Zuffa
「UFC119 MIR VS CROCOP」
2010年9月25日(土・現地時間)アメリカ・インディアナポリス コンセコフィールドハウス
※今大会の模様は9月26日(日)19:00よりWOWOWにて放送
リピート放送は10月2日(土)午前4:00
<主な試合結果>
▼メインイベント(第11試合)ヘビー級 5分3R
○フランク・ミア(アメリカ/元UFC同級王者)
KO 3R4分2秒 ※右ヒザ蹴り
●ミルコ・クロコップ(クロアチア/PRIDE無差別級GP王者)
かつてティム・シルビアに一本勝ちし、ヘビー級王座を獲得。現王者のブロック・レスナーやアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラにも勝利したことがあるミア。しかし前回の試合ではシェイン・カーウィンにKO負けを喫している。
当初、今大会ではミアVSノゲイラと再戦が予定されていたが、ノゲイラが負傷欠場。その代役として選ばれたのはPRIDE時代にノゲイラとヘビー級トップ3を形成していたミルコだ。今年に入りミルコはUFCで2戦2勝と波に乗っている。
1R、サウスポーに構える両者。ミルコは右フックから左ストレートを打つ。ミアはインローからワンツー、そのままミルコを金網まで押し込む。ここでミルコのヒザ蹴りがミアの下腹部に入り、ミアがその場に崩れ落ちる。ミアにインターバルが与えられた後、試合はスタンドで再開。ミアは右フック、ワンツーで距離を詰めていく。
ミルコはスイッチして右ハイキック、左ストレート、そして左のヒジ! ミアはそこにタックルを合わせてミルコを金網まで押し込むが、ミルコはテイクダウンを許さない。ワンツーで前に出てミルコに組み付くミアだが、ここはテイクダウン出来ずにブレイクとなる。ミルコが左ローを蹴ると、ミアは右フックから左ストレート。ミアがミルコを金網に押し込んだところでラウンド終了となった。
2R、ミルコは遠目から左のロングフック。ミルコが右フックで前に出ると、そこにミアが左ストレートを合わせる。右フックから飛び込むミア。ミルコは右ジャブから左ストレート。ミアも左ストレートから組み付くが、ミルコは金網を背にして倒れない。場内からはブーイングも起こり、ブレイクとなる。
右フックから突っ込むミアを両手で突き放すミルコ。細かくジャブを返すが、ミアが金網までミルコを押し込む。どちらも展開を作れず、ここもブレイク。突っ込むミアを上手くサイドステップで捌くミルコ。ミルコは左ハイキックを蹴るが空振りに終わる。手数の少ない両者にブーイングが飛ぶ中、ラウンド終了となった。
3R、ジャブを突くミルコ。ミアもパンチから組み付いてテイクダウンを狙うが、ミルコがそれをディフェンスする。ミルコが右フックから左ストレート。ミアはインローからワンツー。ミルコはしっかりとミアの動きを見ながら左ストレートから右フック。ミアはミルコに組み付いて金網まで押し込む。
しかしここもすぐにブレイクとなり、場内のブーイングはより一層大きくなる。このまま動きの少ない試合で終了のブザーが鳴るかと思われた矢先、左ストレートを放ったミルコにミアが右のヒザ蹴り! これがミルコの顔面を打ち抜き、ミルコが後方に倒れて大の字! ミルコがミアのヒザ蹴り一発でKO負けするという衝撃的な結末を迎えた。
▼セミファイナル(第10試合)ライトヘビー級 5分3R
○ライアン・ベイダー(アメリカ)
判定3−0
●アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジル)
UFCで2戦2勝のホジェリオVS3戦3勝のベイダーによる一戦。経験で優るホジェリオにベイダーが挑む形の試合となった。
1R、サウスポーのホジェリオは右フックから左ストレート。ベイダーも右ストレートを返す。ホジェリオは自分の左側に回りながら左ストレート。ベイダーは右ストレートで飛び込んで左フックを返す。そしてベイダーは左フックからのホジェリオをテイクダウン。体を起こして一気にパンチを落とす。
ホジェリオはクロスガードで下からヒジ打ちを出すが、ベイダーはしっかりホジェリオの背中をマットにつけさせてパンチとヒジ打ち。ホジェリオも金網に体をあずけて立ち上がる。
試合がスタンドに戻るとホジェリオは左ストレートと左ミドル。ベイダーのタックルを切ると左ストレート、そして右フック! これでベイダーが後退するが、ベイダーはタックルでホジェリオを崩して立ち際にヒザ蹴りを狙う。しかしホジェリオも左ストレートでベイダーを下がらせる。
2R、ホジェリオがジャブと左ミドル、左ストレート。ベイダーも右ストレートを返して、左フックを打つ。左ストレートを軸に前に出て行くホジェリオ。やや下がる場面が目立つベイダーはホジェリオの左ストレートにタックルを合わせる。ホジェリオはそれを切るが、ベイダーはホジェリオのインローをキャッチしてテイクダウンを奪う。
