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【UFC】サンピエールが7度目の防衛に成功、リョートが顔面前蹴りでクートゥアをKO

2011/04/30


ZUFFA
「UFC129 ST-PIERRE VS. SHIELDS」

2011年4月30日(土)カナダ・トロント ロジャース・センター
※今大会の模様は5月7日(土)6:00よりWOWOWにて放送

<主な試合結果>

▼メインイベント(第12試合) UFC世界ウェルター級タイトルマッチ 5分5R
○ジョルジュ・サンピエール(カナダ/王者)
判定3−0 ※50−45、48−47、48−47
●ジェイク・シールズ(アメリカ/元Strikeforceミドル級王者/挑戦者)
※サンピエールが7度目の防衛に成功

 今回が7度目の防衛戦となるサンピエール。対戦相手のシールズはストライクフォースで活躍し、昨年10月にUFC初参戦。マーティン・カンプマンを下し、タイトル挑戦のチャンスを掴んだ。シールズのセコンドには同門のギルバート・メレンデスやニック・ディアスがつく。サンピエールが今回もその強さを見せて王座防衛を成し遂げるか? それとも6年間無敗のシールズがサンピエールを攻略するか?

 1R、じりじりと前に出てジャブ、左ミドルを蹴るシールズ。サンピエールもジャブやインローを返す。シールズはサンピエールの左ミドルをキャッチしてテイクダウンを狙うが、サンピエールはそれを許さない。シールズはジャブからワンツー! サンピエールもジャブを返し、バックキックを狙う。アグレッシブにパンチで攻めるシールズ。サンピエールはジャブで前に出ようとするが、シールズはそれをバックステップでかわす。

 サンピエールはスーパーマンパンチ(ジャンプして飛び込むようにして打つパンチ)を見せるがこれも不発。しかしシールズの左ミドルに左ストレートを合わせてシールズのバランスを崩させる。シールズはサンピエールの左ミドルをキャッチしようとするが、サンピエールはそれを許さない。ジャブを突いて細かいパンチで前に出るシールズ。サンピエールは構えをスイッチしながら、右のオーバーフック、左ミドルを蹴る。

 2R、シールズはパンチをまとめてから左ミドル。サンピエールは鋭いジャブを突いてシールズに距離を詰めさせない。シールズの左ミドルに左フックを狙うサンピエール。そしてシールズのジャブにサンピエールが右フックをかぶせる!

 サンピエールはじりじりと前に出て右フック、バックキック。シールズはジャブ、左ミドルを見せるが、サンピエールはシールズの左ミドルに合わせて、右フックで飛び込んでいく。サンピエールの右ローをキャッチしてテイクダウンを仕掛けるシールズ。サンピエールはすぐにそれに反応し、距離を取る。

 3R、ジャブを突いて強引に前に出るシールズ。サンピエールはそこにジャブを返して、距離を取る。シールズのジャブや左ミドルに、サンピエールが右フックを狙う。この右フックをもらうシールズは、ジャブから両足タックルに入るが、サンピエールはそれを切る。

 サンピエールはシールズの遠間からのタックルを切って右ロー、右フック。シールズも細かいジャブから左ミドルを蹴る。ここでサンピエールはシールズの右ローをキャッチしてシールズをテイクダウン! シールズが体を起こして立ち上がろうとしたところでラウンド終了となった。サンピエールは左目を気にするような素振りを見せながら自陣コーナーに戻る。

 4R、シールズはジャブ、ワンツーで前に出て行く。サンピエールはシールズの右ローに合わせてテイクダウンを奪うが、立ち上がってシールズのグラウンドには付き合わない。しかしシールズも左ミドルを当てて、打ち下ろすような右ストレート! シールズがジャブを突いて圧力をかける。

