる大ピンチを迎えたミルコだったが、最後は見事なサブミッションで大逆転勝利を収めた。
▼第8試合 ヘビー級 5分3R
○ベン・ロズウェル(アメリカ)
判定3−0
●ギルバート・アイブル(オランダ)
リングス、PRIDE、アフリクションで活躍を続けるアイブルのUFC2戦目。UFC初参戦ではジュニオール・ドス・サントスに敗れているものの、2007年〜2009年までは6勝1敗と勝ち越している。対するロズウェルはここまでの戦績が30勝7敗、ミルコ・クロコップとの試合をマッチメークされたこともある選手だ。
1R、いきなりパンチで突っ込んでいくロズウェル。アイブルは首相撲からのヒザ蹴りを狙うが、ロズウェルは距離を取って再びタックル。アイブルを金網まで押し込んでテイクダウンを奪う。ここでロズウェルがマウントポジションに移行するが、アイブルはロズウェルの体を押し離すようにしてエスケープ。一気にパンチを落とす。
ロズウェルはすぐに体を起こしてタックルに入り、アイブルを金網際でテイクダウンする。何とか立ち上がろうとするアイブルだが、ロズウェルはトップポジションをキープ。マウントポジションからパンチとヒジ打ちを落とす。アイブルは自分の足を絡めて足関節を狙うが、ロズウェルはサイドポジションで抑え込む。
しかしここでアイブルは金網を蹴って立ち上がると、ロズウェルの立ち際を狙ってハイキック! 下がるロズウェルに左右のフックを叩き込む! ロズウェルもアイブルに組み付いてヒザ蹴りを入れる。
2R、ここもロズウェルが圧力をかけて前に出て、アイブルからテイクダウンを奪う。アイブルはロズウェルのパスガード際にブリッジして、ポジションを返そうとするが、ロズウェルはマウントポジションに移行する。ここから強烈なヒジ打ちを落とすロズウェル! アイブルは金網を蹴りながら、脇を差すようにして立ち上がる。
ロズウェルはしつこいタックルでアイブルをテイクダウンするが、アイブルがV1アームロックを仕掛けてポジションを返して、一気にパウンドを連打! これがロズウェルの顔面を捉え、ロズウェルの動きが止まる! ロズウェルも体を起こして、タックルでアイブルを寝かせる。そして残り10秒、ロズウェルがマウントポジションを取って、ヒジ打ちを落とす。
3R、何とここでアイブルが自ら片足タックル! ロズウェルにタックルを切られると、自らガードに引き込んで三角絞めと腕十字を仕掛ける。ロズウェルはアイブルの足を担ぐようにしてサイドポジションへ。しっかりと押さえ込んでヒジ打ちをコツコツと落とす。
アイブルはポジションを許しながらも、その度にエスケープ。ロズウェルも必死にトップポジションをキープし、自分の両足でアイブルの左手を挟み、いわゆるマット・ヒューズポジションからヒジ打ちを落とす。ラウンドの後半はロズウェルがアイブルを押さえ込み続け、試合終了のホーンを聞いた。
判定は3−0でロズウェル。2Rに持ち味を発揮したアイブルだったが、ロズウェルのテイクダウンとポジショニングに敗れた。
▼第7試合 ウェルター級 5分3R
○カーロス・コンディット(アメリカ)
TKO 3R4分53秒 ※レフェリーストップ
●ローリー・マクドナルド(カナダ)
日本のパンクラスマットで活躍し、アメリカWECではウェルター級王者にもなったコンディット。UFCに参戦してからは1勝1敗(ともにスプリット判定)の戦績を残している。対するマクドナルドは地元カナダのファイターで、ここまで総合10戦10勝、UFCでも1戦1勝と負けなしだ。
1R、リーチを活かしたジャブとミドルを繰り出すコンディット。マクドナルドは蹴り足を掴んでテイクダウンを奪うが、コンディットは長い手足を駆使して、パウンドをディフェンスし、逆に下からヒジ打ちやパンチ。立ち上がって試合がスタンドに戻ると、コンディットがマクドナルドの左フックに右ストレート! マクドナルドもバランスを崩しながら右ストレートを返す。
2R、ここもマクドナルドがコンディットの投げを潰してテイクダウン。コンディットはマクドナルドの体を蹴って立ち上がる。スタンドでパンチとローを打ち合う中、テイクダウンされたコンディットがレスリングのスイッチを使ってマクドナルドをテイクダウン。
しかしマクドナルドもコンディットの足を掴んで、コンディットの体を後ろに蹴るようにしてポジションを変える。前蹴りやローで距離を取るコンディット。マクドナルドは距離を詰めてアッパー、コンディットもヒザ蹴りを返す。最後は互いに顔面に前蹴りを蹴りあって、ラウンド終了となった。
3R、マクドナルドがコンディットの前蹴りに合わせて左フック、右ストレート! コンディットも右ストレートを返す。ここでマクドナルドが両足タックルでテイクダウンを仕掛けるが、ここもコンディットがスイッチを使ってグラウンドで上を取る。
ここでコンディットが強烈なパウンド! これがマクドナルドの顔面を打ち抜く! 明らかに劣勢のマクドナルドはコンディットの脇を差して必死に立ち上がるが、タックルを切られると自ら引き込んでしまう。
金網際でコンディットはマクドナルドにヒジ打ち! マクドナルドはコンディットの足をすくってポジションを返そうとするが、金網に邪魔されてそれが出来ない。必死に耐え続けたマクドナルドだったが、コンディットのパンチとヒジ打ちをもらい続け、レフェリーストップとなった。
▼スウィングバウト(第9試合)ウェルター級 5分3R
○マーティン・カンプマン(デンマーク)
判定3−0
●パウロ・チアゴ(ブラジル)
▼第6試合 ライト級 5分3R
○エヴァン・ダナム(アメリカ)
判定2−1
●タイソン・グリフィン(アメリカ)
▼第5試合 ライト級 5分3R
○マット・ウィマン(アメリカ)
一本 1R1分45秒 ※チョークスリーパー
●マット・ダンジグ(アメリカ)
▼第4試合 ミドル級 5分3R
○マリオ・ミランダ(ブラジル)
TKO 2R4分7秒
●デビット・ロワゾー(カナダ)
▼第3試合 ウェルター級 5分3R
○ジェームズ・ウィルクス(イギリス)
判定3−0
●ペーター・ソボッタ(ポーランド)
▼第2試合 ウェルター級 5分3R
○クロード・パトリック(カナダ)
一本 2R1分48秒 ※チョークスリーパー
●ヒカルド・ファンチ(ブラジル)
▼第1試合 ウェルター級 5分3R
○マイク・パイル(アメリカ)
一本 3R4分44秒 ※チョークスリーパー
●ジェシー・レノックス(アメリカ)
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