ハーフガードでベイダーの両手首を持つホジェリオ。ベイダーはそれを切ってパンチを落とす。しかしホジェリオはすぐにベイダーの体を蹴り離して立ち上がる。パンチのプレッシャーをかけてホジェリオが左のテンカオ! ベイダーはそこにタックルを合わせてホジェリオを押し倒す。立ち上がったホジェリオはベイダーのタックルを切りながら左ストレート、ベイダーも右フックを返す。
3R、左手で距離を取りながらベイダーが右ストレート。ホジェリオも右フックを返して左ストレート。ベイダーは下がりながらタックルを狙うが、ホジェリオは倒れない。左ストレート、右フックで前に出て行くホジェリオ。左のテンカオを狙うが、ベイダーがそれをキャッチして両足タックルでテイクダウン。ホジェリオは背中を見せながら立ち上がる。
ジャブ、ワンツーで前に出るホジェリオ。ベイダーは下がりながら小さくパンチを返すという展開が続く。ベイダーの左フックがホジェリオの顔面を捉えるが、ホジェリオも左ストレート。そしてホジェリオがヒザ蹴りを打ったところで、ベイダーがテイクダウンを奪う! インサイドガードで上になったベイダーは体を起こしてパンチを打とうとするが、強打はない。
判定はテイクダウンを重ねたベイダーの勝利。これでベイダーの無敗記録は13となった。
▼第9試合 ウェルター級 5分3R
○マット・セラ(アメリカ/元UFC同級王者)
判定3−0
●クリス・ライトル(アメリカ)
元ウェルター級王者のセラが約7カ月ぶりのオクタゴン。ジョルジュ・サンピエール、マット・ヒューズに連敗を喫したものの、フランク・トリッグからは勝利をもぎ取った。セラとライトルは2006年11月にTUF4の決勝で対戦し、この時はセラがスプリット判定で勝利を収めている。
1R、上体を沈めてボディと顔面にフックを返すセラ。ライトルもセラと目線を合わせるように姿勢を低くして右アッパー、左フックを返す。ガードを上げてジャブからパンチで前に出るセラ。ライトルはそこに打ち下ろすような右フックを打ち、そこから左フックまで返す。
2R、ライトルがジャブ、そして右ストレート! 右アッパー! セラも左右のフックを返していくが、ライトルが右フック、右アッパー。この右アッパーがセラの顔面を跳ね上げて、セラの足が止まる! ライトルは右アッパー、左フック、右フックと一気に連打! 一瞬、顔を背けるセラだったが、逆にパンチを打ち返してライトルを下がらせる。
3R、ジャブで前に出るライトル。セラはボディを打ち返すが、ライトルは右アッパー。ここでセラは右ローを2発。ライトルは頭の位置が低いセラに打ち下ろすような右フック。セラはライトルのジャブに右のロングフックを打つが当たらない。細かくジャブ、左フックを当てるライトル。セラも左フックと右ローを返すが、明らかに手数が減る。逆にライトルも単発ながら左フックを当てる。
判定は3−0でライトル。4年前のリベンジを果たすと共にこれでUFC4連勝となった。
▼第8試合 ライト級 5分3R
○ショーン・シャーク(アメリカ/元UFC同級王者)
判定2−1
●エヴァン・ダナム(アメリカ)
かつてはライト級王者でもあったシャーク。BJ・ペンに敗れた後、タイソン・グリフィンに勝利するも、フランク・エドガーには敗れている。一方のダナムはUFC戦績4戦4勝、MMA戦績も11戦11勝と未だ無敗。元王者のシャークVS無敗のダナムという図式の試合となった。
1R、サウスポーのダナムはジャブ、ワンツー、そして左ミドルを蹴る。シャークも鋭い踏み込みからジャブと左フック。ダナムがパンチで踏み込んできたところにシャークが両足タックルを合わせる。しかしここでダナムがフロントチョーク! これががっちりと入り、シャークの顔が紅潮するが、シャークは頭を抜いてハーフガードで上になる。
こつこつとパンチを落とすシャーク。ダナムはマットに肘をついて金網を背にして立ち上がるが、シャークはパンチとヒザ蹴りを打ちながら、再びタックルでダナムをテイクダウンする。ダナムは先ほどと同じようにシャークの脇を差し、マットに肘をついて立ち上がる。
シャークは片足タックルでテイクダウンを狙うが、ダナムがフロントチョーク! シャークは自らマットに背中をつけるようにして必死のディフェンス! ダナムはシャークのバックに回り込もうとするが、シャークは正対してインサイドガードに戻す。そしてシャークが左のヒジ! これでダナムが右の目尻を大きくカットする。ダナムにドクターチェックが入り、試合再開となったところでラウンド終了となった。