 しかしここでサンピエールが左ハイキック! これでシールズがバランスを崩す! そこに右のパンチで飛び込むサンピエール。シールズはサンピエールのパンチに合わせて体を起こし片足タックルに入るが、サンピエールはそれを切る。試合がスタンドに戻ると細かくジャブを突くサンピエール。シールズもそこに右ストレートを合わせ、サンピエールは左目付近から出血し、顔を腫らす。

 5R、右ストレートで前に出るシールズ。サンピエールは左ミドルと左のスーパーマンパンチ。シールズはパンチから左ミドルを蹴るが、そこにサンピエールが右フックを打つ。シールズはジャブ、ワンツー。サンピエールのジャブに合わせて距離を潰して右アッパーを打つ。

 サンピエールはジャブと左のスーパーマンパンチ。シールズはそこを狙って右ストレートを打つ。体を振って前に出て行くサンピエール。シールズも左ミドルを蹴り返す。最後はサンピエールが両足タックルでテイクダウンを狙ったところで試合終了となった。判定は3−0でサンピエールが勝利。強敵シールズから何とか勝利をもぎとった。

 試合後、「2Rだったと思うけど、左目がよく見えなくなった。今も左の視界はよくは見えていない状態だ」と明かしたサンピエール。「今日の出来はあまりよくなかったと思う」と反省の弁を述べた。また今後の階級アップについて聞かれたサンピエールは「今は試合が終わったばかりなので分からない。これから色々と考えたいと思う」と語っている。


▼セミファイナル(第11試合) UFC世界フェザー級タイトルマッチ 5分5R
○ジョゼ・アルド(ブラジル/王者)
判定3−0 ※48−45、48−46、49−46
●マーク・ホーミニック(カナダ/挑戦者)

 総合戦績18勝1敗、WECでも8戦8勝という成績を残しているアルド。ここまで幾つもの衝撃的なKO勝利を見せてきた。対するホーミニックも高い打撃スキルを持っており、激しい試合が期待される。

 1R、前に出て行くホーミニックにアルドが左アッパーから右ストレート、右アッパーで飛び込んでいく。さらにアルドは強烈な左ボディを打ち込んで右ローにつなげる。ホーミニックも左フックを打ち返し、アルドの前蹴りをすくってアルドのバランスを崩す。アルドは右ボディストレートのフェイントから左ボディ、そして右ロー。ここからアルドが両足タックルでテイクダウンを奪う。

 ホーミニックがガードポジションから腕十字を狙うが、アルドはそれを外してパウンドとヒジ打ち! ホーミニックは金網を蹴ってガードポジションから展開を作ろうとするが、アルドがインサイドガードの状態をキープして、コツコツとヒジ打ちを落とす。ここでブレイクとなり、試合がスタンドへ。アルドはガードを上げて右ロー。ホーミニックのパンチに合わせて両足タックルでテイクダウンを奪う。

 2R、ホーミニックがジャブと左アッパー。アルドが顔面のガードを固めると左ボディ、いきなり右ストレートを打って前に出る。鋭いジャブを突くホーミニック。アルドも頭を振ってジャブや右ストレートを返し、パンチからのタックルでホーミニックをテイクダウンする。

 足を組んでクローズドガードを取るホーミニック。アルドは体を起こしてパンチを落とす。ここはブレイクとなるが、再開後、すぐにアルドが片足タックルからホーミニックをテイクダウンし、サイドポジションを取る。

 3R、ここもジャブから打撃を組み立てるホーミニック。そこから右ストレートまでつなげる。アルドもホーミニックのジャブに左フックを返し、タックルでテイクダウン狙い。ホーミニックはそれを切ってジャブ、左フック。アルドはそこに右ローを返して、左フックから右ストレート!

