ZUFFA
「UFC LIVE JONES vs. MATYUSHENKO」
2010年 8月1日(日・現地時間)アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴスポーツアリーナ
<主な試合結果>
▼ライト級 5分3R
○五味隆典(久我山ラスカル)
KO 1R1分4秒 ※右フック
●タイソン・グリフィン(アメリカ)
今年3月のケニー・フロリアン戦以来、五味隆典が2度目のオクタゴンに上がる。対戦相手はUFCライト級トップの一人でもあるタイソン・グリフィン。レスリングと柔術をバックボーンに持ち、打撃でも積極的に前に出るアグレッシブなファイターだ。
ファイトスタイルを考えても五味との一戦は激しい試合が予想され、試合前のインタビューで五味本人も「グリフィンは根性がある選手。自分に火をつけてくれると思う」と語っている。
五味はPRIDE時代の入場曲「Scary」で、そして髪の毛も金髪に染めて登場。対するグリフィンは気合い十分の表情でオクタゴンへと向かう。リングアナが名前をコールする間、五味は珍しく体を小刻みに動かし、気合いの叫び声を挙げる。
1R、サウスポーの五味は低く構えていきなり左のボディストレート! 右手でグリフィンを触るように距離を測るが、グリフィンも一気に踏み込んで右ストレートを打つ。しかし五味はジャブ、左ボディストレートを打ちつつ、強烈な右ボディフック。
そしてグリフィンのインローに五味が左ストレートのカウンター! さらにそこから渾身の右フック! これがグリフィンの顔面を打ち抜いて、そのままグリフィンが前のめりにダウン! 五味が追撃のパンチを落としたところで、レフェリーが試合をストップ!
試合タイムはわずか64秒! 五味がPRIDE時代を彷彿とさせる豪快なKO勝利でUFC初勝利を収めた!
試合後、興奮気味の五味は「グリフィンとはずっとライバルだったし、彼だったから一生懸命、練習できました。初めて来たときは日本との違いで戸惑いもあったけど、今日が俺のUFCのスタートです!」と力強く宣言した。
▼ミドル級 5分3R
○岡見勇信(和術慧舟會東京本部)
判定2−1 ※29−28、28−29、29−28
●マーク・ムニョス(アメリカ)
UFCで8勝2敗の成績を残している岡見。悲願の王座挑戦に向けて、現在3連勝中のムニョスとの一戦に挑んだ。
1R、サウスポーの岡見は右手を伸ばして前に出る。ムニョスはいきなり飛び込んで右フックを放つ。ムニョスを金網まで詰めて岡見は右フック、そして強烈な左ストレート! ムニョスをパンチで押し込んでいく。さらに左ストレートでプレッシャーをかけていく岡見。ムニョスは片足タックルを狙うが、間合いが遠くテイクダウンできない。しかしムニョスは再び片足タックルに入って、岡見の体を持ち上げるようにテイクダウン!
岡見は体を起こしてレスリングのスイッチの要領で立ち上がるが、ムニョスはそのまま岡見に組み付いて金網まで押し込む。そして離れ際にムニョスが左フック! ムニョスがパンチで前に出て行くが、そこに岡見が左のヒザ蹴りを突き刺す。ムニョスはタックルのカウンターを狙うが、岡見がしっかりとそれを切る。
2R、右フックから左ストレートで前に出る岡見。ジャブを突いて左ストレート、さらにアッパーにまでつなげる。ムニョスはミドルを蹴って、岡見のパンチに合わせて片足タックルに入る。岡見がムニョスの頭を潰してタックルを切ると、ムニョスは立ち上がり際に左右のフックを打つ。岡見はパンチのプレッシャーをかけてムニョスに金網を背負わせて左ストレート。ムニョスも左フックを返す。
距離が離れるとムニョスが飛び込むような左フック! これで岡見が尻餅をつく! ムニョスは一気にパンチで襲い掛かるが、岡見が逆にムニョスをテイクダウン。しかしムニョスもすぐにタックルに入って、立ち上がる。ここからムニョスがパンチで突進! 右フックを当てて岡見を下がらせる。ここからムニョスはしつこく片足タックルに入って、岡見のバランスを崩す。
3R、一気にプレッシャーをかけてパンチで前に出る岡見。ワンツー、左ストレートから右フックと手数を増やす。ムニョスは必死にタックルに入るが、岡見はそれを切ってテイクダウンを許さない。ガードを固めて下がるムニョスに岡見は左右の連打! しかしムニョスも左フックを強振して、それを迎え撃つ。ここで岡見が片足タックルでテイクダウンを狙うが、距離を取って試合はスタンドに戻る。
タックルとパンチのコンビネーションを見せるムニョス。しかしここで岡見の右フックがヒット! ムニョスがバランスを崩すが、すぐにタックルに入って立ち上がる。細かくパンチで前に出る岡見に大振りなパンチを返すムニョス。ムニョスは岡見の片足にしがみついてタックルに入るが、岡見はそれをしっかりと切る。それでもムニョスは岡見を金網まで押し込みテイクダウンを狙うが、岡見はそれを許さない。岡見がタックルを切った状態で試合終了となった。
判定は2−1のスプリットで岡見! ムニョスのパワフルなパンチでダウンを奪われたものの、「スプリット判定はびっくりしましたけど、ムニョスは強い選手でした。左フックは大して効いてないです。意識はありました。(打撃でいく作戦だった?)その通りです」と試合を振り返った。
▼ライトヘビー級 5分3R
○ジョン・ジョーンズ(アメリカ)
TKO 1R1分56秒 ※レフェリーストップ
●ウラジミール・マティシェンコ(ベラルーシ)
1R、身長とリーチで上回るジョーンズは重心を落として低く構える。マティシェンコはジャブとインローを放つが、ジョーンズはサウスポーに構えをスイッチしてバックキック! マティシェンコが前に出てくると、タックルを合わせてテイクダウンを奪う。
脇を差して立ち上がろうとするマティシェンコだったが、ジョーンズはそれを潰してヒジ打ち! そしてサイドポジションを取ったジョーンズはマティシェンコの左脇を差し、自分の左膝でマティシェンコの右腕を押さえて、ヒジ打ちを連打! 一方的にヒジ打ちをもらい続けたマティシェンコを見て、レフェリーが試合をストップした。
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