2R、離れた間合いからジャブを就くダナム。シャークはその打ち終わりに両足タックルに入って、ダナムを金網まで押し込む。ここでもフロントチョークを狙うダナムだったが、シャークは頭を抜いてダナムのバックに回り込む。腰を上げて立つダナムを金網まで押し込んで、シャークが片足タックル。ダナムはしつこくフロントチョークを狙うが、シャークはそれをディフェンスしながら何度も両足タックルを仕掛ける。
距離が離れて試合がスタンドになると、ダナムがジャブからワンツー、前蹴り、左ミドルを蹴る。これでダナムはシャークを下がらせて、右ジャブをねじ込む。しかしシャークはダナムがパンチで前に出てくるとガードを上げて左フック、そして返しの右! インファイトになるとダナムは一旦、距離を取って右の前蹴り。シャークが金網を背にすると左のテンカオ、そして左ストレート! シャークもパンチを返すが、やや手数が減る。
3R、ダナムがジャブ、左フックから右ハイキック! 一瞬、ぐらついたシャークだったが、すぐにタックルでダナムを金網まで押し込む。ダナムは必死にそれを切りながらシャークのボディにヒザ蹴り。シャークはダナムの体を金網から引きずり出すようにテイクダウン。ダナムはすぐに立ち上がるが、シャークは片足タックルでダナムを金網に押し込む。
しかしダナムはそれを切って、試合をスタンドに戻し、左ストレートから右フック。さらに左ミドルでシャークを下がらせる。シャークはダナムの打撃をもらうが、タックルでダナムを金網まで押し込む。ダナムはフロントチョークを狙いつつ、そこから脱出。
ダナムがワンツーで前に出ると、シャークはダナムのジャブに左フックをかぶせる。しかしダナムは前蹴りでシャークを吹っ飛ばして、ワンツー、右フック! 何とかパンチを返すシャークだが、空振りが目立つ。ダナムは左のテンカオ、さらにパンチをまとめるが、シャークも金網を背にして打ち合う! 場内が大きく盛り上がり、試合終了となった。
判定は2−1でシャーク! 客席からはブーイングも起こったがシャークが無敗のダナムが勝利をもぎとった。
▼第7試合 ライト級 5分3R
○メルビン・ギラード(アメリカ)
判定2−1
●ジェレミー・ステファンズ(アメリカ)
現在、2連勝中のギラードとステファンズによる一戦。ライト級トップ戦線に踏みとどまるためにも、両者にとっては絶対に落とせない試合となった。
1R、ギラードは軽快にステップを踏みながらジャブ、ワンツー、左フック。タイミングよく左の前蹴りを出してステファンズに距離を詰めさせない。ステファンズはギラードのパンチに右ストレート、左フックを合わせようとするが、ギラードの出入りが早く当たらない。
ステファンズはパンチから右ロー。ギラードはそのローに右ストレート、右フックを振る。そしてギラードは飛び込んでワンツー、右ストレート。ステファンズも右アッパー、左フック、ローを蹴るが、ギラードはステップバックしてそれをかわす。
2R、1Rとは異なり重心を落としたギラードは右フックを振って前進! ステファンズを後退させて左のヒザ蹴り、離れ際にヒジ打ちを狙う。ステファンズはギラードが距離を詰めてくるところにステファンズは右アッパーや左フックを返す。ここでギラードのインローがローブローとなり、試合が一時中断。
ガードを下げて離れた距離からジャブ、右ボディストレートを打つギラード。ステファンズも左ミドル、右ローを蹴る。すると今度はステファンズの左の蹴りがギラードの下腹部に当たってしまい、ギラードにインターバルが与えられる。ギラードは距離を取りつつ左ボディから左フック、右ストレート。ステファンズはガードを上げてインロー、右ローを蹴る。
3R、ジャブ、左ボディ、左フックを打つギラード。ステファンズはここも左右のローを蹴る。ギラードは前蹴りでステファンズを突き放し、今度は前蹴りのフェイントから右ストレートを打つ。ステファンズもギラードが突っ込んでくるところにカウンターを合わせようとするが、ギラードはすぐにステップバックしてそれを当てさせない。
ギラードは離れた間合いからジャブを突いて、右ストレート、左ミドルを蹴るギラード。ステファンズはじりじりと前に出て右ローまでつなげる。ジャブを中心にアウトボクシングを展開するギラード。ステファンズはローを蹴りながら前に出て、ギラードのジャブに右をかぶせ、今度は返しの左ボディ。これでギラードがバランスを崩すが、ギラードはすぐに体勢を立て直す。パンチで距離を詰めるステファンズにギラードは右ミドル。ステファンズはこれをもらっても左右のストレートで前に出る。
判定は2−1と割れ、ギラードの勝利。ギラードの勝利が告げられると、場内からはブーイングも起こった。
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