 アルドは細かく頭を振ってホーミニックのパンチを空振りさせ、両足タックルでテイクダウンを狙う。ホーミニックもすぐに立ち上がるが、そこにアルドの右フックがヒット! 崩れ落ちるホーミニックは片足タックルでテイクダウンを狙うが、アルドは一気に鉄槌を連打! ホーミニックはガードポジションでアルドの攻撃をディフェンスする。

 4R、アルドがジャブを突いて右ストレート! そして左のヒザ蹴り! ホーミニックもジャブや左フックを打つが、アルドはそれを空振りさせて左フックを返す。ここでアルドのヒザ蹴りがローブローとなり、試合が一時中断となる。再開後、ホーミニックのジャブに対してアルドが右ロー。左ボディから右ローを蹴り、飛び込むような右ストレート!

 これでホーミニックが後方に吹っ飛び、アルドが一気にパンチとヒジ打ちを落とす。ここでホーミニックの右目の上がたんこぶとなり、大きく腫れあがり、左目付近からも出血する。ホーミニックにドクターチェックが入るが、試合は続行。スタンドでの再開となり、アルドがワンツー、右ロー、そしてパンチからタックルに入ってホーミニックをテイクダウンする。

 5R開始前、ホーミニックに再びドクターチェックが入る。じりじりと圧力をかけて前に出るアルド。強烈な右アッパーをホーミニックの顔面に突き刺す! しかしホーミニックはそのままタックルに入ってアルドをテイクダウンする。

 インサイドガードになったホーミニックは体を起こしてパンチを落とす! ホーミニックのパンチをもらいながらディフェンスに徹するアルド。ホーミニックがインサイドガードから殴り続け、アルドがそれをディフェンスするという展開で試合終了。5Rにホーミニックの猛攻を受けたアルドだったが、4Rまでのポイントを守り切り、タイトル防衛に成功した。


▼第10試合 ライトヘビー級 5分3R
○リョート・マチダ(ブラジル/元同級王者)
KO 2R1分5秒 ※顔面前蹴り
●ランディ・クートゥア(アメリカ/元同級&ヘビー級王者)

 昨年5月にマウリシオ・ショーグンにKO負けし、王座から陥落したリョート。続くクイントン“ランペイジ”ジャクソン戦でも判定2-1で敗れており、王座返り咲きのためにも落とせない試合だ。対するクートゥアは元UFC二階級王者で47歳の大ベテラン。今大会を最後にすると公言しており、注目の一戦となる。

 1R、サウスポーのリョートは自分の左に周りながらジャブを突いて左ストレートを狙う。クートゥアはガードを上げて右ストレートで前に出て行くが、リョートはそれをバックステップでかわす。クートゥアが飛び込んでの左フックを放つと、リョートもそこに右フックを返す。右アッパーから飛び込むリョート。クートゥアはじりじりと前に出て右ボディストレート。リョートは強い右ストレートを打ち込む。

 さらにリョートはクートゥアの前足を踏むようにして左ストレート、そして左のヒザ蹴り! クートゥアはそれをキャッチしてテイクダウンを狙うが、リョートはそれを許さない。クートゥアは再び組み付いてテイクダウンを狙うが、リョートはそれもディフェンスし、左ミドルから左ストレート。クートゥアの前進に左ヒザ蹴りを合わせる。

 2R、リョートが下がって距離を取りつつ、左ストレートからパンチをまとめる! タックルで組み付こうとするクートゥアだったが、リョートはそれを切る。そして試合がスタンドに戻ると、リョートが左足を上げてジャンプしながら右の前蹴り! これがクートゥアのあご先を下から打ち抜き、そのままクートゥアが大の字! リョートが見事な足技でクートゥアをマットに沈めた。

 試合後、フィニッシュになった顔面前蹴りはずっと練習していた技だと明かしたリョート。クートゥアに対して「ずっと彼と戦いたいと思っていた。彼はヒーローです! ヒーローは彼です!」と賛美の声を送った。一方、クートゥアは「(またオクタゴンで会うことは出来ますか?)いや、もう会えないよ。ジェームス・トニーとの試合後に色々と考えたけど、この試合が最後だと思う」と改めてこの試合での引退を宣言した。


▼第9試合 ライトヘビー級 5分3R
○ウラジミール・マティシェンコ(ベラルーシ)
KO 1R20秒
●ジェイソン・ブリルズ(アメリカ)

 1R、マティシェンコの右アッパー、左ストレートがヒット! そのままブリルズが後方に倒れ、マティシェンコが鉄槌を落としたところでレフェリーが試合をストップ! マティシェンコが豪快な秒殺KO勝利を収めた。


▼第8試合 ライト級 5分3R
○ベン・ヘンダーソン(アメリカ/元WEC同級王者)
判定3−0 ※3者とも30−27
●マーク・ボチェック(カナダ)

 元WEC王者のヘンダーソンがUFCに初登場。地元カナダ・トロント出身のボチェックと対戦した。

 1R、サウスポーのヘンダーソンに対し、ボチェックが右ストレートからタックルに入る。ヘンダーソンはそれを切って、四つ組みの状態で互いにヒザ蹴りを入れる。ブレイク後、再びボチェックが右ストレートを伸ばして両足タックル。それを切ったヘンダーソンはボチェックの前足の低い部分に右ロー、左ストレート。

 ボチェックはガードを高く上げて前に出て、片足タックルからヘンダーソンの体を持ち上げてテイクダウンを奪う。ヘンダーソンは金網まで移動し、背中を金網に預けて立ち上がろうとするが、ボチェックはヘンダーソンの腰をコントロールし、上からプレッシャーをかけるようにしてヘンダーソンの背中をマットにつけさせる。

 2R、ヘンダーソンがジャブを突きながら左ストレート。ボチェックはそこに片足タックルを合わせて、ヘンダーソンを金網まで押し込む。そしてボチェックがヘンダーソンの体を持ち上げてテイクダウンするが、ヘンダーソンもボチェックの首を抱えてすぐに立ち上がる。そのままヘンダーソンがボチェックを金網まで押し込み、ブレイクとなる。

 再開後、ボチェックがローに合わせてタックルに入る。ヘンダーソンがそれを切ってテイクダウンを奪うと、ボチェックのオモプラッタを外し、背筋を伸ばして強烈なパウンド! ボチェックはヘンダーソンの左足に足関節を狙うような動きから立ち上がる。ボチェックは組みの攻防からヘンダーソンの頭をがぶって、そのままフロントチョーク! ヘンダーソンは自分の体を動かしてそれを外すと、首相撲からヒザ蹴りを連打し、ヒジ打ち! 距離が離れてスタンドの展開でラウンド終了となるが、ボチェックは頭部から出血する。

 3R、ヘンダーソンがワンツーから右アウトロー。ボチェックはその引き際に両足タックルに入り、ヘンダーソンをテイクダウンする。ボチェックはヘンダーソンのギロチンチョークを外してインサイドガードをキープし、コツコツとパンチ、ヒジ打ちを落とす。しかしヘンダーソンも体を起こして上のポジションを取り返すと、立った状態から打ち下ろすようなパウンド!

 ボチェックは2Rと同じようにヘンダーソンの左足に自分の両足をフックし、足関節を狙うようにしながらヘンダーソンの後ろをとろうとする。ヘンダーソンは立ち上がり、ボチェックと正対する。ボチェックはそのままヘンダーソンに組み付いてテイクダウンを狙うが、ヘンダーソンがボチェックを金網に押し込んで両足タックル。ボチェックの足を引っこ抜くようにしてテイクダウンし、パンチを落とす。

 ボチェックは体を起こして片足タックルに入るが、ヘンダーソンはそれを切りながらパウンド、そして立ち上がるボチェックにヒザ蹴りとヒジ打ち! スタンドの展開に戻るとヘンダーソンの左のヒザ蹴りがヒット! しかしボチェックもヘンダーソンを金網まで押し込んでテイクダウンを奪う。ヘンダーソンが立ち上がり、スタンドの展開に戻ったところで試合終了となった。判定は3−0でヘンダーソンが勝利。UFCデビュー戦を飾った。


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